「なんですか?この邦題」シリーズ第2弾。本家とは全く関係ありません。と言っても本家より少し早めに世に出た作品で、“不条理に殺されていく若者系”としては思っていたよりよく出来ている。犯人である殺人鬼もなかなか不気味でいい感じ。何よりその背景が例のアレだからか、ゾッとする雰囲気も味わえる。
■ 13日の金曜日 序章 - Just Before Dawn – ■
(序曲・13日の金曜日)
1980年/アメリカ/91分
監督:ジェフ・リーバーマン
脚本:マーク・L・アリウィッツ 他
製作:デヴィッド・シェルドン
撮影:ジョエル・キング
音楽:ブラッド・フィーデル
出演:
ジョージ・ケネディ
マイク・ケリン
グレッグ・ヘンリー
デボラ・ベンソン
クリス・レモン
ジェイミー・ローズ
ラルフ・シーモア
■解説:
『スクワーム』のジェフ・リーバーマン監督によるスプラッターホラー。(TSUTAYA)
■あらすじ:
危険な何者かがうろついているという噂の山にキャンプに訪れた若者5人組。最初のうちは楽しんでいた彼らだったが、気付かないうちに一人、また一人と姿を消していき ―
今となっては使い古されたお話だけど、あまり古さも飽き飽きした感じもしなかった。というのも出てくるお姉さんが綺麗なのと、この手の作品での重視ポイントである“殺人鬼”の愛すべき不気味さがきちんと押さえられているからだと思う。
ストーリーはいつものアレなんで飛ばしますが、殺された友人の発見シーンなんかは、他の作品とはちょっと違って驚かされる。それといつものアレに入る前の前振りもご丁寧に用意されている(どう関係するのか分からなくて、最初は戸惑ったけど)。
殺し方は極めて単純。何しろこの殺人鬼は力持ちだけが売りの大男。武器はその馬鹿力と大鉈のみというシンプルさ。けど、神出鬼没でこう見えて身軽なのか、屋根の上にも登っちゃう。最初の前振りの舞台、廃教会で破れた屋根から覗いていた場面は、正直ちょっとビクッとなった。
この辺りまで本家『13金』の“序章”だとばかり思っていたから、この木訥ささえ感じられる大男はジェイソンのパパとか兄さんなのかなーって思い描きながら観ていたのだ。けれども待てど暮らせどそういった描写は出てこなくて、その間にも一人ずつ若者が減っていく(でも割としぶとい)。
楽しそうに大鉈振るって若者を殺していく大男。だがこの辺りでそろそろハッキリさせないといけないのは殺人の理由だ。残る若者は男女2人という段になって新たに登場する山の中の一軒家。そこには胡散臭そうな夫婦と可愛らしい少女が住んでいる。どうやらあの大男はとても信じられないがこの少女の兄さんらしい。
そこへ現れたのは山に入っていく若者グループを見かけ心配していた仕事熱心な森林警備員ロイ。そして彼の口から衝撃の事実が。
「この辺りは双子が多い。これも近親婚のなせる技か・・・」
あちゃー。物語はXファイルの「HOME」的な流れになって、妙に説得力が増し一番の盛り上がりに。でもこの後はいつもの感じ(女性強いバージョン)で終わっていった。
ここまで観ても、「もしかしてジェイソンは、この家族の末裔(ぃゃ、同じ年代でしょ)か?」と考えていたが、この作品は『13金』とは全く関係がない。でも、もしかしたらジェイソンのママはこの美少女なのかも・・・とひつこく思ってみたり
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