よくある『死霊のはらわた』系作品だと思いきや、ポスター↓が描写している通り、複数構造の壮大な物語だった.. マイティ・ソーが出ていることも意外だったが、ラストにあのシガニー・ウィーバーが登場。皆のために神とスーパーウーマンとなって敵と戦ってくれるのか?と思った人はまだまだ甘い
■キャビン – The Cabin in the Woods -■
2012年/アメリカ/95分
監督:ドリュー・ゴダード
脚本:ドリュー・ゴダード、ジョス・ウィードン
製作:ジョス・ウィードン
制作総指揮:ジェイソン・クラーク
撮影:ピーター・デミング
音楽:デヴィッド・ジュリアン
出演:
クリステン・コノリー(デイナ)
クリス・ヘムズワース(カート)
アンナ・ハッチソン(ジュールズ)
フラン・クランツ(マーティ)
ジェシー・ウィリアムズ(ホールデン)
リチャード・ジェンキンス(ゲイリー)
ブラッドリー・ウィットフォード(スティーヴ)
ブライアン・ホワイト(トルーマン)
エイミー・アッカー(ウェンディ)
ティム・デザーン(モーデカイ)
シガニー・ウィーバー(監督)
■解説:
若者たちが人里離れた山小屋で戦慄の恐怖に見舞われるという従来のホラー映画のお約束を踏まえた、巧妙かつ予測不能のストーリー展開が映画ファンから絶賛された異色のホラー・サスペンス。「クローバーフィールド/HAKAISHA」やTV「LOST」の脚本で知られる新鋭ドリュー・ゴダードが、TV「バフィー~恋する十字架~」などでタッグを組んだ「アベンジャーズ」のジョス・ウェドンと共同で脚本を執筆、自ら初メガフォンをとり映画化。■あらすじ:
男女5人の大学生がバカンスにやって来たのは山奥に建つ古ぼけた小さな別荘。その夜、5人は地下室の入り口を見つけると、さっそく中へと入り古いノートを発見する。それは身の毛もよだつ殺人鬼が綴った日記だった。いい感じに盛り上がった5人は、調子に乗ってそこに書かれていた復活の呪文とやらを読み上げてしまうのだったが- (allcinema)
Contents
見どころと感想
巷で噂だったこのホラー。2010年2月公開予定だったのが諸処の事情により(大好きなライオンズゲート配給で)アメリカ公開されたのが2012年4月。なんと2年も経っている..。だからホラーマニアは楽しみに待っていたんですねー。
そしてようやく日本で一般公開されたのが2013年3月。9月セル化。・・・待ってました。長かった・・。
(次に待っているのは『クロニクル』。関東圏限定公開ってナニヨ)
監督は「バフィー ~恋する十字架~」「エンジェル」「エイリアス」「LOST」『クローバーフィールド/HAKAISHA』などの不思議系脚本家ドリュー・ゴダード。本作の脚本もジョス・ウィードンと共に手がけており、内容は不思議系に止まらず、また1本のホラー作品だけにも止まらず、過去の大量のホラー作品に敬意と愛情を捧げたものになっている。
まず、オープニングは『死霊のはらわた』。
5人の大学生が人里離れた山小屋(キャビン)にやって来る。真面目な学生あり、色っぽい女子学生あり、おバカあり、のいつもの面々がお約束通りのパーティを始めるが、いきなり地下室への扉が跳ね上がる。「ほら~、入っておいで~」と言わんばかりに。
そしてシナリオ通りに地下へ降りていく学生達。
『はらわた』では悪魔を呼び出す「死者の書」が置いてあったが、こちらでは細々した古い家具や雑貨、そして昔の住人による日記が。あまりにも異常な内容に女子学生デイナが朗読を始めるが―
