予告編で有名なあのボンネットから、派手で騒々しくておバカなだけの下品コメディだと思ってた『土竜(モグラ)の唄』。ぃゃ、普通に面白かったんですけど。あるかわからないけど今から続編も楽しみ。ただし、原作コミックを読んだうちの女子は「ぅ~ん…」とは言ってましたケド
■ 土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官REIJI ■
2014年/日本/130分
監督:三池崇史
脚本:宮藤官九郎
原作:高橋のぼる「土竜の唄」
製作:石原 隆 他
製作総指揮:上原寿一 他
撮影:北 信康
音楽:遠藤浩二
2014年/日本/130分
監督:三池崇史
脚本:宮藤官九郎
原作:高橋のぼる「土竜の唄」
製作:石原 隆 他
製作総指揮:上原寿一 他
撮影:北 信康
音楽:遠藤浩二
出演:
生田斗真(菊川玲二)
堤 真一(日浦匡也)
山田孝之(月原旬)
吹越 満(酒見路夫)
遠藤憲一(赤桐一美)
皆川猿時(福澄独歩)
仲里依紗(若木純奈)
岩城滉一(轟周宝)
大杉 漣(阿湖正義)
岡村隆史(猫沢一誠)
上地雄輔(黒河剣太)
■解説:
警察のお荷物だった問題児警官が潜入捜査官として活躍する高橋のぼるの人気コミックスを、「ゼブラーマン」の三池崇史監督&宮藤官九郎脚本で映画化した痛快エンタテインメント・ムービー。主演は「僕等がいた」「脳男」の生田斗真、共演に仲里依紗、山田孝之、上地雄輔、岡村隆史、堤真一。(allcinema)
■あらすじ:
谷袋警察署の交番に勤務する菊川玲二は正義感と根性だけは人一倍あるものの、失態続きで始末書まみれ。ある日とうとう警官クビを言い渡されるが、それは表向きで、署長直々に潜入捜査を言い渡される。潜入先は日本中に危険な麻薬を蔓延らせている大元で日本一の犯罪組織“数寄矢会”。最終目的は4代目組長、轟周宝の逮捕という大それたものだった ―
いやー、派手ですよー。
金髪にヒョウ柄にチョウチョ柄にダイヤモンド差し歯に全身刺青ですからねー。けれども元がどちらかというと上品な感じの役者さんが多いせいか、その派手さにギリギリのところで我慢できる(あくまでも管理人の耐性度合い)。このギリギリで我慢できる絶妙なバランスは他にもあって、全編を覆っているど派手なやり取り、おバカなコント、下劣な行動、話の流れ。これら全てが許容できるかどうかで、この映画の感想が変わってくるんじゃないかなー。
ちなみに原作は未読です。
各キャラクターもとてもイイ
キャラクターは単純に犯罪組織vs警察組織に分かれる。その中で犯罪組織は組長を代表とした上層部と中層部、警察組織は署長を代表とした上層部3人とモグラを任命された菊川玲二くん。賑やかしの低層部はほとんど排除されてゴチャつかないように配慮されていてとても分かりやすい。
その上、各キャラクターの個性はどの人もすごく際立っていて、なんでしょう。悪役でさえ愛着を感じられる作りになっている。どのキャラクターも愛すべき存在なのだ。
まずは主役の菊川玲二くん。あれは、、あれは、一体どういう性格なんだろーなー。すっごくおマヌケなのに危機対処能力はずば抜けている。基本的な性格が正直で真面目だからなんだろうか(バカ正直にモグラをやっているところとか)。根が善人で正義感に燃えているから、何をやってもそれが相手に伝わるんですね。警察上層部にも認められるし、ワルい犯罪組織にも伝わる(ついでに純奈巡査にもネッ)。
数寄矢会系阿湖義組・若頭“クレイジーパピヨン”こと日浦匡也は昔気質のヤクザもの。日本の一般の若者に決して蔓延らせたくないからと麻薬シノギには一切手を付けない。いったん決めたことは決して曲げない。麻薬には手を出さないという方針の阿湖義組だからこそ入ったのにそうじゃ無いことが分かった時には、あっさりと見切りを付けるところも男らしい。
反対に組の金儲けのためならそんな事は全く関係無い冷徹な男、月原旬。なんかダークサイド・イライジャ(ウッド)と重なって仕方なかったけど、こういうタイプは1人はいるみたいね(『アウトレイジ』を回想している)。
ネコ語の猫沢一誠はきっとコミック上とほとんど同じだったのでは?と思えるほどコミカルで面白かった。これもやり過ぎると単なる○鹿でしかなくなるけど、岡村君が上手だった。最後、死んでなかったよね。
突如現れるヒットマン黒河剣太。この人が最初に登場する場面は(なぜか)大きな月をバックにバイクで現れる。これって『AKIRA』じゃないですか?確か旧市街のシーンでこんなのがあった気が..。この作品、他にも『マッドマックス』や『マトリックス』を彷彿とさせるシーンがあって楽しめる。
警察サイドも好きだなー。
オトボケの警察上司はよくある設定だろうけど、こちらの上司3人はただのオトボケに収まっていない。単なるお笑い担当ではないのである
体育会系のノリで歌う例の「モグラの唄」も好きなんだけど、3人が玲二と密会するたびに何かと普通の親父みたいに変装したり、おでん屋になったりするとこ。徹底的にその役になりきっているのが笑える、笑える。特におでん屋台は店の名前が確か「まとり」(麻薬取り締り局の略称)。バレるやんっ!その上「おやじ、大根」って、役に入りすぎ
一番右の遠藤憲一さんは『ザ・レイド』続編『ザ・レイド GOKUDO』(2014.11.22公開予定)にも出ていて、こちらはヤクザ役。きっと怖いんだろーなー。早く観たい。
ところで原作コミックでは、中心登場人物にビジュアルモデルがいるそうですよ。それも日本人に限ってなくて、例えばクレイジーパピヨンはエルビス、阿湖正義はスティーブ・マックイーン、酒見路夫は田中邦衛などなど。ちなみに主人公菊川玲二はTOKIO松岡らしいです。
原作はまだ執筆中ということで、きっと続編あるよね。1作目のこのノリでぜひ作って欲しい!
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『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』お薦め映画
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