薬物治療のために訪れた山奥の小屋で“彼”が蘇る―。あの、有名な有名な80年代のカルトホラー作品『死霊のはらわた』をリメイク。待ってましたー、長いこと サム・ライミとブルース・キャンベルが製作に関わってのこのリメイクを。さぁ、出来はどうかな?どうかな?クンダ~、アストラダ~、モントセ~、カンダ~
■死霊のはらわた - Evil Dead -■ 2013年/アメリカ/91分
監督:フェデ・アルバレス
脚本:サム・ライミ 他
製作:サム・ライミ、ブルース・キャンベル 他
製作総指揮:ジョセフ・ドレイク 他
撮影:アーロン・モートン
音楽:ロケ・バニョス
出演:
ジェーン・レヴィ(ミア)
シャイロー・フェルナンデス(デビッド)
ジェシカ・ルーカス(オリビア)
ルー・テイラー・プッチ(エリック)
エリザベス・ブラックモア(ナタリー)
フェニックス・コノリー(少女)
■解説:
80年代スプラッター・ホラーの金字塔「死霊のはらわた」を、サム・ライミ&ブルース・キャンベルのコンビが自ら製作を務めてリメイクした衝撃のホラー・サスペンス。人里離れた山小屋を訪れた5人の男女が、死霊の封印を解いてしまったことから戦慄の恐怖に見舞われるさまを過激なスプラッター描写満載に描く。主演はジェーン・レヴィ、共演にシャイロー・フェルナンデス、ルー・テイラー・プッチ。監督はこれが長編初監督にしてハリウッド・デビューとなるウルグアイの新星、フェデ・アルバレス。 (allcinema)
■あらすじ:
妹ミアの薬物依存を治療するため友人3人と山奥の小屋を訪れたデビッド。禁断症状に苦しむミアが暴れ、妄想を口にする中、友人の1人が地下室で見つけた奇妙な本に書かれている呪文を唱え、悪霊を蘇らせてしまう-
邦題同じですよね。これ珍しい。原題も「The」が無いだけ。
この「死霊のはらわた」は1981年作品のリメイクということで宣伝しているけれど、全く新しい作品なんだ!タイトルはもちろん「死霊のはらわた」しかあり得ないんだ!
という、製作サイドの自信の表れでしょうか。
さて、内容は
初っぱなから飛ばしますよー。旧作では日記の中でしか出てこなかった、以前この小屋に住んでいた考古学だかの学者と家族の話をきっちり映像化。なかなか引き込まれるオープニングです。
その後、ミア、デビッド兄弟と友人3人の合計5人がこの小屋にやって来る。旧作ではバカンスに借りた小屋だったけど、今作ではミア、デビッド家の持ち物という小屋。
思うんですけど、旧作の小屋と今作の小屋は同じですね。同じ小屋という設定。見た目が似ているだけでなく、ミア登場時に腰掛けていたクリーム色に見えるぼろぼろの大型車。今では全く見かけない非エコな大型車が、旧作アッシュ達が乗ってきたものにそっくりだ!
↓これ
ということは、アッシュはラストでやっぱり悪霊にやられてしまい、家に帰ることが出来なかったという事だったんでしょうか!?(2・3作目は無視しています) オー、アッシュ・・・
学者が旧作のか、また新たな人なのかはわかりませんが、とりあえず悪霊封印に成功。そこにやって来たのが今回の5人です。
アッシュの時代から30年近く経ち、今回の5人の目的はパーティーじゃなくてミアの“クスリ抜き”(最近観た映画と同じだ『キャビン・イン・ザ・ウッズ』)。
しばらく地元を離れていた兄デビッドと友人3人が、なんとかミアを薬物依存から救おうとするが、当のミアにあまりやる気がない。そんな中、あまりに臭いので開けた地下室への“例の”ドア。中は何かの儀式を執り行ったかのような不気味な惨状になっていたが、その中に見つけたのが“例の”本「死者の書」。そうとは知らずに友人エリックが読み上げてしまう例の呪文。
クンダ~、アストラダ~、モントセ~、カンダ~
かくして森を這うように悪霊は小屋に突撃する―
最初の犠牲者はミア。
クスリの禁断症状に見舞われていた時だったので分かりにくいが、確かに取り憑かれた。しかし周りの皆はおかしな事を言うのは禁断症状のせいだと見たために、瞬く間に悪霊が次々と取り憑いていく。
またこの取り憑き方がグロい、グロい。赤い血反吐をどぉーーーっとかけられ、感染していく。もうここで血だらけ真っ赤っか。ナイフでアレは切るわ、アレは切り落とすわ、で元祖スプラッターをきっちり踏襲した場面がこれでもかと続く..。
そして『死霊のはらわた』と言えばこのシーン。ちょっと旧作と比べてみようかな。
どうです?どちらがお好みですか?
