『ザ・ビーチ』(2020) ~後悔しないための作品選び

U-NEXTで順次配信が始まっている今年の「未体験ゾーンの映画たち2022」から選んだトップバッターはこれ『ザ・ビーチ』。ささっとあらすじを読む限り、まるでもうすぐレンタルが始まるシャマラン監督作『オールド』みたいというのが選んだ理由だけど、、、他のにしとけばよかった…(-.-)

■ ザ・ビーチ  The Beach House – ■

The-Beach-House

2020年/アメリカ/88分
監督:ジェフリー・A・ブラウン
脚本:ジェフリー・A・ブラウン
製作:アンドリュー・コーキン他
製作総指揮:ケヴィン・フラナガン他
撮影:オーウェン・レヴェル
音楽:ロリー・ポーター

出演:
リアナ・リベラト(エミリー)
ノア・ル・グロス(ランドル)
マリアン・ナゲル(ジェーン)
ジェイク・ウェバー(ミッチ)
マイケル・ブラムフィールド

■解説:
美しいビーチを襲う不気味な寄生生物の恐怖を描いたホラー。人里離れたビーチへ休暇を過ごしにやって来たカップルと夫婦。楽しい時間を満喫する彼らだったが、辺り一帯を深い霧が包み込む。「未体験ゾーンの映画たち2022」上映作品。

映画.com


Contents

■あらすじ:

関係を修復するために家族の持つ別荘を訪れたランドルとエミリー。美しいビーチ沿いの別荘地はオフシーズンとはいえ閑散としており人影がまるで無い。ところが驚いたことにランドルの父の友人夫婦ミッチとジェーンも父の別荘に滞在していたことから、4人で休暇を楽しむことになった。

ディナーも終わり夜も更けた頃、辺りを霧が覆い始める。同時に青く光る海中の微生物らしきものが空中を漂い別荘地一帯をブルーに染め、美しい光景が広がった。だが、それらは決して人間が吸い込んではいけない未知の生物だった ─

The-Beach-House

■感想(サラッとネタバレあるかも)

で、どうなるの?ってことですが。
とにかく本編が始まるまでの、色々なきっかけや紹介、風呂敷広げが長すぎる。

The-Beach-House

若い2人は彼のランドルが自分探しの旅に出るため大学を辞めて彼女のエミリーもほったらかし。別荘を持っている父親とも連絡を取っていないという状態からの、別荘訪問。目的は2人の関係修復だけど、エミリーは科学を追求するため大学院進学を目指しており、2人の未来は暗雲だらけの状態。

中年夫婦ミッチとジェーン。何か訳ありで妻のジェーンは精神が不安定。ちょっと滞在しているだけらしい借り物の別荘には処方された薬だらけなことから、状態があまりよくないことが分かる。ミッチはそんな妻を支えているが、どことなく疲れが出ている状態。

そんな中途半端な関係の4人が集まり食すディナーの席の会話の裏寒い事(-.-) 楽し気な内容で、エミリーの科学話あり、ランドルと父親の話ありで裏寒く盛り上げるジェイク・ウェバー(ミッチ)はさすがだ。

The-Beach-House

だから、どうしたぃ(-“-)って思い始めた頃にようやく始まるホラー本編。
水道から出る水が何かトロっとしているようでヘンだな?から始まり、夜の霧出現。そういえば『ザ・フォッグ』(ジョン・カーペンター監督/1980)ていうのがあったよな~って考えていると、霧と同時に辺りはブルーに光る微生物に覆われ、青いクリスマスのようになった別荘周り。あまりの美しさに引き寄せられるように外に出たジェーン。なかなか戻らない彼女を探しに出たミッチ。

翌朝、お酒と食用麻薬でフラフラになった若い2人が見つけた中年夫婦は、既にかなりおかしな状態に。昨夜からの本格的に始まるここまでの流れが悪く、わざわざ科学を目指す大学生と精神不安定な女性に食用麻薬をプラスする必要があったのだろうか?と思わざるを得ない(-“-)

The-Beach-House

こういった後ろ姿(ジェーンさん)からの振り向きざまの真実の実態見せは、各種ホラーで使い倒されており、もう想像の通りのことがこの後起きる。こんな妻をほったらかして逃げ出したかのように演出される哀れな夫ミッチ。妻を支える夫としてのここまでの苦労も水の泡だ。

ここに来てようやく正体を見せ始めた今回の主役「未知なる生物」。これは海底から湧き出た微生物なのか、それとも海岸に打ち上げられたと思われるピンクの餃子なのか、それとも両方なのか。ヒロインが唯一見ることが出来た緊急事態テレビ放送でも詳しい説明はなく、あまりにざっくりし過ぎている。おそらく何も分からないままに人類は滅亡に向かっているということらしい。

でも待てよ?これは海底から来たんだよね。それも昨日。そんなに早いスピードで地球を覆いつくしたのか?霧とブルーライトが?海辺から山の中まで地球全てを?

みたいなことを(・・?こんな顔で考えているうちに、どちらかわからん寄生生物の微生物に身体を乗っ取られ、中から外からドロドロになって、白目をむいている登場人物たち。最後に残ったのは想像通りうまく車のエンジンをかけることが出来た「科学を目指す女子大生」だが、彼女が「科学を目指す女子大生」というところに何か意味があったのだろうか?
足の裏に食い込んだ餃子の子を取り出す外科的手術のようなところに必要だったのだろうか?吸ってはダメだから酸素ボンベを活用したところなのだろうか?最期までがんばって冷静に対処しようとした理系脳的なところだろうか?

わからん… で、終わっていった… 衝撃のラストで終わって行った…

The-Beach-House
海辺に並ぶピンクの餃子。以後地球は彼らのものになる

未体験ゾーンの映画たち2022

毎年、楽しみにしている「未体験ゾーンの映画たち」。B級テイストに埋もれた一級品を探すのが何よりの楽しみで、今年は27作品を劇場で。上にも書いたようにその中から21作品がU-NEXTで配信される。料金は劇場と同じなのが少し悲しいが、今(2022年1月30日)現在は自宅で鑑賞が正しいのだろう(-“-)

「未体験ゾーンの映画たち2022」は2022/1/7(金)より

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株式会社プレシディオ
 
The-Beach-House

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