しかし同時に進行する裏のお話が―
何をやっているのか分からない研究所のようなところ。たくさんの部署に分かれ大勢が働いているが、管轄不明。目的も不明。唯一分かるのは、上の大自然の中に建つキャビンとは180度対照的で、最新の設備が整っているということ。
おや?ある部署で、なんだか新規プロジェクトが動き始め、他の件が失敗しただけにかなり力が入っているようだ。担当者が見つめる大きなモニタに映し出されたものは―
この研究所の目的はすぐに分かるのだが、『はらわた』側の登場人物が気がついた時には既に仲間を何人も失った後だった。
【ここからネタバレ入りまーす】
この組織の大きな目的とは―
この組織が目的を達成するために世界中から集めたモンスター達。そのモンスターを使って人間を襲わせ、その血液を捧げることによって「古きもの」の蘇りを抑えてきたのがこの組織。
こんな重々しい人類にとって大事な件を遂行しているというのに、おふざけ半分の所員達。
観ているこちら側もホラーとみていいのか、コメディなのか、政府の陰謀なのか、と頭をくるくる回転させることに。
しかし途中でそのモンスターが個別にキューブに入れられている場面で「あれっ」となって、何だか楽しくなってきた。次々に映し出されるモンスター。元ネタ(管理人の個人的見解)と一緒に一部をご紹介。
もう、こーんなに登場するあらゆるホラー映画の主役達。
これを見ると貞子や半魚人、狼男、シャイニングの双子、蠅男などなどそうそうたるメンバーが。こんなモンスター達を目的達成のために集める、というところからして最近書いた『13ゴースト』だー。それを『キューブ』に押し込めておくとは!
■参考資料
『13ゴースト』(2001) - Thir13en Ghosts –
登場する13人のゴースト達の造形がツボにはまるこの作品大好きなんですよね。それぞれに理由があって現世に生きる人間達を憎悪し、恨み、攻撃してくる凶暴なゴースト達…
『CUBE 一度入ったら、最後』(2021)
1997年のカルトホラー『キューブ』の正当公認リメイクと銘打った和製ホラー『CUBE 一度入ったら、最後』。タイトルからして最近流行の言い回しを使っていて、なんだかな…
逃げるためにこのモンスターを解き放った学生生き残り。しかし、その行為が人類破滅へのカウントダウンとなる。もう助からないと悟ったデイナが一言。
「もう人間は別の種族にこの地を明け渡した方がいいのかも」
なかなかクールなバッド・エンド。
そして最後にその姿を現す古の神の腕。これはどうみても「こうごうしい神々」というよりハデス(冥界の神)の腕。どうやら地球は地獄に乗っ取られるようだ。今まで人間に忌み嫌われ、悪役としてないがしろに常にやっつけられてきたモンスター達。君たちの楽園がとうとう生まれるんだね
それにしてもこんなメンバーできちんと統治していけるのかは、はなはだ疑問だ。
この映画が後半、こんなに楽しくなるとは知らなかった。ホラーファン垂涎の一作ですね。
ではまた
こんなのもありますよ キャビン・イン・ザ・ウッズ(2012)』
『
『キャビン・イン・ザ・ウッズ』(2012) - Resolution –
結構きっちり作られているのに、こんな邦題じゃまるで『キャビン』もどきのB級だー.. 配給会社のサイトにさえほとんど情報を載せてもらっていない、この不遇な作品を結…
コメント
コメント一覧 (15件)
コメントありがとうございます。
こういった作品が生まれるから映画好きはやめられませんね!
