去年観た『ゴア・ゴア・ガールズ』に続いて雅な年始早々、同監督のこの1本をチョイス。え?来年はホラー以外も観よう、とか言っていたじゃない?とかいう天の声は完全に無視してますね。でもこの映画は「スプラッター映画のさきがけ」と言われている作品。騒々しい音楽をバックに、皮肉な笑いと残虐描写を織り交ぜた一品ですよ。
■2000人の狂人 - Two Thousand Maniacs! -■
1964年/アメリカ/88分
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
脚本:ハーシェル・ゴードン・ルイス
製作:デイヴィッド・F・フリードマン
撮影:ハーシェル・ゴードン・ルイス
音楽:ラリー・ウェリントン
出演:
ウィリアム・カーウィン(トム)
コニー・メイソン(コニー)
ジェフリー・アレン(バックマン村長)
ジェローム・イーデン(ジョン)
シェルビー・リヴィングストン(ビー)
マイケル・コーブ(デヴィッド)
イヴォンヌ・ギルバート(ビヴァリー)
1964年/アメリカ/88分
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
脚本:ハーシェル・ゴードン・ルイス
製作:デイヴィッド・F・フリードマン
撮影:ハーシェル・ゴードン・ルイス
音楽:ラリー・ウェリントン
出演:
ウィリアム・カーウィン(トム)
コニー・メイソン(コニー)
ジェフリー・アレン(バックマン村長)
ジェローム・イーデン(ジョン)
シェルビー・リヴィングストン(ビー)
マイケル・コーブ(デヴィッド)
イヴォンヌ・ギルバート(ビヴァリー)
■解説:
小さな町を訪れた旅行者が南北戦争で北軍に殺された南部人の亡霊に虐殺されていく姿を、残酷描写を満載して描いたスプラッター・ホラー。監督は「血の祝祭日」のハーシェル・ゴードン・ルイス。出演は「血の祝祭日」のコニー・メイソン、トーマス・ウッドほか。(Movie Walker)
■あらすじ:
アメリカ南部を旅する3組の男女が、迂回標識に沿ってそのまま迷い込んでしまった村。百年祭を盛大に祝っている祭に村長自ら招待された彼らだったが、村人達に一人また一人と惨殺されていき ―
DVDタイトル『マニアック2000』
前に観た『ゴア・ゴア・ガールズ』は、そのタイトルから内容を全く想像できなかったが、本作も全く同じ。一体、どんなホラーなのかと前回同様ワクワクして観始めた。
一本の田舎道に「迂回せよ」の標識。この標識を出したり隠したりと妙な動きをしている村人。それもきっちり走ってくる車を選んで出している。この村人の意図は分からないが、初っ端はのんびりした古い映画みたいでとてもホラーらしさは無い。
迂回させられた2台のオープンカーは、道なりに進んで何やら妙な祭を開催している村に行き当たる。村長の話によるとなんたらの百年祭を祝っているから、特別にあなた達を主賓として迎えます、と。半ば強引に車を下ろされた合計3組の男女。無料なんだから楽しめばいいじゃない、と言う者もあれば、なんか妙だな、と思う者もあり。が、とにかくホテルの部屋に案内された。
この祭がバンジョーに乗せてのカントリーソングが響き渡り、騒々しいったらない。歌詞の訳は無かったけれど、想像するに「殺して、食べちゃえ」みたいなことを歌っているに違いない。それなら一応謝肉祭の歌みたいだしね。
とにかく村民2000人が浮かれ騒ぐ祭に参加させられた6人は、ホテルに入るが落ち着かない様子。と、そこに1組の夫婦の部屋の電話が鳴る。
これまでのお祭り騒ぎが、ここからは殺戮ショーによるお祭り騒ぎへと一変。
色気仕掛けや、マッチョ仕掛けで呼び出されたりして、うまく1人になったところに襲いかかる村人。最初の犠牲者は夜のバーベキューに。もちろん食べる方じゃなく食べられる方。他の犠牲者は残忍な方法で殺されていく。村長の言っていた「南部のお・も・て・な・し」はカミソリや斧、馬、釘の飛び出る樽なんかによるものだった。
これが結構きっちりと描写される。「スプラッター映画のさきがけ」と言われていることだけあって、『死霊のはらわた』ほどグチャグチャしていないけれど、がんがん人体が破壊され、赤い血液がどんどんこぼれる。被害者それぞれが凝った違う方法で殺られる、というのも見どころ。
Wikiによると「本作で表現されたフルカラーの流血は、当時マンネリ化したショッキングな視覚効果で飽和状態であった、ホラー映画製作者たちにセンセーションを巻き起こした」という事らしいです。
時代を考えると、かなりショッキングだったと想像できる。
殺される者あれば、逃げる者もあり、ということでホラーの定番、命からがらの脱出劇も盛り込まれている。果たして彼らは助かるのか?・・という事よりも、何故この村の住人達はこのような恐ろしい行いをするのか。それは敢えてこのレビューでは書かないでおこうかなー。こんな明るい日差しの元、これまた明るく騒々しい村人達の正体がまさか、アレとはねー。とても想像できなかった。
このラストのオチはかなり気に入った。どうして「自動車」の存在を知っていたのか、なんて無粋な事は言いたくない。この祭が行われたのが1965年。100年後の2065年の祭も楽しみにしたい。きっと誰かが映画にしてくれるはず(自分が生きているとは思えないけど)。
こんな妙な管理人ですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
Contents
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