『呪(のろい)』(2013/TV Movie) - Grave Halloween –

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TVムービーだったんだ。だとしたら、割と良く出来ていると思う。お母さんの顔は迫力あるし、何より舞台の“樹海(青木ヶ原)”がコワイ(-.-)。日本人だったらジンおじさんの言うことを絶対きく!感覚で分かるからね。そういった日本の風習を知らなかった上、忠告を無視した外国人大学生グループの自業自得物語かなー

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■ 呪(のろい) - Grave Halloween – ■
2013年・TV Movie/カナダ/89分
監督:スティーヴン・R・モンロー
脚本:ライアン・W・スミス
製作総指揮:トム・ベリー 他
撮影:マイケル・C・ブランデル
音楽:アンドリュー・ハリス

出演:
ケイトリン・リーヴ
キャシー・トムソン
デヤン・ロヨーラ
グレアム・ウォードル
ジェシー・ウィーラー
トム・スティーヴンス
ジェフリー・バラード
ヒロ・カナガワ

解説:
『呪怨』『リング』『仄暗い水の底から』など、世界の恐怖映画ファンを熱狂させ、ハリウッドリメイクも果たしたジャパニーズホラー(Jホラー)を基盤に、ゾンビ、オカルト、学園ホラーを盛り込んだ和魂洋才ホラー。メガホンを取るのは、カルト映画『発情アニマル』をリメイクした復讐バイオレンス『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』で手腕を発揮した俊英スティーヴン・R・モンロー。

あらすじ:
ハロウィンの日、山梨国際大学に通う日系アメリカ人マイコは、樹海で自殺した母の霊を成仏せるため、ドキュメンタリー・サークルの仲間4人と青木ヶ原へと向かう。頼りは、箱に残された1枚の樹木の写真。それをもとに母が亡くなった場所を探し始めるが、途中、謎の日本人ジンと出会ってから、仲間が次々と霊の餌食になり、惨殺されていき ―
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「呪(のろい)」というより「祟(たたり)」といった内容だけど、これはもう他のホラー映画で使われているから仕方なかったのか。とにかく年間100人もの人が自殺すると言われる(主人公マイコ談)青木ヶ原に踏み込んだ学生グループがエライ目に遭うお話。

Grave_Halloween_19どうしてそんな所に行ったのか?普通なら理由も無く絶対行かない場所だと思うんだけど、主人公マイコには明確な目的が。2ヶ月前に樹海で自殺した母親の遺体を探し施餓鬼(彷徨う霊を供養する儀礼)を行いたいという理由があったのだった。それに乗っかったドキュメンタリー・サークルの友人3人と真っ直ぐ青木ヶ原へ向かったマイコ。
サークルのインタビュアーがマイコに道々尋ねる。
母親との関係、何故死んだのか、どうして場所が分かったのか、今はどんな気持ちか・・?
まだ2ヶ月しか経ってないんだけど酷だわね、と思っていたら、一応友人達もマイコに大丈夫?続けられる?とは訊いていたけど。

マイコと母親にはちょっと過去話がありまして、マイコが4歳の時に心を病んだ母親は入院してしまいマイコは今の養父母に引き取られた。ほとんど母親のことは覚えていないマイコ。それでも唯一、庭のブランコで遊んでもらった場面が蘇る。マイコの背中を優しく押してくれるマザー(マイコは日系アメリカ人)。優しく微笑んでいるはずの、そのマザーの顔は、顔は、、、
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コワイー (思い切って大きくしてみました)

このお母さん怖いんですよ。よくここまで日本の幽霊を研究したな、と感心した。このお母さんがこの顔でマイコの夢かうつつに登場する。樹海で自殺したお母さん。警察から送られてきた遺品には大きく太い杉の木が。マイコはきっとそこで自殺したに違いないっと思い込んでいるから、白装束で髪を振り乱した母親とこの木がセットで頭に浮かぶ。
カメラがこの顔から少しずつ下へ、胸、腰、足下へ・・・
足下へ・・ ぇ?
どうして靴下にスニーカーなんだーっ(画像なし)

Grave_Halloween_16と、ここでイヤな感じがしたものの、樹海で突然現れたジンおじさんはなかなかいい味を出しており、マイコ達4人と、ふざけてやって来た級友3人との絡みも面白い。小川にずわ~っと流れてくる黒髪も思わず「これ、アカンやつやんか。絶対逃げないと」となっていい。
が、「霊を冒涜するな」というおじさんの忠告を聞かなかった3人が血祭りに上げられるのは予想されたものの、何故他の4人にまで?というのはちと疑問。なんでマイコまで?と。

Grave_Halloween_26そしてここら当たりから一変、残念ながら和物から洋物ホラーに変化していく。
ここが霊の溜まり場になっていてたくさんの霊が出てくるのは分かるけど、もう“幽霊”とか“祟り”だとかはすっかり忘れられる。少女幽霊は全力で走ってるわ、がんがん霊がゾンビのように出没するわ、悪魔もののような蠅が口からたっぷり出てくるわ、最終場面ではもうこの作品の方向性が分からなくなってしまった。もう全部込み。お母さんはやっぱり靴下とスニーカーだったし。
ついでに言うと、警察があんな事で拘束したりしないし、まず遺体安置所に押し込んだりしないね。大体、なんで森の中に遺体を安置している?

観終わって「なんだ、、がっかり」となったものの、TVムービーと知って点数が上がりました。そんな感じで観てみると楽しめるかも。

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コメント

コメント一覧 (6件)

  • ホント、詰め甘いですよね>>日本人
    日本の、それも樹海を舞台にするのなら、せめてネイティブ日本語を話せる人でお願いしたいものです。
     
    前半は樹海の雰囲気が出ていてJホラーみたいな作りで、割りと良かったですよね。けれども、なーんか主人公の行動そのものに疑問を持ちつつ、ふむ、と思っているうちに他のものになってしまいましたよね。
    前半のまま突っ走ればよかったのに、でした。

  • 毎度の事ながらおかしな日本人が出てきますね。
    ちゃんとした日本人俳優って向こうにはいないのかしら。
    樹海の雰囲気は出ていて途中まではそれなりに面白く観てたのですが、終盤になって急にぐだぐだになったような(^^;
    テレビ映画としてもちょっと勿体無い完成品だったかなぁと思いました。

  • 呪(のろい)

    GRAVE HALLOWEEN
    2013年
    カナダ
    89分
    ホラー
    TVM
     
     
     
    監督:
    スティーヴン・R・モンロー
    『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ2』
    出演:
    ケイトリン・リーヴ
    キャシー・トムソン
    デヤン・ロヨーラ
    グレアム・ウォードル
    ジェシー・ウィーラー
    トム・スティー…

  • 全くそのとおりです。
    来るぞ、来るぞ、とは身構えてはいたんですが、怖かったですねー。日本人役者さんなのかなー。
    もうこの人の顔につきますね、この作品は^^;

  • お母さんの顔がこわすぎだろー
    (いくら精神病んでても)
    と 思いました…

  • 呪(のろい)

    【概略】
    ハロウィンの日、日系アメリカ人・マイコは樹海で自殺した母の霊を成仏させるため、サークルの仲間と青木ヶ原へ向かうが…。
    ホラー
     
     
     
    全員死ぬ 樹海で母が呼んでいる
    和魂洋才ホラーってなんじゃらほい。自殺の多い、青木ヶ原・樹海を舞台にアメリカ人学生が怨霊の餌食になるという話。
    鬱蒼と茂る森の不気味な様子は雰囲気出ていましたが、やっぱり勘違い日本っていうか外人しかでて…

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