『プラネット・オブ・ピッグ/豚の惑星 』(2019)

さぁて「動物逆襲」ものの今回の敵方は豚さんです。第三次世界大戦時に人によって作られた超人兵「人間×豚」が暴走、今では人類は彼らの餌に。対するはお約束通りの人類レジスタンスのヒーロー、最強の賞金稼ぎロブと姉のラクシャ。彼らは人類の未来を救うことができるのかっ!?

■ プラネット・オブ・ピッグ/豚の惑星  – Bullets of Justice – ■

Bullets-of-Justice

2019年/カザフスタン・ブルガリア/79分
監督:ヴァレリー・ミレフ
脚本:ヴァレリー・ミレフ他
製作:ティムール・トゥリスベコフ

出演:
ティムール・トゥリスベコフ(ロブ)
ドロテア・トレヴァ(ラクシャ)
ダニー・トレホ(父)

■解説:
人間を喰らう恐ろしい豚人間と人類最強の賞金稼ぎの奇想天外な戦いをゴア描写満載で描いたSFアクションスリラー。「未体験ゾーンの映画たち2022」上映作品。

映画.com


「未体験ゾーンの映画たち2022」で上映された作品で、レンタルが始まったら絶対観よっと楽しみにしていた中の1本。人は仲間と思っていた友人や自己中な犯罪者、動物お面を被った人間、果ては未確認生物などにひどい目に合わされることが多々あるけれど、時には自分たちが作り出した“マシーン”が暴走して立場が逆転なんてこともある。
今回は「超人兵計画」に則って作り出された豚人間(マズル)が反乱、人類を脅かす存在に。というか人類は完全に彼らの餌として生かされているだけの存在に成り果てている世界の物語。

Contents

■あらすじ

第三次世界大戦勃発。核兵器の乱用により荒廃した地球では人類の70%が死に絶えている世界。そんな世界で繫栄を始めたのが豚と人間の融合により生まれた豚人間“マズル”だった。どんどん増えて力をつけ人類の脅威となったマズルらを撲滅するため大量の薬物が空から撒かれたものの、それにより人間の生殖能力が奪われ人類は絶滅に向かっていた。
そんな中、数少ない生き残りで人類レジスタンスを結成し、日々マズルと戦っている人間もいた。だが、彼らマズルの結束は固く倒しても倒しても、唯一新たな命を生み出すことが出来る豚人間の“マザー”がどんどんマズルを産み落とす。そこに着目したレジスタンス組織は、人類最強の賞金稼ぎロブを雇い、マザーが潜伏するといわれるニューヨーク、マンハッタンに潜入させるが ─

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見どころと感想

ここにくるまでで、既にいくつもの世紀末キーワードが。

  • 核戦争
  • 超人兵
  • 失われた生殖能力
  • レジスタンス
  • 人類最強の賞金稼ぎ

SFやらマッドマックスやらAKIRAやらマトリックスやらボバ・フェットやら紅の豚やらターミネーターに、ちょっと大人なシーンも追加。画面を砂粒子が飛び交う黄色味を帯びたモノクロ、ドキュメンタリーチックに仕上げ、銃やナイフを使ったアクションはカメラのスピードを自在に変えてリアルに見せる。

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今まで世紀末を扱うSF大作をたくさん観てきた者だとしても、本作『プラネット・オブ・ピッグ/豚の惑星』は何故か見劣りしない。アクションシーン、戦闘シーン、家族のシーン、大人なシーン、どのシーンであっても決して手は抜かれておらず見応えがある。
そのうえ登場人物は個性が豊かで、それぞれのバックボーンも一緒に描かれており見ていて楽しい。

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ラクシャ

そんな中でも髭をたくわえている主人公ロブの姉のラクシャは、幼い頃から戦うことに長けており、決して負けない百戦百勝の戦士だ。なぜ彼女が髭をたくわえているのかについての説明は、あるのはあった。確か飛行機で移動中にAIロボットのおじさんに話していたが、飛行機の轟音にかき消されて聞こえなかった。

でもまぁ思うに、元々毛が濃い体質で幼い頃から剃る習慣が無かったうえに、男のように戦う毎日を送るうち髭が勲章のようになったのかな。それとも亡くなった父親に敬意を表しているのかな。

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ラファエル

次に目を引くのがこの男ラファエル
常に髪を風になびかせ派手なダンスと共に登場する彼は、主人公ロブからしたら決して勝てない追い抜けないライバルという立ち位置である。
ロブの記憶の中で風と共にいつも美しく描かれるラファエルは、実はロブの深層心理の中での密かな片思いの相手なのではとも思われる(管理人の感想としては衣装も合わせて“美”と“嫌”の紙一重な危なっかしいギリギリな印象)。

“ラファエル”とはユダヤ教の三大天使のうちの一人で「癒しを司る天使」とされている。

他にも、秘密の地下壕に潜伏するレジスタンスのリーダーやレジスタンスの面々、子どもと一緒に逃げている元サッカー選手、何よりロブとラクシャの父親(いつものダニー・トレホ)。
対するマズル側はあまり区別はつかないものの、マズルの中のアースホール属?アースホール家?に属するマズルの顔面がかなり特殊で、彼らに関するシーンだけはちょっと引きました。

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アースホールのマズル

このように登場人物に関していろいろと紹介されるというのに、なぜか主人公ロブについてはラクシャの弟で幼い時に父親を殺され、苦難の末に賞金稼ぎになった、女にもてる、人情がある、色んな意味で一番愛しているのは姉、くらいにしか分からない。
人類最強の賞金稼ぎでテレポートも使えるというのに、最後にしてくれと言ったマザー殺しに何かてこずっている。いい奴なのか悪い奴なのか、すごいのか、すごくないのか、いったいどうなるんだろーって考え始めた矢先、ラファエルに神の啓示がごとくの説教をされるロブ。

神には悪魔が、英雄には悪役が。必ず対になる者が必要だろう?

ここからラストの5分。
場面は大きく転換されるんだけど、ネタバレはしないよ。どっちに取るかは自由だと思う。見たままか、それともやっぱり元のままなのか。でも一つだけ間違いないことはロブはラファエルに頭が上がらないってこと。ここまでの70分の映像は、それを覆したいがゆえのロブの想像の世界だったのかな(‘ω’)

ではまた

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ロブ
Bullets-of-Justice

未体験ゾーンの映画たち

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