結構ある「列車ホラー」もの。タイトルに「トレイン」と付く作品も多くてちょっとゴッチャになりやすいですが、これはソーラ・バーチ主演作で1980年カナダ製作の『テラー・トレイン』のリメイク。舞台は馴染みの無い東欧で、言葉が通じない異邦感あふれる中、地獄列車に乗り込んでしまったアメリカのアスリート達。ゴン!ガン!ギィーーー!キィーーーーーン!ブシュッ!バキッ!とエライ目にあわされる。
 
 Train_Movie2008
■ テラー トレイン – Train – ■
2008年/アメリカ/94分
監督・脚本:ギデオン・ラフ
製作:レス・ウェルドン 他
撮影:マルティナ・ラドワン
音楽:マイケル・ワンドマッチャー
出演:
ソーラ・バーチ(アレックス)
ギデオン・エメリー(ウィリー)
カヴァン・リース(シェルドン)
デレク・マジャール(トッド)
グロリア・ヴォトシス(クレア)
トッド・ジェンセン(ハリス・コーチ)
マイク・ストローブ(マクスウェル・コーチ)

解説:
80年製作のサスペンス・ホラーをソーラ・バーチ主演でリメイク。東欧遠征にやって来たレスリングチームの学生たちが、偶然乗り込んだ列車の中で戦慄の恐怖に襲われていく。監督はデビュー作「ブラックカーテン」に次いでこれが長編2作目となる新鋭ギデオン・ラフ。

 
あらすじ:
国際大会出場のため東ヨーロッパに遠征したインディアナ大学のレスリングチーム。リトアニアでの試合を終えた夜、女子大生のアレックスとその仲間たちは無断でホテルを抜け出し夜遊びに興じた末、翌朝の列車に乗り遅れてしまう。途方に暮れる彼らだったが、偶然居合わせた親切な女性に同じ行き先の列車を教えてもらい、事なきを得たかに思われたが-
 (allcinema)
 


酷暑な日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。管理人の住む地は昨日、日本で一番気温が高かったという名誉を頂きました。もう天気予報は見ずに頭を真っ白にしてホラーに涼を求めております。
昨日観たのは本作『テラー トレイン』。
きっと前に観たことあるよねーっと思っていたけど、初めてだった。何かとゴッチャになっているようだ。
 
Train_Movie2008本作の被害者は男女混合で東ヨーロッパに遠征したインディアナ大学のレスリングチーム。リトアニアでの試合を終えて翌朝はウクライナへ移動するという夜に、地元のパーティーにこっそり出かけた5人が血祭りにあげられる。遊びほうけて朝の列車に乗り遅れ、鬼の形相で待っていたコーチ(この人も血祭りだ)と共に、言葉の通じない駅でなんとかウクライナ行きの列車に乗るが、乗務員の様子が何かおかしい。制服を着た車掌さんはまだしも、客室に案内してくれた乗務員は制服を着ていないうえ、どろどろのボロをまとったような、まるで『パイレーツ・オブ・カリビアン』の目玉が飛び出すあの2人組のよう。加えて、女子をじろじろと嫌らしい目で見てくる。
それでも目的地に向かう列車に乗ることが出来て、皆は列車の旅を楽しみ始めるが、一人の男子学生の姿が消える。報告に行ったコーチの姿も無い。車掌は自分たちで探すからと言ってくれたが、なんの音沙汰もなく、待ちきれなくなった4人は自分たちで列車の中を探し始める。
コンパートメントの客室車両、普通の座席車両、レストランの車両、荷物車両と後ろに辿ってく4人だったが―
 
Train_Movie2008ここからはご想像通り、ザクッ!ガンッ!ドスッ!ギィーーー!キィーーーーーン!ブシュッ!バキッ!っとなって、ああなって、こうなります。血が飛び散るスプラッターな感じは抑えめだけど「痛い」です。列車の中でゴンッ!っと言えば本作と同じ2008年公開の『ミッドナイト・ミート・トレイン』。コレに比べれば本作は比較的おとなしめ。一番えげつないシーンは作品冒頭なので、これを通過できれば大丈夫、最後まで観られますよー。

 
言葉の通じない東欧、胡散臭そうな乗務員や乗客、簡単には脱出出来ない、ほとんど密室状態の列車での惨劇。
列車まわりを舞台にしたホラーをちょっと集めてみました。

列車にまつわるホラー
 
 icon-film 暴行列車(1975)

