一編5分の超ショートストーリーが26作品。「死」にまつわる内容のホラー映画短編集だが、それぞれの内容は結構難しく理解の範疇を超えるものも ・・ぅんーーとっ、、と考えている間に次々と作品が変わり進んでいくから、あっという間に観終わるが、、これでいいのか・・
■ABC・オブ・デス - The ABC’s of Death -■
2012年/アメリカ/129分
製作:アント・ティンプソン、ティム・リーグ
■解説:
世界中から集められた新進気鋭の映像作家26組が、アルファベット全26文字を頭文字とするそれぞれのキーワードを元に、様々な死を巡る短編作品を競作する話題のホラー・アンソロジー・プロジェクトの記念すべき第1弾作品。死にまつわる26編のエピソードが、多彩な切り口と手法で、エログロ残酷描写満載に描かれていく。
監督には「フロンティア」のザヴィエ・ジャン、「TIME CRIMES タイム・クライムス」のナチョ・ビガロンド、「キャビン・フィーバー2」のタイ・ウェスト、「ホーボー・ウィズ・ショットガン」のジェイソン・アイズナー、「キル・リスト」のベン・ウィートリーらに加え、日本からも「片腕マシンガール」の井口昇、「地獄甲子園」の山口雄大、「東京残酷警察」の西村喜廣の3人が参加。(allcinema)
「新耳袋」みたいな物を想像していたんだけど、比較しちゃいけないほどエロあり、グロあり、??あり、下品あり、超下品ありで、観終わった後、“今のはいったい、何だったのだ・・”と呆然となった。
一編5分といえども侮ってはいけない。下品、中でも超下品な作品は、頭が??と混乱し、一体これのどこが「死」で「ホラー」なのだーーーっと叫び出したくなるほど(その状態をホラーとしたのか..)。それがまた日本人監督作だったために、よけいに破壊力が大きく、こんなの作れるんだー..と変に感心してしまった。が、これらの超下品な作品に関しては二度と見たくないという感想。
そんなこんなで、一気観すると大混乱になる本作だが、中にいくつか印象に残った作品もあった。そんな物を紹介しながら、一応、全作品の一覧を下記に。一文あらすじとコメント付けてます。
そうそう、情報によると次回作が決まっており、園子温監督も参加するらしいですよ。
第2弾の感想はこちら ABC・オブ・デス2
Apocalypse/アポカリプス(黙示)ナチョ・ビガロンド監督『タイム・クライムス』
ベッドにいる夫がいきなり妻に襲われる ←グロ系
Bigfoot/ビッグフット アドリアン・ガルシア・ボグリアーノ監督『36 PASOS』
眠れない少女の悪夢 まぁまぁ
Cycle/サイクル ルネスト・ディアス・エスピノーザ監督『ミラージュ』
日常の恐怖 (←あまり記憶に無い・・・)
Dogfight/ドッグファイト マルセル・サーミエント監督『デッドガール』
賭け闘技場で戦う人と闘犬
非合法で行われている賭けファイト。ファイターのトレーナー、犬をけしかける大男、金を賭けてやんや言っている男達。全てスローで撮られており、登場人物の醜さが画面に満ちあふれている。そこで一番冷静で目的を達成するのは誰か。犬なんですよねー。
賭け闘技場で戦う人と闘犬
非合法で行われている賭けファイト。ファイターのトレーナー、犬をけしかける大男、金を賭けてやんや言っている男達。全てスローで撮られており、登場人物の醜さが画面に満ちあふれている。そこで一番冷静で目的を達成するのは誰か。犬なんですよねー。
Exterminate/駆除 アンジェラ・ベティス監督『May』『ザ・ウーマン』※女優
壁を這う蜘蛛をようやく潰したが― ありがちではあるが、分かりやすかった。蜘蛛は殺しちゃ駄目
Fart/おなら 井口 昇監督『片腕マシンガール』
おならに纏わる女子高生と女教師の愛 ←下品、臭い
Gravity/重力 アンドリュー・トラウキ監督『ブラック・ウォーター』
サーファーと大波 ←途中まではよかったが、最後?
