「未体験ゾーンの映画たち」行ってきました。もちろん選んだ作品はこれ、ハリウッド版『マーターズ』。どうだったかって?・・・・・ウン、聞いてくれるな(-ω-)
■ マーターズ - Martyrs – ■
2015年/アメリカ/83分
監督:ケビン・ゴーツ、マイケル・ゴーツ
原案:パスカル・ロジェ
脚本:マーク・L・スミス
製作:ジェイソン・ブラム 他
製作総指揮:ダン・クリフトン 他
撮影:ショーン・オディー
音楽:エバン・ゴールドマン
2015年/アメリカ/83分
監督:ケビン・ゴーツ、マイケル・ゴーツ
原案:パスカル・ロジェ
脚本:マーク・L・スミス
製作:ジェイソン・ブラム 他
製作総指揮:ダン・クリフトン 他
撮影:ショーン・オディー
音楽:エバン・ゴールドマン
出演:
ベイリー・ノーブル(アンナ)
トローヤン・ベリサリオ(リュシー)
ケイト・バートン
ブレイク・ロビンス
■解説:
残虐シーンのオンパレードで賛否両論を巻き起こしたパスカル・ロジェ監督によるフレンチスリラー「マーターズ」をハリウッドリメイク。出演はテレビシリーズ「プリティ・リトル・ライアーズ」のトローヤン・ベリサリオ、「127時間」のケイト・バートン。「パラノーマル・アクティビティ」などの低予算ホラーをヒットさせてきた映画制作会社ブラムハウス・プロダクション製作のもと、「レヴェナント 蘇えりし者」のマーク・L・スミスが脚本を手がけ、「デッド/エンド」のケビン&マイケル・ゴーツ兄弟がメガホンをとった。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2016」上映作品。
■あらすじ:
人里離れた倉庫に監禁され、長期間にわたって拷問や虐待を受けた10歳の少女リュシー。命からがら逃げ出したものの心身ともに深い傷を負った彼女は、孤児院で恐ろしい幻覚に苦しみ続ける。そんな彼女にとって、同年齢の少女アンナだけが唯一の心の支えだった。それから10年が経ったある日、かつて自分を監禁した一家を発見したリュシーは、復讐を果たすべく立ち上がるが ―
(映画.com)
【注意!ネタバレがあるかも】(いつものように少し怒ってるから)
本家フランス版の感想を書いた時には、簡単に人にはオススメできない、と冒頭に注釈を入れたものだが、こちらアメリカはハリウッド様リメイク版はどうかというと、まぁ、スプラッターの練習がてら観てみたら?てな感じ(これもこれで、またもや怒られるかも、、だけど)。
ようするに、それ程ヌルく、少女時代にやたら時間を取ってて、戦う女子を表に出せばいい!みたいな事になってて、それからなんかカルト宗教みたいになっちゃってて、、・・あと、何かな、、とにかく『マーターズ』を観に行ったはずなのにほぼ違うものを観てしまった感じに。
『マーターズ』の良さは
1.リュシーの孤独と絶望
2.アンナに突然ふりかかる災難
3.それが絶望と共にどんどん地獄に
4.そして殉教・・・
5.一味は金持ちセレブの老人たちだった
こういう所なんですよね。
ところが、このリメイクではどうだったかというと「1」の「リュシーの孤独と絶望」以外はほとんど寸足らず。アンナの苦しみがどんどんと絶望へ変わっていき、最後の諦めに似た空虚な感じは全く描かれておらず(ちょっとストーリーが変わっているんだけど)、殉教するに至る崇高な恐怖とも言うべきものが全く足りない。
それにやたらと可愛らしい少女を出し過ぎ。フランス版にあったDVDジャケ写にもなっているあの人はドコ行った?
それと「5」の一味。
なんですかね、今回の一味は。あのふてぶてしいマダムの存在も足りていないし、他のメンバーがとんでもない方向の人々として描かれているじゃありませんかっ!かっ!
まるでCIAかFBIかシークレットサービスかっていうような実行部隊と、あの高級車で次々にいそいそと集まってくる、上品で高貴で非の打ち所も無いような老人たちである点が最高なオチでもあったのに、これじゃまるでカルト宗教の信者じゃないですかっ(ほとんど映らんし)。
大体、牧師さんだかまで出して宗教色打ち出しすぎ。違うのよ、これはあくまで金持ちの道楽なんだよー(;ω;) 死にかけの老人が死んだ後のことを心配している点が滑稽で残酷なんだよー(;ω;) だから、リュシーやアンナや他被害者の若さを思って余計に腹が立つんですよーー・・・
この辺りもあくまでも観る者の想像と感性にお任せという部分もあったのに、アメリカ版の説明の多いこと、多いこと。全部べらべら喋らせてしまってましたよ。殉教者が最後に見るものでさえ答えを出しちゃって、あ~あ~あ~
怒ってるとホントにいつも一気に書けるわ
それに何よりも、残酷描写はほとんど無し!ナシ!ナッシング!!
ラスト近くにちょーっとあるぐらいで、ほとんど映さず、R指定もかかってない。なんてこったい:-O
映画館で、映画館の大きなスクリーンで、(ほとんど)初めて残酷シーンを見るんだー、きっとキャーってなるんだー、って思って出かけたのに、ホント、ラスト近くの10秒くらいだけだった、痛たたた、ってなるのは。
2008年『マーターズ』を映画館で観てみたかった。きっとずっとひぇ~~ってなったろうに・・・
ただし主演の女優さんお二人は良かったですよ。雰囲気もフランス版の人に似ていた感じもするし。
『マーターズ』(2008)〜「8mm」を凌駕するラストが待っている
これでもかと言うほどのスプラッター描写と、ただのホラーに止まらないオチと後味の悪さが(一部の人に)オススメできる点である。かもしれない・・・
ということで、このリメイク版『マーターズ』もぜひご覧下さいませ。そして一緒に唸りましょう。
↓こんな人出てきやしませんから
コメント
コメント一覧 (2件)
こんばんは。
やっぱりハリウッドリメイクになると良い意味でマイルドになっちゃうんでしょうかね~。「マーダーズ」の魅力はmomoさんが書かれたとおりの作品だと思いますし、それを踏襲してないんじゃ意味ないような気もします。
ただヒロインの一人、トローヤン・ベリサリオって確か「プリティ・リトルライアーズ」の女の子ですよね?顔が結構好みだったので(^_^;)そこだけはちょっと気になってます。
しろくろshowさん、こんにちはー
マイルドでした。これを「マーターズ」と呼ぶのはいかがなものかと言えるほど。これならアジアでリメイクした方がなんぼかいいモノが出来る気がします。
でも主演の女子2人はとても良かったですよ。仰る通り調べてみるとトローヤンさんは「プリティ・リトルライアーズ」出演されてます(私見てないのですが・・^^;)。彼女は雰囲気とか叫び声がフランス版リュシーによく似てました(若干、美し目)。
ま、とにかくこのハリウッド版は私の中では無かったことになりそうです(-.-)