『リーカー 地獄のモーテル』(2005) - Reeker –

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当時はどうだったのか、今となっては、よくある設定のホラー『リーカー 地獄のモーテル』。それでも割と丁寧に作られ、伏線もばっちりラストに回収される。でも、一つ大きな不満が―

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■リーカー 地獄のモーテル - Reeker -■
2005年/アメリカ/92分
監督・脚本:デイヴ・ペイン
製作:ティナ・イルマン 他
撮影:マイケル・ミッケンズ
音楽:デイヴ・ペイン

出演:
デヴォン・ガマーソール
デレク・リチャードソン
アリエル・ケベル
マイケル・アイアンサイド
ティナ・イルマン
スコット・ホワイト
エリック・メビウス

解説:
謎の殺人鬼・リーカーが人々に次々と襲い掛かるホラーサスペンス。
(キネマ旬報社)

あらすじ:
エリア52で行われるパーティを目指していたグレチェンら5人の大学生男女。が、途中で車が故障、仕方なく寂れたモーテルに留まることに。ところがさっきまで賑わっていたレストランやモーテルから人の姿が消え、携帯も電波が無い。ラジオさえ入らないこのモーテルで途方に暮れる5人。そして夜が更け、どこからともなく現れた何者かが学生を1人ずつ襲い始める ―


こういう男女グループやられ隊のホラー映画って、どうしていっつも奇数なんだろう 絶対、男女のどちらかが1人多い。不安定感を出す演出なのかな。

で、今回も男3人、女2人の5人グループ(と、言っても相乗りを募集した結果で初対面の人もあり)が車の故障でハイウェイ沿いの寂れたモーテルに足止めを食らう。そこに突如として現れた不気味な何者かに命を狙われる、というお話。

よくあるつまんないB級かと思っていたけど、最初は魅力が無かった5人に愛着を持ち始めた時に殺される、又は自死する残虐シーンは結構丁寧に作られている。ホントに最初は「何?この残念な人の集まりは?」と思うほど、個性が無かった、あったとしてもありがちな設定の5人。何故か一人は全盲だけど、この事がいかされるシーンはあまり無い。

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オープニングで5人とは関係の無い家族がエライ目に遭っているのをこちらは知っているから、この後の展開は大体予想が付く作り。モーテルにいた人が一瞬にして消え失せたように姿が無くなり、携帯も固定電話も繋がらない。一瞬入ったラジオで自動車事故の影響で道路が封鎖になっていることが知らされる。全ての原因はこれかと朝を待つ5人。が、グループを1人で離れた者を狙ったかのように、殺人鬼が襲いかかる。あー、これは初っ端の家族をやった殺人鬼だな、と。

けれど現れ方が普通じゃ無い。もわもわっと蒸気のようなものがたちこめ始め息が苦しくなることが、この殺人鬼の登場の合図。黒いコートを身にまとい、フードで顔が見えない殺人鬼。でも歩き方がヘンだよ、この人。人間なのか?それとも『ジーパーズ・クリーパーズ』みたいな地獄の死者的な何か?とか考えている内に、5人の数はどんどん減って壮大なラストへ。
えーーー そうだったのか!まさかこうくるとは・・・!!

・・・なんて思うはず無い。
途中で完全にネタバレ台詞があって、残念ながらオチはバレておりました

好きな展開なのにホラー慣れしている人なら誰でも分かる。
キャンピングカーの男が妻を探しているという設定、途中で出てくるゴミ箱の人、、、わかりやす過ぎ。唯一、薬の男の存在が不明だったから、そこは素直に楽しめた。この男が犯人なのか?と思わせるところには誰も騙されないだろうけど…。
時々出てくるショックシーンはなかなかの出来なのに、殺人鬼リーカーそのものがイマイチなのは仕方ないとしても、このほとんど初っ端ネタバレはどうかと。
唯一リーカーの正体は不明のまま。死神なのかなー。何にせよ、人にとっては迷惑な存在には変わりないけど。

 
一応、「ザ・ライジング」なる続編があるもよう

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