「9から始まる奇妙な物語 シーズン1」 (TV/2014)

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1話30分くらいの世にも奇妙な物語風の「9」にまつわるオムニバス作品「9から始まる奇妙な物語」。シーズン1は6話入ってる。どれも面白怖くて楽しめるから6話があっという間。今シーズンの一番のお気に入りは「第2話 ある静かな夜に」かな。

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■ 9から始まる奇妙な物語 シーズン1
  – Inside No. 9 – ■
2014年/イギリス/全6話
監督・演出:デヴィッド・カー
原作・脚本:リース・シェアスミス、スティーヴ・ペンバートン
製作:アダム・ダンディ

出演:
リース・シェアスミス
スティーヴ・ペンバートン
キャサリン・パーキンソン
デニス・ローソン
ジェマ・アータートン

■解説:
BBC製作のアンソロジーシリーズ。2014年から現在まで続いており、英国ではシーズン6が2021年に放送された。1話完結で毎回作風は異なっているが、どれも皮肉たっぷりで、驚きの結末で終わるという共通点がある。クリエイターのスティーヴ・ペンバートンかリース・シェアスミスが主演(もしくは二人とも)を務めているが、毎回有名俳優が脇役として登場する。

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前から気になっていた「9」にまつわるダークコメディ短編集「9から始まる奇妙な物語 シーズン1」。イギリスの作品らしい“機知に富んだ”自業自得の物語が全6話。いつもの通り簡単なあらすじと感想をご紹介。ネタバレは極力入れませんっ(‘ω’)。シーズン1の一番のお勧めは上にも書いた「第2話 ある静かな夜に」。もう何度ぷっと吹いたことか(”ω”)

Contents

第1話 かくれんぼ

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■あらすじ:レベッカとジェレミーの婚約パーティーがある大きなお屋敷で行われた。そのパーティーの余興で参加者たちは「イワシの缶詰」というかくれんぼゲームをすることに。このかくれんぼは、隠れている人を見つけたらそのまま同じ場所に隠れ、最後の一人になるまで隠れ続けるというもの。段々と同じ場所に人が重なり、それがまるで「イワシの缶詰」のようなことから付いたゲームの名前だ。
案の定、部屋のタンスに次々と人が隠れ中はすし詰めに。息苦しいのとメンバー間の日頃のあれこれが重なり、楽しいはずのゲームが殺伐とした雰囲気になってくる ─

■感想:日頃は相手にはっきりと言えないことが、日常とかけ離れた狭くて暗いタンスの中に大勢で隠れている状況では、いらいらと共に鬱憤をまき散らせるところが面白い。その鬱憤も一対一に関わらず、複雑に話が絡み合い、およそ婚約パーティーの余興とは思えない状態に。このシリーズに言えることは、ただ鬱憤ばらいしてすっきり、みたいなお話では終わらないところ。最後には世にも恐ろしい結末が待っている。

人と接する時は、誰が相手だろうとどんなに短い時間だろうと、誠意をもって相手をしよう。決して恨みは買わないように

第2話 ある静かな夜に

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■あらすじ:金持ちの豪邸に売れば高額になる絵画を盗みに入ったエディとレイ。豪邸に住むカップルはどちらも在宅していたが、なんとか絵画を偽物と置き換えて後は逃げるだけというところに、インターフォンが鳴り耳の聞こえない掃除人が訪れる ─

■感想:いやもうこれ、終始コントを見ているみたいで本当に楽しめた。まず二人のおとぼけ泥棒が家に忍び込む時から絵に描いたようなコメディぶりで、大きな窓ガラスの外を通るたびにピカ~っと照明が点くんですよ。そのたびに二人のいかにも怪しい泥棒さんの動きが照らし出される。それでも何とか忍び込み、ご主人の意識を失わせるために後ろから忍び寄るんだけれど、いちいち邪魔が入ってうまくいかない。そのうち、ご主人と恋人は大喧嘩を始める始末。けれど家の中庭にあるプールの所で始めてくれたから、やっぱり家の中は音楽がかかっているだけで静か。犬が二人にワンワン泣いているけれど、外のカップルは気が付かない・・・

のように、家の人が在宅時に泥棒に入るという大きなミスの上で行われる絵画泥棒。一つ一つことが起きるたび、オチが付き、一つ一つきちんと笑わせていってくれるという親切な進み具合(特に思わずのけぞったのが「犬」と「トイレ」)。もちろんラストには大どんでん返しが待っている。最後まで気が抜けないよ(*’ω’*)

慣れないことはじっくり計画を練ってから

第3話 招かれざる客

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■あらすじ:小説家志望の小学校教諭トムは、ある日、自宅のアパートの窓から通りの向こうにいるホームレスの男を見かける。あまり気分よく思っていなかった彼だったが、ある夜、そのホームレスのミッグが通りに落ちていたとトムの財布をアパートに届けてくれた。一緒に酒を飲み徐々に親しくなった二人。挙句にミッグはトムのアパートに居ついてしまう。トムの恋人ジェリーが注意するのも聞かず、いつしかトムはミッグの言うことに傾倒していくのだった ─

