うー、これは、、 『恐怖ノ黒電話』が面白かったからレンタルされるのを楽しみにしていたものの、どうすれば..。意味が分からなくて続けて2回観てみたが、やはり理解できない。いったい、この映画に謎はあるのか?それともただのイメージ映像の羅列なのか?
(※タイトルが似ているだけで『恐怖ノ黒電話』とは何の関係もありませんヨ。)
■恐怖ノ黒洋館 - The Last Will and Testament of Rosalind Leigh -■
2012年/カナダ/80分
監督:ロドリゴ・グディノ
脚本:ロドリゴ・グディノ
製作:マルコ・ペコタ
撮影:サミー・イネイヤ
出演:
アーロン・プール(レオン)
ヴァネッサ・レッドグレーヴ(母親)
ジュリアン・リッチングス
スティーヴン・マッキンタイア
■解説:
カナダの新人監督ロドリゴ・グディノによるオカルトホラー作品。グディノ監督自らの体験をもとに描かれている。出演は「コンフィデンスマン/ある詐欺師の男」のアーロン・プール、「アンコール!!」のバネッサ・レッドグレーブ、「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」のジュリアン・リッチングス。2013年10月~11月開催の特集上映〈“シッチェス映画祭”ファンタスティック・セレクション〉にて本邦初上映。 (allcinema)
■あらすじ:
亡くなった母親から相続した屋敷を訪れたレオン。遺された物を見ていくうちに、ここがカルト教団の聖地となっていたことを知る。さらに夜が更け、彼を追い詰めるような奇怪な現象が起こり始め ―
初っ端は死んだ母親のナレーションが入る。愛する息子がずっと家に戻らないことを嘆き、いつか戻ってくることを切望し、自分と同じように信仰心を持つことを希望する。心の声。
しかし戻って来たのは自分の死後だった。
長い間、実家に寄りつかなかったレオンが母の死で家に戻る。父親はとうに亡くなっており、母親一人が暮らしていた屋敷。中には長年、集められていた調度品が五万とあって、レオンは売りに出してスッキリさせた、、はずだった。はずだったのに、全部戻ってる。業者に問い合わせると、母(と思しき人物)が、全て買い戻したということだった。
なんか、もうここでスッキリしない。母親が遺した調度品をレオンが売り払った、ということは母親が死んだ後のこと。そしてそれらを買い戻したのが母親とはこれいかに?で、本作公式を見てみると、レオンは骨董品コレクターという設定だった。ということは、売り飛ばしたのは母親の品々ではなく、自分が蒐集していたものなのか。それを母親が買い戻し、その後死亡。どうやらそういうことらしい。←スッキリしないのは自分のせいでした
・・・というように冒頭から?が頭に渦巻く中、
レオンは屋敷の中を見て回る。自分のコレクションが整然と並べられた家の中。カメラはレオンを追うように、またはレオンから離れ空中を漂う。レオンが買い物に出るためバタンと閉めた玄関扉をじっと眺め続けるカメラ。この視線はまるで母親の霊魂だ。母親は最初に言っていた。“霊魂は死後も永遠に残り続ける”と。
地下で見つけたのは母親が贈ってくれ、子供の頃にイヤな思いをした天使像。そして急に電気のブレーカーが落ちる。
地下で見つけたのは母親が贈ってくれ、子供の頃にイヤな思いをした天使像。そして急に電気のブレーカーが落ちる。
さて、ここから不気味な現象が起き始める。ブレーカーを上げに地下に降りたが、すぐに点く電気。奇妙な隣人。いきなり点灯するテレビに映し出されるカルト教団の様子。彼の後を追ってくる天使像。家の中にこだまする奇妙な物音や人影。「死者との会話」という古い本を読みながらうたた寝をして見た奇妙な夢。そこは子供の頃に暮らしていた以前の家だった。それでも、ようやく眠りに落ちたレオンを不気味な生き物が襲う。
これらの現象は、家のあちらこちらに貼られている標語のようなものに沿って起き、レオンの意思によって払拭される。「神を信じろ」という母親に、どこまでも反抗する彼。不気味な現象と信仰心の関係、これは現実なのか夢なのか ―
Contents
不気味現象はレオンの妄想なのか
現れた人影が突然消え、襲われて出来たはずの怪我も無い。信仰を拒否するレオンの意識とどう関係するのだろうか。
母親が語る話の中にいくつかのキーワードがある。
・父親がした行為
・霊魂は不滅
・信じれば救われる
・信仰心を持つ者だけに見えるものがある
・そうすれば再会できる
他にレオンの記憶や見るものの中にも
・1952年、信者自殺の新聞記事
・落ちたフォーク
・作った料理が変わる
・空になったオレンジの薬ケース
・子供の頃に割れたはずの天使像
・子供の頃の家のキッチンで、倒れた状態で目覚める
この中からいくつかを掛け合わせると
・1952年、信者自殺の新聞記事 →以前から両親はカルト教信者
・父親がした行為×キッチンで倒れた子供のレオン →レオンは父に殺された
・信仰心を持てば魂は永遠になるから、死んだ母親と再会できる
と、なりました。
数々の骨董品は元々母親の物で、業者やアンナも実在しない。母親の死で家に戻ったレオンは信仰心は持たないままだったために、母親が色々な現象を起こして、信仰心を持つように呼びかける。そうすれば不滅の魂として現世に止まり、自分の魂と会うことが出来るから。母親はそれだけが望み。
それともこうか?
