『悪魔のいけにえ 40周年記念版』 (1974) - The Texas Chain Saw Massacre

さぁさぁ、何年もさぼっていたから書きたいものが溜まっていますよ~。ということで、単純で大好きな『悪魔のいけにえ』。原題を直訳すると「テキサス・チェーンソー大虐殺」。これはあれかな?当時から流行りつつあった「悪魔の~」が付く邦題スタイル?

■ 悪魔のいけにえ 40周年記念版
 - The Texas Chain Saw Massacre – ■
1974年/アメリカ/83分
監督:トビー・フーパー
脚本:キム・ヘンケル、トビー・フーパー
製作:トビー・フーパー他
製作総指揮:ジェイ・パースレイ
撮影:ダニエル・パール
音楽:ウェイン・ベル、トビー・フーパー
出演:
マリリン・バーンズ(サリー・ハーデスティ)
アレン・ダンジガー(ジェリー)
ポール・A・パーテイン(フランクリン・ハーデスティ)
ウイリアム・べイル(カーク)
テリー・マクミン(パム)
エドウィン・ニール(ヒッチハイカー)
ジム・シードー(コック)
ガンナー・ハンセン(レザーフェイス)
ジョン・ドゥガン(グランパ)
エド・グイン(トラックの運転手)

■解説:
米国テキサス州に帰郷した5人の男女が、近隣に住む人皮のマスクを被った大男「レザーフェイス」に襲われ殺害されていく様子が描かれたホラー作品。真に迫った殺人の描写やそのプロットは後に数多くのフォロワーを生み、マスターフィルムがその描写の芸術性のためにニューヨーク近代美術館に永久保存されることとなった。

■あらすじ:
1973年8月、テキサス州では墓荒らしや異常な殺人事件が多発していた。そんな中、サリー・ハーデスティとその兄フランクリンを含む5人の男女は、帰郷がてら墓の無事を確かめるためにテキサス州を訪れる。一行はその道中で一人のヒッチハイカーを拾うが、彼はナイフで自傷行為に及びフランクリンに切りかかるなどの異常な行動を起こした。ヒッチハイカーを車から追い出してガソリンスタンドに辿り着いたもののガソリンは売っておらず、一行は帰りの燃料に不安を抱えた状態でハーデスティ家の実家跡に辿り着く

Wikipedia:悪魔のいけにえ

わざわざ最初に「これは5人の若者の身にに起きた悲劇の物語である」「この出来事こそアメリカ史上、最も異様な犯罪の一つ ”テキサス・チェーンソー大虐殺“である」と実話であるかのようなナレーションが入るオープニング。彼ら5人がドライブをする車のラジオでは石油精製所爆発だの、コレラの流行だの、建設中ビルの倒壊で死者だの、とんでもない事件や事故のニュースが流れ、今の世の中、用心しないととても無事に生きて行けそうにない嫌なムードが流れている。

さらに目的地フランクリン兄妹の地元が近づき流れてきた地元のニュースでは、なんと墓地の遺体が荒らされ、モニュメントのように飾られていたという猟奇的な事件が。まだ見つからない遺体の一部もあって警察が捜査中ではあるが、サイコな人間の危ない事件なのか、ただの悪戯なのかもわからない。

-だが、そこに、くだをまく酔っぱらいの親父が一人。”俺は知っている。全部知っている。じじいのたわ言だと笑うがいいさ”
ほらほら、始まりましたよね?訳知りの地元の親父。「あれほど近寄るなと、帰れと言ったのに」系の小汚い親父さん。都会の若者からしたら「はい、はい。」ってところだけど、これ大事な指摘なんですね。確かこの親父さんは『13日の金曜日』にもいたし、『キャビン』にも出ていたよ?