■感想:最初は見下していたホームレスの男が、トムの敬愛する作家と知り合いと知るや、彼の言うことを全て鵜呑みにし、彼の言いなりになっていってしまったトム。仕事も失い、恋人も遠ざかっていく。いつしかトムとミッグの立場は逆転、トムは家こそあるものの、いつ追い出されてもおかしくないホームレスのようになってしまう。人よさそうなミッグの目的は?…でもやっぱり、ラストには大きなどんでん返しが。これも最後まで気は抜けないのだった。

知らない人を容易く信じないこと(自戒)

第4話 最後の息

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■あらすじ:重病を患う娘の誕生日のために有名人気歌手フランキーに自宅まで慰問に来てもらったジャン夫婦。大喜びの一家だったがトラブルが起きる。部屋の飾り付けである風船を膨らませていたフランキーが脳動脈瘤を起こし死んでしまったのだ。その場にいたのは彼のアシスタントとボランティア団体の女性とジャン一家。すぐに救急車を呼んだ彼らだったが、有名人の最期の一息が込められた一つの風船。これがお金になるのではないかと皆が計算を始める ─

■感想:四人の大人の企みを順を追って聞きながら「ふむふむ、え?そうかー!そうくるかー!」って感心してしまった私。今はネットオークションに出せば何にでも値段が付く時代だから、今回の企みもなるほどねとは思ったけれど、その間も亡くなった超有名人気歌手は床に転がったまんま。重病の娘さんもほったらかし…。そんな企みはそれらを片付けてからでもいいんじゃないのか?とは思ったけれどね。
ほら、案の定バチが当たったわ。

お金に目がくらむと碌なことにはならない。

第5話 微笑む悪党

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■あらすじ:「マクベス」の舞台に立つ俳優トニーの代役ジム。トニーは公演中全く休まないからジムの出番は無い。だがある日の公演で酒の入ったジュースを飲んだトニーが転落事故を起こし、大怪我を負う。そのまま「マクベス」の主役はジムに代わり大成功を収める。その後もジムには大きな仕事が舞い込み売れっ子俳優に。代役時代の恋人とは別れてしまったが、充実した毎日を送っていた。そんなある日、事故で身体が不自由になったトニーが車椅子でジムの楽屋を訪れる ─

■感想:これの最後のオチはかなりゾッとするものになっている。大物俳優だったトニーも、代役でその後、売れっ子になったジムも案外謙虚で、嫌味の無い紳士だ。そんな中に起きた不幸な事故であったが、ジムの楽屋を訪ねたトニーも、心から成功のお祝いに寄っただけでありジムも真摯に受け止めた。
ここまで、不幸なことは起きつつも気持ちのいい話だった、ここまでは…。この後のラストのオチは本当にタイトル通り「微笑む悪魔」そのもの。今後のジムに合掌しとこう…

世の中にそうそう、うまい話は無い

第6話 地獄降り

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■あらすじ:高校生のケイティは一晩だけ留守番をするというアルバイトのために、ある古い屋敷を訪れる。屋敷の主人である兄妹が出かけるため、二人の長兄アンドラスが残るのが理由だ。アンドラスは重い病に罹っており寝たきり。必要なものは2階の部屋の彼の近くに全て用意してあり、何もする必要はない、ベッド脇にベルが置いてあるが鳴ることはないと説明を受けたケイティ。二人が出かけた後、楽しく一晩過ごそうと考えて友達のシェルを屋敷に呼びだした。
おどろおどろしい絵画がたくさん掛けられている壁がより一層、この陰鬱な屋敷を恐ろし気に見せる。部屋を一つ一つ探検するうち、剥製だった猫が歩き出し、階段昇降機が勝手に動き出す。恐怖に怯えた二人に、さらに追い打ちが。2階の部屋からベルを鳴らす音がしたのだ ─

■感想:このゴシックな感じがとても気持ちいいシーズン1ラストのお話は、金髪の兄の名前がヘクターだからなのか、思わず「アダムス・ファミリー」を思い出した(*’ω’*) そんな屋敷の住人たちは、きっとただの人間であるはずがないと予想。普通はほとんど出かけないけど今日は特別の集まりがある、とか意味深な話に、きっと吸血鬼とフランケンシュタインの一家だーって単純に思っていた。だって長兄のアンドラスには“口が無い、裏返しに生まれてきた”って言ってたんだよ?
けれどもこの物語のラストは、そんな単純な楽しいものではなかった。まだまだ私は甘かったのだ。最後の数分はシーズン1のラストに相応しい結末が待っている。

哀れ、女子高生… 君に落ち度は無かったのに ─


ということでシーズン1終わりました。シーズン2も配信されてるから、続けて観ようかなー。ほんと、もっと早く観とけばよかった(-.-)

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