Hydro-Electric Diffusion/水電拡散 トーマス・マリング監督『ニンジャ・インポッシブル』
連合軍パイロットが溺れたナチス・ストリッパー
被り物の奇妙な世界が広がる。その面白さは、あまり分からなかった・・・
連合軍パイロットが溺れたナチス・ストリッパー
被り物の奇妙な世界が広がる。その面白さは、あまり分からなかった・・・
Ingrown/内攻 ホルヘ・ミッチェル・グラウ監督『We are what we are』
ある殺人― ←殺人の一コマを切り取った緊張感溢れる作品。
Jidai-geki/時代劇 山口雄大監督『地獄甲子園』
切腹する侍と介錯人の攻防
切腹する侍の苦痛と介錯人の反応が大げさすぎて面白すぎる。あの表情は“死にたくない”という侍の本心なのかなー。あの顔で介錯人を威嚇してるみたいな
切腹する侍と介錯人の攻防
切腹する侍の苦痛と介錯人の反応が大げさすぎて面白すぎる。あの表情は“死にたくない”という侍の本心なのかなー。あの顔で介錯人を威嚇してるみたいな
Klutz/不器用 アンダース・モーガンタラー監督
排泄物と格闘するアニメ美女 まぁまぁ
Libido/性欲 ティモ・ティヤハヤント監督『マカブル/永遠の血族』
拘束状態で先に射精した者が生き残る死のゲーム ←下品、気持ち悪い
Miscarriage/流産 タイ・ウェスト監督『インキーパーズ』
どうしても流してしまいたいトイレに詰まった物とは―
必死に詰まった物を流そうとする女性。ラストにソレが映るんだけど、グログロしいくらいしか分からなかった。が、、、その後に出るタイトルを見てお茶をこぼしそうになった。衝撃的 一番怖い。
どうしても流してしまいたいトイレに詰まった物とは―
必死に詰まった物を流そうとする女性。ラストにソレが映るんだけど、グログロしいくらいしか分からなかった。が、、、その後に出るタイトルを見てお茶をこぼしそうになった。衝撃的 一番怖い。
Nuptials/結婚 バンジョン・ピサヤタナクーン監督『心霊写真』
オウムを使ったプロポーズの顛末 ←笑える。うまく進めて最後にグロのコメディホラー
Orgazm/オーガズム(絶頂) ブルーノ・フォルザーニ&エレーヌ・カテト監督『Amer』
女性のオーガズムを映像化 ←知らないけど、うまく表現しているんじゃないかとも、違うとも
Pressure/重圧 サイモン・ライリー監督『Red White & Blue』
ある娼婦が娘のプレゼントのために受けた仕事とは―
最悪の夫と貧困。それでも娘の喜ぶ顔を見たいがために受けた非情な仕事。これは社会派作品。ちょっとキツい
ある娼婦が娘のプレゼントのために受けた仕事とは―
最悪の夫と貧困。それでも娘の喜ぶ顔を見たいがために受けた非情な仕事。これは社会派作品。ちょっとキツい
Quack/アヒル アダム・ウィンガード監督『V/H/S』
アイデアに煮詰まった監督と脚本家の顛末
『ABC・オブ・デス』に出す作品のアイデアに煮詰まったという点は面白かった。
Removed/切除 スルジャン・スパソイェヴィッチ監督『セルビアン・フィルム』
定期的に皮膚を剥がれる患者とは―
何かよく分からないけど面白かった。皮膚の中にフィルムのようなものがあるんだけど、あれは何だろう。スパイなのかなー。ラストは結構、もの悲しい。
Speed/スピード ジェイク・ウェスト監督『ゾンビハーレム』
砂漠で車を走らせ逃げる美女
冒頭はスパイアクションのように始まり、ラストは・・。これは中毒患者の話ですねー。全てその時の妄想だったと。なかなか上手く出来ている。それに2人の女性が美女過ぎる。
砂漠で車を走らせ逃げる美女
冒頭はスパイアクションのように始まり、ラストは・・。これは中毒患者の話ですねー。全てその時の妄想だったと。なかなか上手く出来ている。それに2人の女性が美女過ぎる。
Unearthed/発掘 ベン・ウィートリー監督『キル・リスト』
逃げ回る凶暴なモンスターの正体とは― ←POV。モンスターの正体は最後に分かる。
Vagitus/産声 カーレ・アンドリュース監督『パニック・スカイ』
近未来、出産制限法を破った夫婦を追い詰めた女性エージェントは―
5分にまとめられた緊迫のSFサスペンス・アクション。面白かった。
WTF/カオス ジョン・シュネップ監督「Metalocalypse」TV
アニメーターに降り注いだ凄惨な現実 (←あれ、、記憶が・・・)
Youngbuck/ティーンエイジャー ジェイソン・アイズナー監督『ホーボー・ウィズ・ショットガン』
変態用務員が報いを受ける ←気持ち悪さと爽快さ
Zetsumetsu/絶滅 西村喜廣監督『東京残酷警察』
放射能汚染で身体が変態した日本で― ←超下品
こうして書くと結構、覚えているものだ。
最後の破壊力がすざまじかったから、全ての印象が悪くなりそうになったけど、良作もたくさんあった事に気が付いた。なんでもきちんと復習することが大事である。
コメント
コメント一覧 (8件)
この記事書くの疲れましたねー、本当に。途中で自分を恨みました^^;
日本人監督の他の作品は観たことがないんですが、なんか、難しそうですね・・?
