おーーーー、この世にこんな映画があったんだ・・・。監督はH・G・ルイス。ストリッパー、、じゃなくてスプラッターの帝王らしい。なるほど。確かに一部シーンがこれでもかと言うほどグログロしていて、後の『死霊のはらわた(1981)』に通ずるものがある。せっかく借りたからレビューしとこ
■ゴア・ゴア・ガールズ - The Gore Gore Girls -■
1971年/アメリカ/85分
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
脚本:アラン・J・ダッチマン
製作:ハーシェル・ゴードン・ルイス
撮影:エスカンダー・アメリプール
音楽:シェルドン・シーモア
出演:
フランク・クレス(ジェントリー)
エミー・ファレル
ヘッダ・ルービン
ノーラ・アレクシス
ラス・バッガー
ヘニー・ヤングマン
■解説:
スプラッター・ムービーの帝王、H・G・ルイスによる血と裸体の狂宴。 (allcinema)
■あらすじ:
クラブダンサーが残虐な方法で惨殺され、ある記者から調査を頼まれた探偵ジェントリー。早速、クラブへ出向き調査を開始するが、一人、また一人と次々に美女ダンサーが殺されていき-
いったい何が始まるのか、と半ばワクワクし、半ば震えながら観始めた。
ストーリーは簡単。ストリップクラブで次々に殺されていく踊り子事件を探偵と女記者が捜査、解決する。
探偵ジェントリーは少しキザだけど有能なおじさん。操作手順は結構きっちり描かれていて、どこで何を気が付き、どう解決したか、犯人の動機もきちんと説明されている。
しかーし、そこかしこに挟まるストリップシーン。ここまで挟む必要があるの?ストリップ嬢全員の見せ場ででもあるかのように一人ずつ丁寧に描かれるストリップショー。それも音楽が運動会でかかるような曲だ。ストリップ(と言っても映画のシーンくらいでした見たことないが)というよりGOGOガール。GOGOガールがGORE GOREガールになっちゃうんですね。あー次に殺られるのはこの人か、というのが分かったり、この人怪しいんじゃ、と思わせる演出もホラー共通項。
そして一人ずつ酷く残忍に、ネッチョリと殺されていく。凶器はナイフ、肉たたき、アイロンなどなど、美女の顔面をたたきつぶし、目玉を取り出し、また元に戻し、ハンバーグをこねているかのように破壊していく。飛び散る血液量はあまり無いが、(明らかに人形ですねの)顔面破壊がしつこいほど繰り広げられる。犯人には美女の顔面に何かコンプレックスでもあるのでしょうか。そして破壊されるのは他の部位にも広がっていく。
探偵に付いて回っている女記者の存在にあまり意味は無いが、最後に重要な役回りが。しかし、この人、終盤にダンス大会に飛び入り参加して真っ裸になるんだけど、この人だけ何も映らない。踊っている足下とかしか映らなくて、これはさすがに他のダンサーと比べてひどいんじゃないか、差別なんじゃないかと思わず独り言を言ってしまった。
それはさておき、探偵と捜査担当の警部のやり取りは、ルパンと銭形警部みたいで結構面白い。反対にその他として出てくる出演者達のほとんどは明らかに素人で、どう動いていいのか分からない風にもたもたしているところをそのまま映像にして出しているのがある意味新鮮。
割と緊張感のある殺人シーン、それに続く案外真面目な探偵シーンでピリリとしているかと思いきや、きっちり1曲踊り切るダンスシーンで、折角の緊張感が台無しになる作品です。
それにしても、ふざけた邦題だと思っていたら原題が『The Gore Gore Girls』。やっぱりGOGOガールにかけているんだろーか。
ハーシェル・ゴードン・ルイス
監督
アメリカ合衆国の映画監督。ホラー映画のサブジャンルであるスプラッター映画で最も有名である。「ゴア(Gore – 流血・血糊)のゴッドファーザー」と呼ばれるが、彼のエクスプロイテーション映画作品には、非行少年映画、田舎が主題のコメディ、ヌーディー・キューティー、2本の子供向け映画さえ含まれる。
1963年に先駆的映画『血の祝祭日 (Blood Feast) 』で未知の領域を開拓した。この作品は最初の「ゴア(スプラッター)」映画であると、大部分の批評家によって認識されている。
■主な監督作
・血の祝祭日 (1963)
・スカム・オブ・ジ・アース (1963)
・2000人の狂人 (1964)
・モンスター・ア・ゴー・ゴー (1965)
・カラー・ミー・ブラッド・レッド (1965)
・悪魔のかつら屋 (1966)
・サムシング・ウィアード (1967)
・悦楽集団 (1968)
・シー・デビルズ・オン・ホイールズ (1968)
・ゴア・ゴア・ガールズ (1971)
・血の魔術師 (1972)
・ブラッド・フィースト 血の祝祭日2 (2002)