『恐怖ノ黒電話』(2011) - The Caller –

見知らぬ女との会話で、ふと口をついて出た一言が“恐怖の現実”となって自分自身に襲ってくる!知らない相手で会うこともないだろう、と気軽に相談にのってしまったがために、その女の全行動を自分の責任として負うはめになってしまった、不幸の一言では片付けられないほどの悲惨な目にあう女性の話。口は災いの元。おーコワ
 

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■恐怖ノ黒電話 – The Caller -■
2011年/イギリス/92分
監督:マシュー・パークヒル
脚本:アミナ・ダスマル
製作:ロビン・フォックス 他
撮影:アレクサンダー・メルマン
音楽:アンクル
出演:
ラシェル・ルフェーブル(メアリー)

スティーヴン・モイヤー(ジョン)
ローナ・レイヴァー(ローズ)
エド・クイン(スティーヴン)
ルイス・ガスマン(ジョージ)
グラディス・ロドリゲス(ジョンの母)
 

解説:
世界3大ファンタスティック映画祭の中で、最も長い歴史を誇るスペイン・カタルーニャのシッチェス映画祭で注目されたタイムパラドックス・サイコホラー。過去から電話をかけてくる謎の女が、歴史を書き換えて現在に生きるヒロインの協力者を存在ごと消していくという恐怖のアイデアが秀逸だ。「トワイライト・サーガ」の1作と2作で赤毛の吸血鬼ヴィクトリアを演じたR・ルフェーブルが、追い詰められていくヒロインを熱演。 (WOWOW)
 
あらすじ:
離婚を機にとある古いアパートに引っ越してきたメアリー。ある時、その部屋に元から備え付けられていた電話のベルが鳴る。相手は見知らぬ女性で、ただの間違い電話だと気にもしなかったメアリーだったが、度重なる間違い電話の女性の話がどんどんと猟奇めいたものになっていき-

 


The Caller_Movie本来は気が強く負けず嫌いの頑張り屋さんだったメアリー。しかしDV男と結婚してしまったばかりに完璧に打ちのめされ、接近禁止まで手に入れてようやく離婚する。飼い犬のデクスターとあわてて探して入居したのがその古いアパートだった。
「絶対あきらめないからな」と言う元夫に始終びくびくしながら、人と会い会話するのも怖いほどに追い込まれていたメアリー。それでも同じアパートの強面だけど気のいい管理人ジョージと触れあいながら、少しずつ気分が晴れていくメアリーだった。
 
The Caller_2011そんなある日、元からアパートに備え付けられたままの黒電話のベルが鳴る。
「ボビーはどこ?」と言うヒステリックな女の声に、間違い電話だと言って切ったメアリー。しかし翌日にも同じ女から今度は「ボビーが立っているのが窓に見えた」という電話が。嫉妬に狂うおかしな女からの電話だ、と感じたメアリーはかける相手を間違っていると言って切るが、電話はその翌日もかかってくるのだった。

嫉妬する相手がメアリーではないと分かったその女ローズ。今度は話し相手になってくれと言うようになった。休職中で時間のあったメアリーは、嫌々ながらも承諾。恋愛相談を受けているうちにローズが生きているのは1970年代だと知る。最初は精神的に危ない人の話だと思って信じていなかったメアリーだったが、ある事をきっかけに、これは現実で、過去と現在が何かの力で電話によって混線しているのだと信じ始める。
そして浮気性のボビーの話になった時、「どうして別れないの?私は夫と別れた。確かにそれでも問題は解決していない。・・いっそのこと殺ってしまえばよかった..」とつい本音が出たメアリー。
しかしこの一言がその後彼女を恐怖に陥れることになる。
この一言がローズを行動させ、メアリーの人生を、メアリーを取り巻く人々の人生までを変えることになってしまったのだ-

 
The Caller_2011接近禁止命令が出ているのにもかかわらず、勝手にアパートに入り込むDV夫。最初はその元夫の嫌がらせかと思っていたヒステリック女のひつこい間違い電話。違うとわかり、1970年代に生きる女ローズの相談に乗るうち、元来気の強いメアリーがふと言ってしまった一言が、精神的に不安定なローズの行動を促せてしまった。人ごとではあるがあまりにもひどいローズの行いに、電話を無視するようにメアリー。しかしそれがローズの怒りを買ってしまう。
 
過去が変わると未来も変わる-
ローズの常軌を逸した言動により、どんどん変わる未来=メアリーの現実。メアリーと会話することさえ無ければ起きなかったはずの事が、どんどん未来を変えていく。
 《記事最下部にはネタバレが》
 
 
本作は2011年シッチェス映画祭に出品された。2013年2月からDVDレンタルも始まり、この邦題どうなんだ?と思いながらも観たいな、と思っていた時に【WOWOW】でシッチェス映画祭特集が!

シッチェス映画祭
毎年10月に、スペイン・カタロニア地方で開催されているシッチェス映画祭。 SF、ホラーやサスペンスなどのジャンル映画を特化して扱う「世界三大ファンタスティック映画祭」の1つであり、1967年から続く歴史ある催しである。
(“シッチェス映画祭”ファンタスティック・セレクション)
 
 icon-film シッチェス歴代の授賞者、受賞作品
 ■最優秀監督賞
  ・デヴィッド・クローネンバーグ『シーバーズ』
  ・ダリオ・アルジェント『サスペリア2』
  ・寺山修司『さらば方舟』
  ・ポール・バーホーベン『ロボコップ』
  ・サム・ライミ『ダークマン』
  ・クエンティン・タランティーノレザボア・ドッグス
  ・ジョニー・トー『エレクション』
 
 ■最優秀作品賞
  ・『サランドラ』(監督:ウェス・クレイブン)
  ・『死霊のはらわた』(監督サム・ライミ)
  ・『狼の血族』(監督:ニール・ジョーダン)
  ・『死霊のしたたり』(監督:スチュアート・ゴードン)
  ・『ブルーベルベット』(監督:デヴィット・リンチ
  ・『フロム・ビヨンド』(監督:スチュアート・ゴードン)
  ・『ヒドゥン』(監督:ジャック・ショルダー)
  ・『ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録』 (監督:J・マクノートン)
  ・『ヨーロッパ』(監督:ラース・フォン・トリアー)
  ・『CUBE』(監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ)
  ・『リング』(監督:中田秀夫)
  ・『座頭市』(監督:北野武)
  ・『オールド・ボーイ』(監督:パク・チャヌク)
 

 
今回WOWOWで放送されたのは4作品。「初夏のホラー祭り」として順次アップ予定です。
(・・・どんどん、ホラーが増えていくー)

 

 
 
 
《注意!ネタバレ含む》
それにしても、最初に自分の名前をフルで教えたのは仕方なかったとしよう。その後、ローズと幼いメアリーやジョン、ジョージが同じ町に住んでいたことが分かった段階で ジョンの名前をどうしてまたフルで教えるのか?最初のそれが引き起こしたことをきちんと考えれば次からの悲劇は起きなくて済んだんじゃ 
メアリーは冒険好きなワンパク娘だったんだろうなー。だから1人でローズの家にも行ってしまったし、落ち込みながらもついつい本音を口走る。
「どうせならDV男の名前を言っとけばよかったのに!」なんて非道なことを考えたのは自分だけではあるまい・・・