狂人か、聖人か ― 紙一重の状況が狭い船内に巻き起こるSFスリラー。生き残るために必要なのはチームワークであることが証明される。そして人を食べないことね(-.-)
■ パンドラム - Pandorum – ■
2009年/ドイツ・アメリカ/108分
監督:クリスチャン・アルヴァート
脚本:トラヴィス・ミロイ
製作:ポール・W・S・アンダーソン 他
製作総指揮:マーティン・モスコウィック 他
撮影:ウェディゴ・フォン・シュルツェンドーフ
音楽:ミヒル・ブリッチ
出演:
デニス・クエイド(ペイトン中尉)
ベン・フォスター(バウアー伍長)
キャム・ギガンデット(ギャロ伍長)
アンチュ・トラウェ(ナディア)
カン・リー(マン)
エディ・ローズ(リーランド)
ノーマン・リーダス(シェパード)
2009年/ドイツ・アメリカ/108分
監督:クリスチャン・アルヴァート
脚本:トラヴィス・ミロイ
製作:ポール・W・S・アンダーソン 他
製作総指揮:マーティン・モスコウィック 他
撮影:ウェディゴ・フォン・シュルツェンドーフ
音楽:ミヒル・ブリッチ
出演:
デニス・クエイド(ペイトン中尉)
ベン・フォスター(バウアー伍長)
キャム・ギガンデット(ギャロ伍長)
アンチュ・トラウェ(ナディア)
カン・リー(マン)
エディ・ローズ(リーランド)
ノーマン・リーダス(シェパード)
■解説:
「バイオハザード」シリーズのポール・W・S・アンダーソン製作で贈るSFスリラー。地球を離れ、新たな惑星へと旅立った巨大宇宙船の乗組員たちを待ち受ける戦慄の運命とは。主演は「オールド・ルーキー」のデニス・クエイド、共演に「3時10分、決断のとき」のベン・フォスター。■あらすじ:
西暦2174年。地球は枯渇する資源の争奪で滅亡寸前に陥っていた。そこで人類は、巨大な宇宙船で地球と似た環境の惑星タニスへ移住する計画を進める──。やがて、船内で冷凍睡眠から目覚めた2人の宇宙飛行士。ところが、彼らは記憶を失っており、ミッションの内容はおろか何も思い出せない事態に。しかも、他に乗組員の姿は見当たらず、彼らは手がかりを求めて広い船内を捜索し始めるのだったが ―
(allcinema)
いい感じに内容を忘れたまま久しぶりに観たんだけれど、これは傑作ですね。
オープニングといい、途中のモンスターや登場人物の正体といい、ラストの突き抜け感といい、いい映画の面白いとこ取りみたいな話でありながら、うまくまとめて横取り感を感じさせない。それに最後まで淡々と進んでくどく感じないのは、登場人物たちの性格のあっさりさ、というかわざとらしくない演出の賜でしょうか?
けれどもそれとは反対に“人”以外のモノや生物はべっとりとヌメヌメしていて気持ちが悪く、狭いところで身動きが取れないような閉塞感に満ちあふれている。そんな描写がそこかしこに見られてコワイんですよー。
お話は、22世紀の終わり頃。地球の人口は120億を超え、限られた資源の争奪戦が日々、人々を、地球を蝕み続ける時代。このままでは人類絶滅か、と思われた時、地球とほぼ同じ環境の惑星タニスが発見され、移住を視野に入れた探査船エリジウムが出発する。地球人の希望として出発した巨大船エリジウム。数十年をかけた旅になるため、乗組員は順番に冷凍睡眠を行いながら航海する。
ある時、突然、冷凍睡眠から目覚めたバウアー伍長。冷凍睡眠の後遺症である記憶障害に悩ませられながらも状況を把握、船の電力は止まり、ほとんど人がいない。通電していないため、分厚いドアは開かず途方に暮れていたところに、もう一人の男、ペイトン中尉が目覚める。中尉の指揮の下、バウアーは管ののたうつ通気口から外に出て、再起動で電力を戻すために原子炉に向かうが、彼の目の前には想像も付かないような生き物が立ちはだかるのであった ――
タイトルより上の画像ではいくつもの顔をくっつけて大口で叫んでいるスティーヴン・タイラーみたいな人が映ってますが、これが本作のタイトル「パンドラム症候群」といえます(・o・) 長い宇宙の旅や冷凍睡眠などという技術がもたらす人への影響は計り知れず、ようするにスティーヴン・タイラーのようになってしまう人もいる、ということなんです。
いくつも顔がありますね?人はいくつもの顔を持ち、良くも悪くもいくつもの可能性を秘めている。広大な宇宙の中で限りのある船に乗り、その中の狭いカプセルに閉じ込められる。眠っているとはいえ、やはり何らかの脳へのダメージはあるのだろうか?
そして眠っている間に注入され続ける栄養ドリンク。このような人工的なもの100%で人は生きていくことが出来るのだろうか。身体に影響はないのだろうか?
2つとも影響があったんですね、一部の人に。それがコレです。
密航してきたエイリアンか?とも思われたこのモンスターは人を食らう。人を食らうからこうなったのか、こうであるから人を食うのかは定かではない。だがこれは、人類の進化の一形態であり、現実的なこととして生き残ったバウアーたちの敵である。
このことが身体的ダメージによる結果であるならば、精神的ダメージによる敵もいることに…
人工的な閉塞感で囲まれた戦いの終わりには、思いもよらぬスカッとしたラストが待っている。この流れはあの『ブレードランナー』を彷彿とさせる。未来的で便利なのはいいけれど、やっぱり人間には太陽の光や風、海といった自然が必要なんだね、と再確認。いいラストだ。
コメント
コメント一覧 (3件)
パンドラム 【2009年製作:映画】
いやいや期待していなかったせいか、
結構楽しめました。
SF映画です。
それもSFホラー映画って感じですな。
内容はと言うと、
他の星へ移住しようとしている移民船の中での話…
評価高いですね。
アチキもなんの予備知識もなく見て、ちょっと驚きました。良い意味で。
※TB入れさせて頂きました。
こんにちは!
主演のベン・フォスターがお気に入りというのもあって、この作品は好きですねー。
全体的に地味な感じではあるのですが、話の展開、狭苦しいダクトの描写やモンスターなど決してどこも手を抜いていない点、近未来の宇宙世界に渦巻く人間の精神的な脆さがテーマなのも好きな点です。
※TBうまく通っていないようです。もしよろしければ再度お送りくださいm(_ _)m