ホントにアイデア賞あげたいですね。
そして過去のホラー作品達に感謝です。これからもよろしくと[絵文字:i-179]
すみません、コメントありがとうございます。
そう、この定番ならぬホラー、意外に
なかなかの作品でありました。
アイデア賞をあげたいです(笑)
こちらこそ今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
キャビン
監督:ドリュー・ゴダード 出演:クリステン・コノリー、クリス・ヘムズワース、アンナ・ハッチソン、フラン・クランツ、ジェシー・ウィリアムズ、シガーニー・ウィーヴァー
【解説】
バカンスで大騒ぎする若者たちが恐怖に陥れられる定番の展開を、あえて覆すことに挑…
本当に楽しい作品でした。
ラストについては、仰る通り「犠牲になって人類を救う」とありきたり。
そこをあえて、あーするのがこの作品らしい展開なのかもしれません。
展開といっても、後は無いのですが[絵文字:i-179]
この映画の原題と同じ「キャビン・イン・ザ・ウッズ」という作品が10/4にレンタル開始になるんですが(まーよくあるなんちゃっての類いだとは思いますが)、ちょっと楽しみにしています。
きっとがっかりするんでしょうねー。
こんにちは^^コメントありがとうございますー
怪物たちの暴れっぷりは最高でしたね。
オールスターではないですが、スターもどきぞろいで興奮しました笑
ラストの展開は難しいところですよね。
自分たちを犠牲にして人類を救うラストは妙にキレイすぎる感じがするので、まあ今回の終わり方はアリなのかなって思ったりしちゃいます(笑)
『映画』 キャビン 予想を超える展開に驚き
キャビン 原題「The Cabin in the Woods」
2012年 アメリカ
監督 ドリュー・ゴダード
出演 クリステン・コノリー クリス・ヘムズワース フラン・クランツ
夏休みに山奥へとバ
ホラーファンは大興奮ですね!
私も事前情報なしに観たので、地下のアイテムのシーンで「キュービック」(これではボール型でしたけど)に全然気がつきませんでした。
ピンヘッドが大好きなのに、まさかこんな展開とは!
こんな作品が出てくるから、ホラーファンはやめられません。
キャビン
THE CABIN IN THE WOODS
2011年
アメリカ
95分
ホラー/SF
R15+
劇場公開(2013/03/09)
監督:ドリュー・ゴダード
脚本:ドリュー・ゴダード
出演:
クリステン・コノリー:デイナ
クリ
ホラー映画ファンはニヤニヤしちゃうような描写・展開が良かったです。
後半のモンスター大集合には興奮しちゃいました。
これ、前情報一切入れずに見たのですが、それが正解でした。
まさかこんなにも変化球で攻めて来る作品だとは予想にもしていなかったです。
ギザギザハードの殺し唄
こないだの土曜日にやっっと映画館に行けたので 「キャビン」 を見て来た。
ロビーにはたくさん人がいたにも拘わらず中の客はどこまで席を見渡しても一桁人数をオーバーせず(
きちんとした日本語を話していたので感心したんですが、確かに「どんぐりころころ」..
それはそれで面白いですけどね[絵文字:i-179]
>チーン ギャー
ヨカッタですねー。終わりの無い恐怖感が!
久しぶりに大満足のホラーでした。
大味なところが楽しい映画でしたが、
ひとつ残念なところが。
日本は失敗がないという台詞は嬉しかったものの
あそこはどう考えても「かごめかごめ」のシーンでしょう
「どんぐりころころ」って…。
どうやって小学生が除霊したのかが気になります!(笑)
チーン ギャーが大変よろしゅうございました
キャビン
いろんなホラー映画のオマージュがそこかしこに…と思っていたらば怒涛の後半。
ホラー映画の定番、若者グループが襲われる…といったベタだと思われるような設定をあえて踏んだ上
面白かったですねー、待ってた甲斐がありました!
>「怖いところはコワイ」「可笑しいところはオカシイ」
仰る通り、きちんと描写された上にてんこ盛りなのに観終った後95分という事に驚きました。
>白塗りのお面
ツインピークスかなーと思ったんですが、複数いるしなんだろう?見たことある気はするんですが..
こんにちは、最近劇場で見たばかりのような気がしていたのにもうDVD出てるんですね、早いなあ・・・
そしてこれは私もかなり楽しんで見てしまいました(^◇^;) 感心するのは映画上の凝った各ギミック等に目が行きがちですけど、ちゃんとメリハリが効いていると言いますか「怖いところはコワイ」「可笑しいところはオカシイ」と場面場面が中途半端にならずに成立していて、内容的にはこんだけてんこ盛りなのに(ーー;)雑な感じが殆どしなかったところですね(最後のヤケクソ感溢れるラストも強引で好きですよ)
それと白塗りのお面の人って見た瞬間は「ん?「未来世紀ブラジル」か?」って思ったんですが(ホントはなんなんでしょうね・・・)
なにせ面白くて楽しいホラーでした。
※のちほどTB打たせて頂きます。