今年も始まった「アメリカン・ホラー・ストーリー:デリケート S12前半」 (TV/2023)

なんだかんだ毎年追っている「アメリカン・ホラー・ストーリー」シーズン12がディズニープラスで12月6日から配信開始。ただしアメリカ本国を含め視聴することが出来るのは前半の5話のみ。後半は2024年になるとのこと。2024年のいつになるんだろう・・・

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エピソード(前半):

  1. マルティプライ・ザイ・ペイン(43分)
  2. ロッカバイ(42分)
  3. ホエン・ザ・バウ・ブレイクス(40分)
  4. バニシング・ツイン(40分)
  5. プリーチ(39分)

出演:

  • エマ・ロバーツ(アナ・オルコット)
  • キム・カーダシアン(シヴォーン)
  • マット・ズークリー(デックス)
  • アナベル・デクスター=ジョーンズ(ソニア/アデリン)
  • デニス・オヘア(アンドリュー・ヒル医師)
  • カーラ・デルヴィーニュ(アイヴィー)
  • ジュリー・ホワイト(プリーチャー)
  • ビリー・ロード(アシュレー)
  • レスリー・グロスマン(アシュリー)
  • ドミニク・バージェス(ミッシュ)
  • MJ・ロドリゲス(ニコレッタ)

Contents

あらすじ

さらに幸せな家庭を作るため子どもを望んでいる女優アナと画廊経営を成功させている夫デクスターは数度の失敗の後、ようやく体外受精が成功し着床、妊娠する。だが賞を狙っている女優アナは妊娠と並行して仕事にも力を入れることになりストレスが大きくかかるようになった。
そのせいなのか、ホルモンのせいなのか身体を労わらなければならない彼女に幻覚や幻聴とも思われる不気味な現象が襲い掛かるようになる ─

画廊経営を成功させている

見どころと感想

眠らない街ニューヨークに住む女優。愛してくれていると信じているものの浮気疑惑を拭えない夫。失敗が続いている不妊治療。若い年下の女優に対する嫉妬。気を遣う義母・・・
唯一何でも相談できるのはエージェントのシヴォーンだが、彼女にも仕事上の優先順位があり、プライベートだけの親友というわけにもいかない。
そんな毎日を過ごす女優アナはようやく妊娠が成功するが、本当のストレスはここから始まる ─

みたいなお話で、全体的にはアメホラらしくない割と普通のサスペンスものストーリーが展開していくんだけれど、そこここに挿入される横道ストーリーやカットはまさしくいつものアメリカン・ホラー・ストーリー。今回は夫婦のやり取りや主人公アナの辛さ、しんどさ、ストレスが続く中、そういった所々のアメホラ味を楽しむ作りとなっている。

特に今回はシーズン1に続いて妊娠、出産がテーマになっていることから、出血、吐血、赤い血、赤黒い血、痛み、異物、デキモノ、抜け落ちる髪などが登場する絵作りに加えて、癖のある主人公周辺の登場人物、(いつもの)奇妙な人々、不気味な世界がエピソードを追うごとにどんどんホラー味を伴って強く現れてくる。

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誰も悪くない。けれど誰も信用できない。

子どもを望んでいるのに賞レースにも勝ちたい。なのに日常外の異物が自分の邪魔をする。赤いブーツの女が、老婆が、看護師が、黒ウサギが自分を不安に陥れる。せっかく手に入れたものを台無しにする。夫や友人シヴォーンまでもが信用できなくなる。何もかもが嘘に見えてくる。

そして見つけたのが地下室の奥にある小さな扉。
そう、あのアリスが不思議の国で見つけた小さな扉だ。迷えるアナはその扉の向こうに行かずにはいられない。狭いトンネルを這って進むうち、不安など払拭され、その先を知る期待感が止まらなくなる。

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子どもが欲しい夫婦の物語であったはずのシーズン12は、もうこの頃には全編に不思議の世界が散りばめられ、まだ見ぬ後半で全てが回収できるのか不安になるほどであるのだが、アメホラらしい今回のビジュアルが自分の好みであるのもあってとても引き込まれる作りになっていた。特に16世紀にイングランド女王メアリー1世が何かを産み落とし、それを目撃する後のエリザベス1世の逸話部分は、その後のお話もぜひ続けてくれるのを期待したい。

人の多様性を認めようとしている今の時代に真っ向から勝負するように、人間の多面性(表と裏)を不安と混沌で表現する「アメリカン・ホラー・ストーリーS12:デリケート」。
早く後半をお願いいたします(‘ω’)

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