モンスターあり、オカルトあり、エイリアンあり、“人間が一番怖い”あり、の「ホントにあった呪いのビデオ」豪華アメリカ版『V/H/S シンドローム』!それぞれはそんなに怖くないんだけど、全てが「一般人の手持ちカメラ等を通して撮られたビデオ」という体裁で、1本1本が短いから次はどんなのだ?と楽しんで観ることができる。シリーズ2作目『V/H/S 2』は2014年1月日本公開予定。
■V/H/S シンドローム – V/H/S -■
2013年/アメリカ/116分
製作:ゲイリー・ビンコウ 他
製作総指揮:トム・オーウェン
2013年/アメリカ/116分
製作:ゲイリー・ビンコウ 他
製作総指揮:トム・オーウェン
最も血なまぐさい新進気鋭のホラー・ジャンル監督6人が集結!
■解説:
「地球最後の男たち THE SIGNAL」のデヴィッド・ブルックナー、「キャビン・フィーバー2」のタイ・ウェストはじめ6組の若手ホラー作家が“ファウンド・フッテージ”スタイルで競作し、サンダンス映画祭など各地の映画祭で評判を呼んだホラー・アンソロジー。その他の監督は、アダム・ウィンガード、グレン・マクエイド、ジョー・スワンバーグ、そして4人組映像製作集団“レイディオ・サイレンス”。 (allcinema)
■あらすじ:
ある人物から1本のビデオテープを盗み出すよう依頼された4人の不良グループは、指示された古い一軒家に忍び込み、そこで大量のVHSテープと一体の死体を見つける。戸惑いながらも目的のテープを探すため1本1本再生していくが、そこには想像を絶する恐ろしい映像が収められていた-
6本のオムニバスとなっているこの作品。ざっとあらすじと感想を。
Contents
#0 TAPE56
監督・編集:アダム・ウィンガード
脚本:サイモン・バレット
出演:カルヴィン・リーダー、レイン・ヒューズ、ケンタッカー・オードリー、アダム・ウィンガード
あらすじ:日々、盗撮などで小銭を稼いでいた不良4人グループの元に、1本のビデオテープを盗んで欲しいという奇妙な仕事が入る。高報酬のこの仕事を受けた4人は早速指示された古い一軒の家に侵入。男の死体に驚いた4人だったが手早く仕事を始め、大量のビデオテープを見つける。どれが指示された1本なのかを確認するため、再生を始めたが―
この男達が本作の狂言回し。1人1人別々にビデオを再生し、その恐怖の映像に目が釘付けになった後、姿を消していく。そのビデオ1本1本が以下の5つの物語。ん?男4人でビデオが5本?数が合いませんですね。5人目の男とは・・?
それにしてもこの4人の日々の素行が悪すぎる。ある意味自業自得で因果応報。
■監督の主な作品
・ビューティフル・ダイ (2010)
・サプライズ (2011)
・ABC・オブ・デス (2012)
・V/H/S シンドローム (2013)
・V/H/S 2(2013)
#1 AMATEUR NIGHT
監督:デヴィッド・ブルックナー
脚本:デヴィッド・ブルックナー、ニコラス・テコスキー
出演:ハンナ・フィアマン、マイク・ドンラン、ジョー・サイクス、ドリュー・ソウヤー
あらすじ:今夜こそ初体験を!と友人ら3人でクラブへ繰り出したサエないクリント。なんとか2人の女の子のナンパに成功し連れ帰るが、1人は酔いつぶれ、もう1人の様子もおかしい。それでもせっかくだからとその娘に近付いた友人は噛み付かれ、跨がっていたもう1人の友人は惨殺されてしまい―
クリントの眼鏡に仕込まれたカメラで録画されたビデオ。全てクリント視点で描かれ、友人達が襲われた後の逃亡劇は臨場感たっぷり。特に階段のシーンはクリントでなくてもドキドキする。そして続くラストへ。この娘の正体はアレなのかなー、やっぱり。タイトルは「未熟者の夜」。彼女がどうしてクリントを気に入ったのかは不明。それにしてもこの女優さんの目が怖い。ちょっとアンジェラ・ベティスに似ているね。
■監督の主な作品