いつまでも学習できない若者グループ。だが仕方ない。本作の彼らは最初の被害者なのだから。

ということで、彼らの結末は21世を生きる私たちには当然分かり切っている。一人、命からがら生き残るのも、それが女性なのも(以下同文)。犯人の殺人一家ソーヤー家については↓下の記事を読んでもらうとして

ここでは、(フーパー監督は認めていないけど)この悲劇的なお話のモデルになったエド・ゲインについて少しお話を

■エド・ゲイン
アメリカの殺人犯、死体泥棒。1906年8月27日生まれ。「プレイン・フィールドの屠殺解体職人」(The Butcher of Plainfield)、「プレイン・フィールドの墓荒らし」(Plainfield Ghoul)との異名を取る。ウィスコンスィン州プレイン・フィールドにある墓場から死体を盗掘し、その死体の皮膚や骨を使って創り上げた「記念品」を州当局が発見したことにより、その名を知られるようになった。

家族は両親と兄一人。息子たちは閉ざされた自宅のある農場で、苛烈なルター派のプロテスタントである母から「人間は生まれながらにして邪悪であり、飲酒は悪徳行為であり、そして、(自分を除いた)すべての女は淫乱であり、悪魔の手先である」と厳しくしつけされていた。
父、兄と病気で亡くし、数年後、母も他界。ゲインは心の支えを失くし天涯孤独の身となった。一人身になってからも大きな農場に住んでいたが家屋は荒れ、低俗雑誌、冒険物語、食人、ナチズムによる残虐行為を描いた読み物に興味を引かれるようになっていく。

1957年11月16日の朝、プレイン・フィールドにある金物店の女主人が失踪。郡警察の捜査の末、ゲインが逮捕される。彼女は首を斬り落とされており、両足首は横木で、両手首には縄が回されて固定されており、両脚は逆さまに吊るされていた。胴体は「鹿の肉を食べるのと同じ要領で、『下ごしらえ』されていた(血や内臓が抜かれていた)」。彼女は22口径小銃で撃たれており、ゲインは彼女を殺したあとに身体を解体した。この時の家宅捜査で見つかったものは筆舌に尽くしがたいもので詳しくは下記Wikipediaで。

Wikipedia:エド・ゲイン

家族、特に母親には忠誠を誓うような結びつきを持つともいえる殺人鬼。家族以外の人間は「ヒト」ではなく、牛や豚と同じで自分の、自分たちのためにある「材料」とでも言わんばかりの行いだ。本作のレザーフェイス(訳:人皮お面)も家族には忠実だ。
エド・ゲインは結局、裁判で「精神異常である」とされ、余生を精神科病院で過ごし1984年呼吸不全で亡くなった。エド・ゲインの被害者の数は今もって正しくは分からない。

そりゃ、言えないと思うわ。エド・ゲイン事件がモデルだって。だって本作の公開は事件から15年ほどしか経ってないんだもの。とは言え……↓ 1960年…

ところで、最初に書いた「悪魔の~」が付くタイトルのホラー作品。気になったからちょっと調べてみた。いっぱいあるよ。

Contents

タイトルに”悪魔の”が付くホラー作品(抜粋)

  • 悪魔の赤ちゃん(1973)
  • 悪魔のシスター(1973)
  • 悪魔の植物人間(1973)
  • 悪魔のはらわた(1973)
  • 悪魔の調教師(1974)
  • 悪魔の墓場(1974)
  • 悪魔の沼(1976)
  • 悪魔のホロコースト(1976)
  • ラストハウス・オン・デッドエンド・ストリート(悪魔のゴアゴア仕置人)(1977)
  • 悪魔のえじき(1978)
  • 悪魔の凶暴パニック(1978)
  • 悪魔の受胎(1979)
  • 悪魔の棲む家(1979)
  • 悪魔のサンタクロース 惨殺の斧(1984)
  • 悪魔の毒々モンスター(1984)
  • 悪魔のゾンビ天国(1987)
  • 悪魔の棲む部屋(1999)
  • 悪魔の十字架(2005)
  • 悪魔の毒々バーガー ~添加物100%~(2007)
  • 悪魔のリズム(2007)

原題からなんでそうなたった?シリーズを集めたつもり(だけど、ちょっと趣味で入ってるのもあるよ)。続編やシリーズ化している悪魔の毒々なんかは大量にあるから、実際はもっとある。そしてやっぱり1970年代に流行っていたんだねー。その後は確か「悪霊」「死霊」「えじき」「はらわた」なんかの組み合わせがそりゃもうたくさんっの時代に入っていくんですね。ホラーの中の人も大変ですねー

ということで、唯一助かったサリーのその後は『悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』で。レザーフェイスの前日譚は『レザーフェイス‐悪魔のいけにえ』で知ることができるらしい。
ほんと、お手軽な時代になりました。

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