全く事前情報なしで「森に何か出るんだな…？アレ系なんだな？(-ω-)」と観始めた邦画『“それ”がいる森』。それらしいオープニングから続くほのぼのした流れに(‘Д’)こんな感じで観ていきはしたけれど、この(‘Д’)の表情はそのまま二度と恐怖や笑みに変わることは無かったのだった…

■ “それ”がいる森 ■

■解説：
相葉雅紀が主演を務め、怪奇現象が多発する森を舞台に、“それ”と呼ばれる得体の知れない何かがもたらす恐怖を描いたホラー。

映画.com

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監督はあの和製ホラー『女優霊』『リング』の中田秀夫氏。
監督作を全て観ているわけではないけれど、ハリウッド的な派手な演出の無い「和風な恐怖」、言うなればじっとりとしたものが背後からひたひたと憑いてくるような、思わず後ろを振り向きたくなるようなゾッとする感じを醸しつつ、ギャッと叫びたくなるような恐怖の場面を挟み込むのを得意とする監督と認識していたのだが、、

本作は全く違っていました。

コメディに分類されると言っても過言ではないでしょう。では説明していきましょう。

まず、登場人物たちの設定が薄い

ミカン農家の主人公、淳一。
長年、農業に携わってきたように見える初登場ではあるけれど、まだ3年の経験とかいうこと。じゃあそれまでは何を？というのは追々説明はされるものの、いきなり追い出された？それも妻子を置いての追い出しに「仕方ないじゃないか」ってあっさりと？
で、友人だかを頼ってのミカン農家への転身だとしても、まだたった3年。何が「一生懸命育ててきたのに…」ってさ、早いわ、それを言うのは。こっちはここらでかなり冷めた目で主人公を追うことに。

いきなり現れた小学生の息子。
一人出ていった父親を恨んでいた。けれど母親から勉強、勉強言われて家出、それもタクシーで。行った先は恨んでいた相手の父親の元。住所は知っていたんだね。けれどタクシーの運転手さんも2万円もかかるような遠方に小学生だけを乗せて行くかね。今どきスマホ持ってるんだから親に確認取らないか？
ぇえ～(ﾟ∀ﾟ)？

簡単に決まった転校…
転校先には都会の男子を忌み嫌うクラスメイトや何故か面倒を見てくれる体格のいい男子。どちらもよくある使い古された設定で、そんなことより、こんなに簡単に転校していいの？とかが気になっている間に進んで行くのは、この時にはもうわかり始めている本当の主人公は小学生なんだね、っていうことや、彼らの日常がまるで2人だけの『スタンド・バイ・ミー』的な映像で流れていく。私、何観てたんだっけ

その他
女優さんの鼻の穴が気になって仕方なかった…

この頃には、いったい私は何を見せられているのか？森に潜む例のアレ系の話はどこに(・・? と、なっている。そして思うのだ。

やっぱり…

そしてようやく森の“それ”が

ほぼ何が出てくるかは予想出来てからの登場になる。にしても驚いたのは“それ”じゃない。

あまりのCGのしょぼさである

ぃゃもう、あまり何も言いたくないけれど、この後、お口直しに再度観たNETFLIX「Oats Studios」。10話からなる短編ドラマなのですが、これでもかというほど、どの作品にも本作の“それ”の仲間が出てくるのだが、見れば見るほどこの つぶやきが止まらなかったわ。

ほら、見て？これは2017年の短編ドラマのCGだよ。ほら見てみて、すごいやん。まるでそこにいるみたい。そりゃ、向こうはプロ中のプロの集まりだろうけどさ。きっと資金もいっぱいあるのかもしれないけどさ。それなら何故にこの“それ”を出そうと思った…　これで良いと思った…　わざと？わざとなの！？恐怖を笑いに昇華させるみたいなこと？

そして、中途半端な登場人物たちのこの物語は、そんな雰囲気をまといながらオレンジ液で撃退しながら『宇宙戦争』をもじったような中途半端な勝利を掴み終わっていく…
何かが心の片隅に残ったとすれば、身体の大きなあの子のあっけない最期に少し涙したことだけだった。
それさえも想定内ではあったが…

一番の見どころ

というか、唯一の見どころはエンディングに出てくる本物の映像たちだ。
最近、UFOものバラエティを見なくなったせいか、ここは知らなかった。このことを知ることができたことが、私の今後の人生のエンターティメント性の目次（簡単に言うと暇つぶし）に貢献してくれたと言えるだろう。

ぜひ観て欲しい作品たち