もう絶対右のお姉ちゃんの方が怖いですよね 左のミアは目にコンタクト、ぷっくりで可愛い系にさえ見える..。
旧作とほぼ同じストーリー展開。でもこのリメイク版ではアッシュの役が女性になっていると聞いていたのに、女性は全員悪霊化。残る男性2人が悪霊相手に奮闘する。しかし最後にひねりがあって、どのように収束するのかは観てのお楽しみ。途中で「とっとと燃やして終わらせろ!」と叫び出しそうになるのは、こらえてくださいね。そうなったら話が変わっちゃいますから。
それにしても旧作『死霊のはらわた』がスプラッターの金字塔と言われているだけはありますよ。あの破壊力は並大抵のものではなかった..。それでも今作も負けてない。現代風にはなっているけれど、つまらないホラーが大量にある中、なかなか楽しめた作品でした。さすがだ!
続編も作られているようだし、楽しみ、楽しみ。
Contents
名作『死霊のはらわた』シリーズ
-
『死霊のはらわたII』(1987) - Evil Dead II –ブルース・キャンベルの一人芝居にますます磨きがかかった「死霊のはらわた」第2作。 1981年の第1作続編というよりは、リメイクでありストーリーや登場人物もかなり変更されている。
-
『死霊のはらわたIII / キャプテン・スーパーマーケット』(1993) - Army of Darkness –昨日の夜中のWOWOWで、なんと「鬼才サム・ライミの世界」と冠した新旧4作の“死霊の…
-
『死霊のはらわた』(2013) - Evil Dead –薬物治療のために訪れた山奥の小屋で“彼”が蘇る―。あの、有名な有名な80年代のカル…
-
「死霊のはらわた リターンズ」(TV/2015-) - Ash vs Evil Dead今年一番のお楽しみと言っても過言ではないこの作品・・・ それがとうとう始まっ…
-
ホラー映画ベストテン人を恐怖のどん底にたたき落とすことを主題とした映画作品ベスト10。ホラーには限らないよ~
コメント
コメント一覧 (6件)
自然な(?)スプラッターですよねー。
旧作ファンで見慣れているせいもあるかもしれませんが[絵文字:i-179]
旧作のあの、80年代感、しがらみのない自由感、ブルース・キャンベルの飛んでる感を
今、求めるのは酷かも知れません。
唯一残念だったのは、取り憑かれた悪霊女性に対する、人間側の絶望感と手の打ち所の
無い悲壮感が足りなかった部分でしょうか。
この新シリーズの続編も2013年3月の時点で企画進行中とのことです。
正座して待ちましょう!
http://eiga.com/news/20130312/13/
コメント&TB有難うございました。
久々にスプラッターしている映画を観たのでテンション上がりました。
オリジナルには敵わないにしても、それなりに面白い作品に仕上がっていたんじゃないかなぁとは思います。
アレンジされた部分も良かったですし、痛い!気持ち悪い!という感情を持ちながら楽しめたので個人的にはこれ好きです。
本作を観たら余計にオリジナルを観たくなったので、遂先程レンタルしてきましたよ。
何十年ぶりに観るので(内容も忘れている事ですし)楽しみです^^
死霊のはらわた
EVIL DEAD
2013年
アメリカ
91分
ホラー
R18+
劇場公開(2013/05/03)
監督:フェデ・アルバレス
製作:
サム・ライミ
ブルース・キャンベル
脚本:フェデ・アルバレス
オリジナル脚本:サム・ライミ
出演:
ジェーン・レヴィ:ミア
シャイロー・フェルナンデス…
すごく真面目に作ってあるなー、というのが最初の印象でした。
旧作やサム・ライミの他作品に見られるおふざけやコミカルな部分が無かったですよね。
>死霊の影が薄い…
確かに、悪霊そのものより、取り憑かれた結果のスプラッター描写に力が入ってました。
それによって不気味感が減ってしまったのかなー。
どちらにせよ、取り憑かれた女性達は旧作の方が怖くて好きです!
普通のスプラッタホラーとしてなら十分楽しめる出来なのですが、
残念ながら「死霊のはらわた」としては私は楽しめませんでした;
細かい部分でオリジナルの物を使ったりはしているようで、
そういった部分にはリスペクトを感じちゃうんですが、
なにせ死霊の影が薄い……
後半の展開も、えっそんなんで元に戻るんかい、とか、
死霊との駆け引き的展開も薄くて、
単にスプラッター映画と化してるだけなんじゃないかなと思ってしまいました
これが「死霊のはらわた」じゃなかったら、面白いホラー!と嬉々としていたと思うので
やはり、傑作のリメイクって難しいのだなあと思った次第です
死霊のはらわた
サム・ライミと言えば「死霊のはらわた」、そのリメイク作品です。笑いを抑えた、恐怖を追及した作りになっています(現代的だね)。
5人の男女、人里離れた山奥の山小屋。おびただしい量の血雨に、メインでもある痛〜い描写。大きな音でビックリさせるなどもなく、オリジナルをきちんと踏んでさらにステップアップ。
体を張ったミア役の女優さんのメイクも凄い事になってます。
妹の薬物治療という新設定はあるも…