『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 (2019) - Once Upon a Time in… Hollywood

ブラッド・ピットとディカプリオの初共演、それもタランティーノで、と聞いた時のテンションの上りようときたら、人生の中で1、2を争うほどの興奮状態だったと思う。彼らの人気も少し落ち着き、余裕のある役者人生を過ごしている2019年だからこそできたタランティーノの技だろうな~

■ ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
 - Once Upon a Time in… Hollywood – ■
2019年/アメリカ、イギリス/161分
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
製作:デヴィッド・ハイマン他
製作総指揮:ジョージア・カカンデス他
撮影:ロバート・リチャードソン

ナレーター:カート・ラッセル
出演:
レオナルド・ディカプリオ(リック・ダルトン)
ブラッド・ピット(クリフ・ブース)
マーゴット・ロビー(シャロン・テート)
エミール・ハーシュ(ジェイ・シブリング)
アル・パチーノ(マーヴィン・シュワーズ)
ブルース・ダーン(ジョージ・スパーン)
カート・ラッセル(ランディ・ミラー)
ゾーイ・ベル(ジャネット・ミラー)
マイク・モー(ブルース・リー)
ダミアン・ルイス(スティーブ・マックイーン)

デイモン・ヘリマン(チャールズ・マンソン)
マーガレット・クアリー(プッシーキャット)
ティモシー・オリファント(ジェームズ・ステイシー)
オースティン・バトラー(テックス)
ダコタ・ファニング(スクィーキー)

■解説:
クエンティン・タランティーノの9作目となる長編監督作。レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターを初共演させ、落ち目の俳優とそのスタントマンの2人の友情と絆を軸に、1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いた。第92回アカデミー賞では作品賞や監督賞、脚本賞、ディカプリオの主演男優賞、ピットの助演男優賞など計10部門でノミネートされ、助演男優賞と美術賞を受賞した。

■あらすじ:
テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリフ・ブース。最近、リックの暮らす家の隣には、「ローズマリーの赤ちゃん」などを手がけて一躍時代の寵児となった気鋭の映画監督ロマン・ポランスキーと、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してきていた。今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。そして1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み、ある事件が発生する -

映画.com

ディカプリオ主演、ブラッド・ピット助演となっているけれど、あまり差はなくて、というかどちらかと言うとブラッド・ピット演じるクリフの物語のように思える。というのも、ディカプリオが演じるリックは基本真面目で神経も細かい。一躍大人気となったテレビ俳優の割に居丈高な嫌な奴でもなく、最近落ち目だと理解しているし、自分のスタントマンのクリフとも信頼関係を築いている。ハリウッドの人間にしてみたら、とても普通な”いい”やつだ。

親友クリフはどうかというと、ハリウッドスターにくっついている腰巾着なんかとは全く違っていて、リックのスタントマン兼雑用係としてリックの仕事を助け、リックが落ち込んでいるときには励まし、いつもリックをフォローする。そのくせ自分についてはマイペースで、ガツガツしていない。流れるように生きてはいるが、ぼーっとしているのでもない。出しゃばりではないが引っ込んでいるわけでもない。抜け目がなく何も見落とさない慎重さ、スタントマンなだけある敏捷さを持ち、いざとなった時には0か100、やるか、やられるかの一発勝負をばっちりキメる男なのだ。従軍もしていたらしいけど、ぃゃぃゃ、それだけじゃないね。私の見立てでは元特殊部隊とかCIAとかFBIだと思いますね。

ただの切れやすい筋肉さんかもしれないけれど…

そんな彼らのご近所にロマン・ポランスキー監督夫妻が越してくる。とは言え、ただのお隣さんにすぎない毎日だったのであるが、クリフがたまたま町で出会った娘がマンソン・ファミリーの一員で、ファミリーの若者たちがクリフをコケにしたことから歴史の大どんでん返しが巻き起こる。こんな結末であれば良かったのだけれど、、

マンソン・ファミリーとは
1960年代末から1970年代の初めにかけてアメリカに存在したヒッピーのコミューン。指導者はチャールズ・マンソン。
1960年代後半のサンフランシスコは、ヒッピー文化に浮かれていた。町には長髪の若い男女があふれていた。若者たちはベトナム徴兵を忌避することに熱をあげ、ハイト・アシュベリー地区では、LSDとコカインを楽しむヒッピー文化が盛んだった。マンソンは街角で歌いながら言葉巧みに若い女たちに同情して、ドラッグも与えて心を掴みアパートへ連れていき同居した。1968年にロサンゼルスのハリウッドに数十人のメンバーと移り、ドラック売買、物乞い、クレジットカード泥棒で生計を立てながら言いなりになった女を使って男もメンバーに加えた。
マンソンは、間もなく黒人たちが蜂起して白人に戦争を仕掛け、白人を全滅させて世界を支配するという荒唐無稽な終末戦争論に取り憑かれていた。

マンソンの支持者らは、1969年の7月と8月に、4カ所で9件の殺人を犯した。殺人の動機についてマンソンは異議を唱えたが、ロサンゼルス郡検察はマンソンが人種間戦争の勃発を企図したと結論づけた。1971年に、第1級殺人罪と映画女優シャロン・テートを含む7人に対する殺人の共謀罪で有罪判決を受けた。検察の主張によると、マンソンは直接には殺人を指示しなかったが、マンソンの主義主張は共謀の明白な行為を構成するとされた。

Wikipediaより抜粋:チャールズ・マンソン

2019年という年はマンソン・ファミリーの凶行から50年という節目の年で、本作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の他にも『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』などが公開されている。この事件をシャロン側の物語として、また相反するマンソン・ファミリー側の物語として描いている。

本作ではご存じの通り、我らがクリフと愛犬ブランディ、(マンソン・ファミリーの娘から買った)LSD漬け煙草のおかげでファミリーの刺客を撃退。あ、その前にリックが門の前ですごんで威嚇したからこその襲撃場所変更があった。今回のどんでん返しは思いもかけずリックとクリフの名コンビによるものと思われる。
実際、家の周りを怪しい奴らがうろついていたら、それを見つけてしまったら、彼らのように行動できればいいのだけれど、なかなか普通の市民には難しく、ここはハリウッドの役者とスタントマンという経験が役立ったのであろうか。

シャロン・テートはたっぷりと、その出演作まで本作に入れ込んだのに、夫のロマン・ポランスキー監督はチラッとしか出てこなかったなー。
それとあれ、ブルース・リーの扱いのひどい事。ブルース・リーってあんな人(口が達者で案外弱い。クリフによると口と態度がでかいチ〇)だったのかな?
タランティーノ監督、嫌いなの?

そういえば、作品初っ端のディカプリオとブラッド・ピットの背中にダ~ンっと出る二人の名前が逆だった。これを見て思い出したのがスティーブ・マックイーンとポール・ニューマンW主演の『タワーリング・インフェルノ(1974)』。冒頭のクレジットに流れる二人の名前で、どちらを左側にするか、どちらを上にするかでもめたという問題(結局、マックイーンを左側に、右側のニューマンは少し上に)。確か、最近お気に入りの番組「笑いザップ」で小藪さんが話していたのかな?本作の背中の名前を逆にするっていうのは、きっとタランティーノ監督のお遊びだろうけど


それにしてもクリフ。次はリックの煙草をやめさせなくちゃいけないわ。もう今にも肺癌でぶっ倒れて命を落としそうだよ……

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