園監督が参加された「2」も「死」にまつわる系なんでしょうか。
「M」枠も良さそうですよね。確かに集まった作品からアルファベットごとに1つずつ選ぶのは大変な作業でしょうね。
なんだかんだで今年のホラー作品も楽しみですねー。
こんにちは。
最近、鑑賞して、2014年一番目の記事にしました(笑)。
この記事を書くの疲れますよね。
日本勢の下品さと、下らなさが、他の監督の作品と比べるとどうしても変に浮いてて、きつかったです。
『片腕マシンガール』は好きですし、『東京残酷警察』も0点の映画だとは思いませんが、凝縮しすぎて、わからなかったですねぇ(>_<)。
仰る通り、園監督に来たいです^^。
それと、コンペで集めた『M』枠も楽しみだったり。
ABC・オブ・デス 監督/ ナチョ・ビガロンド他総勢26人
【出演】
中村 有沙
村田 唯
仁科 貴
【ストーリー】
才気あふれるクリエイターが世界各国から結集し、5分間の短編を競作したオムニバスホラー。AからZまでの文字をタイトルの頭に付けた死がテーマの作品が、アルファベット順に次々と映し出されていく。メガホンを…
予算あったんですねー。ヒロ之さんもレビューで書いておられるようにオーバーした作品もあったでしょうねー。反対に大幅に余った作品も^^;
>クレイアニメと犬
賛成です!
反対にあれらの下品作…。自分の理解力が足りないのかとも思いましたが、今のところ、同じような意見が多くてちょっと安心しました^^
それにしても5分で色々と表現出来るものですね。次作も楽しみです。
こんばんは!
TB が反映されないみたいなので、コメントのみで失礼します。
日本人監督のは強烈でした、悪い意味で。ただ下品なだけなのは嫌いです。
逆にクレイアニメと犬の作品は良かったです。
ロボットが登場する作品はどう考えても予算50万円では作れないと思いました(笑)
確かに「V」はそこらのつまらない映画やドラマより上の出来でしたね!他にもお気に入りや感心したものがありましたが、あの、あの、超下品なのが最後だったために、観終わった後、どうしようかと思いましたよ。
私は今となれば「V/H/Sシンドローム」も気に入ってます(記事書いた時はブツブツ言ってるんですけどね^^;)。やらせと分かっていても、突っ込みながら見るビックリ映像が好きなもので^^
3人の日本人監督がでてるわけですけども、そのうち二人が下品って…。
山口雄大氏の「J」時代劇は、変顔も面白ければ、
ラストの血にうつるクス笑いをする介錯人の不気味さもあって
「T」と同じくらい傑作だったと思います
「T」はもういわずもがなですよねー(笑)これは良かった!
意外だったのは一本のSF作品にもなりえそうだった「V」産声。
低予算のはずのわりにしっかりとした映像と世界観が出来ていて面白かったー
先日見た「V/H/Sシンドローム」よりも私はこちらを推しますね
ABC・オブ・デス
アルファベットー文字から描いた全26編、5分1本勝負のホラー・バトル。世界選抜26人の監督、その強烈な個性があなたの痛点を容赦なく"死激"する!
ピブー「あべし!」となるのですかね…いくつかは面白い短編映像。ほとんどはおまけ。「V/H/Sシンドローム」が個人的にいまひとつだったのでこちらを楽しみにしていたのですが、揺れて気分が悪くならないだけマシだったし、こちらのほうが…