クリスマス休暇を故郷で過ごそうとドイツからイタリア行きの深夜急行に乗り込んだ二人の女学生。だが楽しくなるはずのその旅は、コンパートメントに突如として侵入して来た二人の男と中年女によって悪夢と化した。少女たちに暴行の限りを尽くす彼らのの行状は次第にエスカレートしていき、ついに最悪の事態を迎える……。何の罪もない少女を徹底的にいたぶるだけの悪趣味極まる作品。まさに凶行を絵に描いたような中年女と、彼女のいいなりになっている男たちの描写には胸糞悪くなる事受け合い。(allcinema)
 
  テラー・トレイン(1980)

卒業を間近に控えた医学生の青年たちがSLを貸し切ってのパーティを開催。その内の一人が何者かに殺される。最初は誰もそのことに気がつかなかったが、やがて、一人また一人と餌食となってゆき……。密閉された列車の中で起こる惨劇の模様を描いたサスペンス・ホラー。監督はこの作品が一作目のスポティスウッド。(allcinema)
 
  スリープレス(2001)

イタリアン・ホラーの巨匠ダリオ・アルジェント監督が、名優マックス・フォン・シドーを主演に迎えて描くスタイリッシュなサスペンス・スリラー。17年前に起きた女性ばかりを狙った猟奇連続殺人事件。モレッティ警部が陣頭指揮を執り捜査を進めていたが、容疑者の男が謎の死を遂げ幕を閉じたのだった。しかしその17年後、同じような女性連続殺人が起き、犯人が残した動物の切り抜きから、この事件は模倣犯ではなく同じ犯人によるものだと推理した元警部は、17年前にこの犯人に母親を殺された青年ジャコモと一緒に捜査を始めるが-
冒頭の列車内で殺人鬼に追われる美女のシーンは必見。『スリープレス』レビュー
 
  0:34 レイジ 34 フン(2004)

深夜の地下鉄構内で暗闇の恐怖に苛まれる英国発のスプラッタ・ホラー。終電後の地下鉄駅に取り残された女性が、闇に潜む何かに追い詰められていくさまをスリリングに描く。監督はこれまで短編やTVの脚本を手掛け、本作で劇場長編デビューのクリストファー・スミス。主演は「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテ。(allcinema)
 
  ホステル2(2007)

ローマに留学中のアメリカ人女子大生ベス、ホイットニー、ローナは、休暇を使ってヨーロッパ旅行に出発、プラハ行きの列車に乗る。そこで、天然スパの情報を聞いた彼女たちは急遽行き先を変更、スロバキアに向かうのだった。やがて、目的地ブラティスラヴァのホステルに到着し、町へ繰り出す3人。だが彼女たちは、ある会員制拷問殺人ゲームの餌食としてパスポート写真が世界中の金持ちたちにインターネット配信され、オークションにかけられていることなど知る由もなかった。そして、ベスたちは2人のアメリカ人男性に落札され、彼らの快楽を満たす生け贄となるため戦慄の舞台へいざなわれていく…。(allcinema)
 
  ミッドナイト・ミート・トレイン(2008)

ニューヨークに恋人と住む写真家レオン。ある晩、チンピラに絡まれていた女性を助けたが、翌日の新聞でその女性が行方不明になっていることを知る。その晩撮った写真を確認して怪しい男が写っているのに気づいた彼は、恋人マヤの止めるのも聞かず、取り付かれたように男を追跡する- 『ミッドナイト・ミート・トレイン』レビュー

 
1980年テラー・トレイン以外、全部観てる。さすがだわ
ではまた
 

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • makiさん、こっちにもありがとうございます。
    早速、discasで調べてみたんですが、1980年ものは無かったです・・。
    無いとなるとよけいに観たくなりますねー。
     
    「スリープレス」はホラーというよりサスペンス・ミステリーでなかなか面白かったですよ。アルジェント監督だから絵はとても綺麗だし、なんとマックス・フォンシドーが出てますし、良質な犯人捜し謎解きものでした。

  • これ、リメイクだったんですねー
     
    良くある東欧ゴア系と思ってたんですが、オリジナルはある意味で
    当時としては斬新なアプローチだったのかもしれませんね
    ちょっとみてみたいです(レンタルしてるんだろうか!)
    「スリープレス」がちょっと見て見たいです

  • テラートレイン

    あ〜良くある東欧ゴア系。ソーラ・バーチさん主演作品です。主人公達一行はレスリングチームであるという点で、ラストの反撃に得心がいく作り。
    だまされて乗り込んだ列車が東欧の

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