Netflix「窓辺の女の向かいの家の女」(TV/2022)

ヒッチコック『裏窓』や『ガール・オン・ザ・トレイン』的なサイコミステリーにしてはタイトルが何かヘンじゃないですか?って思っていた本作は、映画ではなく8話からなるドラマだった。内容はイギリスの素人探偵ものみたいなコメディ仕立てのちょいこわミステリー。最後まで一気に観ることをお勧め。

■ 窓辺の女の向かいの家の女
The Woman in the House Across the Street from the Girl in the Window – ■

窓辺の女の向かいの家の女

2022年/アメリカ/ドラマ全8話
監督:マイケル・レーマン
脚本:ラリー・ドーフ他
製作総指揮:クリステン・ベル他

出演:
クリステン・ベル(アナ)
マイケル・イーリー(ダグラス)
ニコール・プリアム
トム・ライリー(ニール)
レイチェル・ラムラス
クリストファー・チェン
シェリー・ヘニッグ(リサ)
キャメロン・ブリットン(ビュエル)
メアリー・ホランド(スローン)
マイケル・ヒッチコック
ブレンダ・クー(キャロル)
ベンハミン・レビ・アギラル(レックス)
ティモシー・デイヴィス=リード

■解説:
酒と薬、キャセロール、そして豊かすぎる想像力。向かいに越してきたイケメンを見つめ続けるアナが目撃したのは、本当の殺人か、不安定な心がみせた幻覚か

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というのも、最近よっぽど面白く感じた作品じゃないと最後まで観ずにほっとくことが多いから…(‘ω’)エヘ

Contents

■あらすじ

3年前に娘を事件で失い、夫とも離婚して一人寂しく暮らす画家アナ。今もなお絵筆の代わりのワイングラスを手放せないまま、窓辺の椅子に座り込み外を見ている毎日だ。そんなある日、お向かいに父娘の親子が引っ越してくる。父親のニールに惹かれたアナはお得意料理のキャセロールを渡し仲良くなるが、彼には恋人が。

窓辺の女の向かいの家の女

ワクワクした気持ちも一瞬で終わり、がっかりしたアナはニールの恋人リサを監視するかのようにワイン片手にお向かいを覗くようになる。そしてある夜、家の中でリサが首を切られ殺されるのを目撃する ─

■見どころと感想

このドラマを最後まで観続けられるかどうかはアナをどこまで応援できるか、に尽きると思う。普通にこんな女性がご近所にいたら、キャロル(近所の奥様)と同様、娘を亡くしたことに同情しつつも、あまりのハチャメチャな行動に距離を置きたくなることだろう。
けれど、友人のスローンのようにアナの見たモノを信じてあげたらどうだろう?真相を知りたくなり一緒に謎解きをしたくなるに違いない。

それにしても観ているこちら側がキャロルかスローンか、どちらの立場に立ったらいいものかを選ぶのに、かなり難しい状況が延々と続く。というのもアナはワインを全8話中の4話分くらい文字通り浴びるほど飲んでおり、ダメだと言われている精神安定剤もワインで流し込む始末。これをやったら現実から乖離して妄想を見てしまうよって言われているっていうのに。
そんな状態で探偵のように色々と調べ考えては危うい橋を渡っていくものだから、こちらはそれに付いていくのが精いっぱい。きっとアナの周囲の数少ない友人も同じ気持ちだろう。

窓辺の女の向かいの家の女

それともう一つ。

窓辺の女の向かいの家の女

この人が引っ越してきたイケメン枠のニールということだが、

なんとかアナの気持ちになって、見てあげよう、見てあげようとしてはみたんだけど、ダメだ(-“-) どうしてもイケメンに見えない(-.-) 結構ずっと最初から最後まで、いい父親として、恋人を愛する男性として、または妻を殺したかも!?なワルとして、傷心の気持ちを癒す男として、何よりよく気が付く優しい隣人として。多種多様な男性として色々な顔を見せてくれるんだけど、何度見ても、どこから見てもイケメンに見えない(-.-)

何がそこまでアナをニールに執着させるのか

その点が上滑りしてしまって、アナに感情移入できないままに話数は進む。が、それでもアナ役のクリステン・ベルがうまいんだろうな。最後まで完走して観ることができ、無事、事件を解決しエンディングを迎えることができた。

シリアスなサイコミステリーでは全く無いから気軽に観ていける本作は、それでも一応、二転三転するストーリーを持ち、ギリギリのところで魅力を全開している主人公アナの人生をやり直す冒険物語になっている。
もしかしたらシーズン2もあるのかな。もうちょっとアナが落ち着いているといいけれど…

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