コメディ要素は全く無し。若くて綺麗な女性が一夜の火遊びからゾンビ菌(?)にかかってしまい、完全なゾンビ体へと変わっていく3日間をドキュメンタリーチックに追う。それが結構生々しくて、この女性に同情を禁じ得ない・・。アバンチュールは怖いネー
■スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間 - Contracted -■
2013年/アメリカ/84分
監督・脚本:エリック・イングランド
製作:エリック・イングランド 他
撮影:マイク・テスティン
音楽:ケヴィン・リープル
出演:
ナジャラ・タウンゼント
キャロライン・ウィリアムズ
マット・マーサー
アリス・マクドナルド
ケイティ・ステグマン
サイモン・バレット
チャーリー・クーンツ
■解説:
人気ドラマ「CSI:ニューヨーク」や「コールドケース」に出演したナジャラ・タウンゼント主演。共演に「悪魔のいけにえ2」のキャロライン・ウィリアムズ、マット・マーサー、アリス・マクドナルド。監督・脚本はエリック・イングランドが手がけている。生きながら徐々に身体が腐食してゆく女性の恐怖を描くサスペンスホラー。「未体験ゾーンの映画たち 2014」にて上映。(allcinema)
Contents
■あらすじ:
友人主催のパーティで出会った行きずりの男と、酔った勢いで関係を持ってしまったサマンサ。翌朝、酷い二日酔いで目が覚めた彼女だったが体調はいつまでも直らず、ますます酷くなるばかり。妙な性病をうつされたかと病院へ向かう彼女だったが ―
見どころと感想
ことの始まり
初っ端、ある男が遺体安置室で何やらイケない事をやっている後ろ姿が映し出される。顔は映らず、満足げな後ろ姿のみ。これが後に人類を破滅へと向かわせる(かもしれない)引き金になろうとは・・!
サマンサ
蘭を大事に育て、ゆくゆくはその道で生活していこうと考えているサマンサ。サマンサには付き合い始めて10ヶ月ほどの恋人ニッキーがいる。この時に自分が同性愛者だと気が付いた彼女だったが、最近、関係はうまくいってない。友人主催のパーティにも一緒に参加するはずだったのに、連絡が取れない。ようするにサマンサは恋人に捨てられる寸前。
それでつい飲み過ぎた彼女は、気が付いたらパーティにいた見知らぬ男と車の中で関係を持ってしまっていた。
翌朝
本題は翌朝、彼女が目を覚ました時から始まる。
寒気や原因不明の腹痛から始まり、2日目には大量の局部からの出血。それにより顔色は悪くなり、食事も摂れず、ヒドい耳鳴りや目の充血まで。それでも車でアルバイトに行ったり、病院へ行ったりは出来る。
病院では重篤な性感染症の疑いがあるような診断だがはっきりしない。心拍数も遅くなってくる。
タイトルそのものがネタバレなので、この後、最後にはどうなっていくのだろう?ということがこの映画の見方になってしまう。が、サマンサは結構アクティブに人と関わり動き回るから、観ていて飽きはしない。
何より尋常じゃ無いほどの大量出血、歯が抜け、爪がはがれていく様子などなどはかなり痛々しい。そして助けを求め、優しさを求め右往左往する先が、友人であったり、捨てられそうな恋人であったりと、現実的でもある。決して○○疾病センターや軍じゃないところが。
とにかく、この状態の彼女はまだ何とか“生きている”。
サマンサには一緒に住む母親がいる。だが、こちらも関係がうまくいってない。こんな状態になってなお、心配する母親に邪険に対応するサマンサ。恋人にもはっきりと別れを告げられ、自暴自棄になっていく彼女。
同時にパーティの男を警察が捜していることが知らされる。男と接触を持った人間も。
3日目
そして3日目を迎える。
人間かゾンビか。それは生きているか、死んでいるかの違い。ゾンビは人間を襲い齧り付き、仲間を増やしていく。ある男の不埒な行いが、人類に危機をもたらし始めた―
ラストの蘭とは
初っ端の非道な行いの後に、サマンサが育てる蘭の綺麗な花姿が大写しに。その花は蝋細工のようで繊細かつゴージャス。蘭を育てるのは難しいと言われているけど、蘭に限らず植物にはウィルス感染による病気などもある。綺麗な花にはトゲがある、じゃなかった。綺麗な花でも病気を持っているかもしれない、ということを念頭に置くと、この映画の見方が広がるかも。
コメント
コメント一覧 (3件)
スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間
お話としてはタイトルの通り。レズビアンの美女サマンサがゾンビに変わっていく3日間を描いたもの。
サマンサは確かに美女だけれど、ただそれだけの内容で、たいして体の変化がいかにもゾンビという風に凄いことになってるわけではないです。
出血、壊死、心臓の鈍音、髪が抜ける、爪がはがれる、体が腐っていく…。彼女のニッキーに知られたくなくて、BJという警察が追っていた男と関係をもったことを誰にも言えな…
確かに『バタリアン』も徐々におかしくなっていってましたね^^
『ワールド・ウォーZ』が12秒でゾンビ化するフルスピード版だったのに対して、こちらは3日。
主人公の友人みたいに噛み付かれて死んでしまったらゾンビにはならないのか、が気になりました。あのラスト近くの男性はゾンビになるんだろーなー。
ゾンビものはアイデア次第では低予算でも作ることが出来るから、予算の無いチームにとってはお助け素材なんですね。『死霊のはらわた』なんかは成功した事例の代表格の一つだと言えますね^^
かなり生々しい映像でしょう。
徐々にゾンビへと変化していく描写には「バタリアン」なんかも有名ですが、あれはゾンビ樽から薬剤を浴びた段階で死んでいて本人がそれに気がついていないだけの設定ですが、これはまだ生きていますから。「ウォーム・ボディーズ」の逆パターンですね。
ゾンビ映画はバリエーションを豊富にできるので、ポルノから文藝作まで何にでも対応できる幅広い素材です。日本を含め全世界の手弁当の映画人はゾンビ映画を撮ります。