・1952年、信者自殺の新聞記事 →以前から両親はカルト教信者
・父親がした行為 →浮気かなんかで妻子を残し家を出た
・信仰心を持てば見えないものが見えるようになるから、死んだ母親と再会できる
..でも、母親はこうも言っているんだなー。
・信仰心を失った時、孤独は怪物へと姿を変える
となると、あの怪物は母親ということに。だいたい、あの母親の死に様は信仰心を失った結果だものねー
1952年に自殺したのが父親なのかとも思ったが、それならレオンと年があわない。レオンはスマホを使っていたし、見た目からしてどう考えても1970年代以降の生まれだよね。それにラストの「売り家」の看板は立てたばかりじゃなくて、かなり古びて見えた。一晩泊まって家を飛び出したレオンが売りに出したとは思えないんですよね。
それとも単純にこの洋館はお化け屋敷で、レオンは逃げ出し、なかなか売れないだけなのか。「謎」なんか、最初っから無かったのか― もう疲れたからこのぐらいにしとこ。もったい付けた映像のオンパレードで、お化け屋敷ホラーとして見れば、普通に楽しめるかも。あの天使像がいろんな所に出没するから、それを見つけるのも楽しみの一つになりますよ。あー、疲れた。
コメント
コメント一覧 (3件)
やっぱり、そうでしょうか。息子に会いたい母親が霊となって居着いている洋館ホラー。でも、あれじゃ、出て行けと言わんばかりですね^^
料理変わっていませんでしたか!最初の(小汚い)野菜炒めが白いパスタに変わったように見えたもので^^; フォークは隣人もそうでしょうが、その後の怪物のことなのかな、とも思いました。
次回観る機会があった時は、洋館オカルトとして観ることにします。
・・疲れました。
momorexさんはこの作品について、色々と熟考されたんですね
凄いです! 確かにこの作品は伏線があちこちにちりばめられすぎて
どれが本物の伏線が見分けるのが難しかったですよね
私は単純に、母親がたくさんのアプローチで存在をアピールしていた話としてみました
そういえば、料理ですが、あれは変わってなかったですよ
(野菜炒めみたいなやつで、暗がりだと色が変わって見える)
そのあとのフォークを落として(男でも女でもない)、隣人が声をかけてくるとか、
そのあたりは消化できていませんが…
全部、母親の霊魂のアプローチだと考えればすっきりしませんか?
あの怪物も、母親の孤独がうんだもので、害をなすために出てきたわけではない
ただレオンとの再会を願っただけ、と…
雰囲気はバッチリで、エンディングの声楽含め好みの作品ではありました♪
恐怖ノ黒洋館
えーっと…オープニングの雰囲気作りはばっちりです。でもこれは謎が多い作品なんだよなあ。
★父親のした行為→父親は自死、両親はカルト教団の一員だった
★霊魂は永遠に生き続ける→信仰心を持てば再会できる
父親が自死したことにより、レオンは信仰心をなくしており、母親はそれを嘆き、孤独を悲しみ、レオンが戻ってきてくれる事を願っていた。しかし戻ったのは死後。ナレーションはその母親です。
や…