ぶっ飛び!ニコラス・ケイジ『レンフィールド』(2023)

これも楽しみにしていたんだぁー!昔ながらのドラキュラものかと思いきや、パワーとコメディで練り直したある種新しい現代の吸血鬼もの。けれどそこにブラム・ストーカーらしい由緒正しいクラシックでレトロなドラキュラ伯爵をニコラス・ケイジがぶっこんでくるものだから、とても愉快。こんな楽しい彼を久しぶりに見たよ(*’▽’)

Renfield

■解説:
ブラム・ストーカーの1897年の小説『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物をフィーチャーしたロバート・カークマンのオリジナルのアイデアに基づいて、ライアン・リドリー脚本、クリス・マッケイが監督する2023年のアメリカのホラーコメディ映画。

Wikipedia


Contents

あらすじ

現代、アメリカ・ニューオーリンズ。
長く生きながらえるうちに資金が底をつき、豪華なお城暮らしから今ではニューオーリンズの町の片隅にある廃墟で暮らすドラキュラ伯爵と僕のレンフィールド。伯爵の食事と暮らしの世話をするレンフィールドは、最近それに疲れてきており、ふと傷ついた人間たちが集まる会に参加し自分を見つめ直すことになる ─

Renfield

見どころと感想

今回のドラキュラはレンフィールド目線のレンフィールド主人公パターンの物語。
1992年のキアヌ・リーブス版『ドラキュラ』でも弁護士キアヌがドラキュラ伯爵に思いのままに操られ危うく命を失うことになるところだった(ただしこの弁護士の役名はジョナサン・ハーカー)。

本作Wニコラス版では不動産関連弁護士のロバート・モンタギュー・レンフィールドがドラキュラ伯爵に会ったばかりに、家族を捨て、己自身の飽くなき欲求を追い求めたがために数十年もの間、ドラキュラの僕に身をやつしたことになった。はじめレンフィールドは全てドラキュラのせいだと他責し苦しみ、すべてを呪ってていたものの、共依存の会に出席するうち、それは全て自分が選択したことだと気づくようになる。そして今の状態から自由になることを選択することも出来るんだと教えてもらうことに。

ここから始まるレンフィールドと裏切られたと怒ったドラキュラの大喧嘩に、地元のマフィア「ロボ一家」(() ロボ=狼。ここは笑うところ)や正義感の強い警察官と腐った警察組織までが絡み合い、ハチャメチャの血みどろ肉弾戦が展開する。

そんな中、空気読めないどころか、現代の悪と闇の狭間にスッポリと収まるかのように仁王立ちする我らがレトロ・クラシックなニコラス・ケイジ・ドラキュラ伯爵。観る前はどんなドラキュラになるのだろうかとワクワクしていたのだが・・・、

もう最高のドラキュラ伯爵。あれから随分経つというのに全く変わらないあのドラキュラ

ニコラス・ケイジは原点に立ち戻って私たちを楽しませてくれるために、またドラキュラになって帰ってきてくれた。さすがはドラキュラだ。 から30年以上経つというのに全く変わらない。目を大きく見開き牙をむく。ゆっくりと歩いているかと思えば突如、髪を振り乱し迫りくる。以前と違うのは少し頬がたるんでいるように見えるくらいだ(‘Д’)

それに今回はとうとう本物のドラキュラになったものだから、本物の棺に眠り、空に浮かび、一瞬にして数百羽の蝙蝠へ化し、長い本物の2本の牙を見せびらかすようにひねり出し、陽を浴びれば炎に包まれる。けれど簡単には死なない。自分の血液を使って僕を増やし、今度こそ狙うは世界征服の夢。

全能の存在=神

へと昇り詰めていく。

Renfield

だがそこに立ちはだかる正義の味方、ヒーローが一人。
かつてはダメダメな伯爵の僕レンフィールドだったが、集会と正義感あふれる警察官にいい感じに触発されて生まれ変わり、再生するヒーロー。
うまくドラキュラを止めることができたらいいけどね

Renfield

ニコラス・ホルトの出演作選びもなかなか面白いね。一番のお気に入りはもちろん『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)。


久しぶりに単純に(ニコラス・ケイジの顔芸を)楽しめる映画を観た気がする。
色々考えたり、悩んだりする作品も好きだけど、こういったおバカなアクションものは定期的に観る必要があるね、憂さ晴らしに(‘ω’)

Renfield

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Contents