・地球最後の男たち THE SIGNAL (2007)
・V/H/S シンドローム (2013)
#2 SECOND HONEYMOON
監督・脚本・編集:タイ・ウェスト
出演:ジョー・スワンバーグ、ソフィア・タカール、ケイト・リン・シャイル
あらすじ:西部を旅行中のサムとステファニー夫妻。グランドキャニオンを目指す2人がある夜、宿泊したモーテルのドアがノックされる。真夜中の訪問者は明日の車の相乗りを願い出た1人の女の子だった。あまりの不気味さに断ったサムだったが、その夜、2人が寝静まった後、部屋にフードを被った謎の人物が侵入し―
ちょっとした喧嘩や不満などを持つ、どこにでもいる1組のカップル。旅先での様子がビデオに収められているが、何故かどこか危うく、何か起きるのではないかと不安にさせる。事件に巻き込まれたかと見せた後から続くラストの意外な展開に、一番面白かったかも。ホラーというよりサスペンス(一番ゾッとしたのは歯ブラシ)。
■監督の主な作品
・キャビン・フィーバー2 (2009)
・インキーパーズ (2011)
・ABC・オブ・デス (2012)
・V/H/S シンドローム (2013)
#3 TUESDAY THE 17TH
監督・脚本・編集・視覚効果:グレン・マクエイド
出演:ノーマ・C・クィノンズ、ドリュー・モーライン、グレン・マクエイド
あらすじ:大学生のウェンディが毎年訪れるという湖に恋人や友人を誘って今年もやって来た。「みんなここで死ぬの」とつぶやく彼女を不信に思った恋人ジョーイ。冗談だと思い直して湖で遊んでいたが、友人2人の姿が消え、彼の背後にも謎の人影が迫る―
以前に4人の若者が惨殺されたという湖畔の森。そこへわざわざ恋人や友人を連れてきたウェンディの目的とは?というストーリーだが、、ちょっと意味がわかんなかった。
【チョイネタバレ】
本当に大事な友人を殺されて、その犯人に復讐するのが目的?カメラにきちんと映らない犯人が分裂し増殖するとは?悪魔なのか、殺人鬼の怨念体なのか、、。理解できずに終わってしまった(確かにジョーイはうざい)。
■監督の主な作品
・セール・オブ・ザ・デッド (2008)
・V/H/S シンドローム (2013)
#4 THE SICK THING THAT HAPPENED TO EMILY WHEN SHE WAS YOUNGE
監督・編集:ジョー・スワンバーグ
脚本:サイモン・バレット
出演:ヘレン・ロジャーズ、ダニエル・カウフマン
あらすじ:遠距離恋愛のエミリーとジェームズはいつもビデオチャットで連絡を取っている。最近、新しく引っ越した部屋で夜中に足音が聞こえると怯えるエミリー。カメラを通して励ますジェームズだったが、ある夜、カメラの背後に走り去る子供の影が映り、閉められたドアの向こうを調べるとエミリーは言い出したが―
途中まではすごくよかった。怯えるエミリーとカメラを通してでしか慰められない恋人。小さな物音が足音へ、やがてその主がカメラに映り調べに行くエミリー。同時にエミリーの腕にできたアザが次第に腫れてコブのように膨らんでいく過程。腕のコブはいやですよねー。なんか昔読んだ恐怖漫画を思い出してゾクゾクします。..と、ここら辺までは良かったんだけど、肝心のラストが#3と同じくちょっと意味不明。
【チョイネタバレ】
アレはエイリアンか?インプラント?何かの実験?にしては他にも座り込んでいる人達が。この人達はあーやって取り出したモノが成長したモノなのか?うー、分かりませんでした。
■監督の主な作品
・ビューティフル・ダイ (2010)出演
・サプライズ (2011)出演
・V/H/S シンドローム (2013)
#5 10/31/98
監督・脚本:レイディオ・サイレンス
出演:チャド・ヴィレラ、マット・ベティネッリ=オルピン、タイラー・ジレット、ジャスティン・マルティネス
あらすじ:陽気な4人組がハロウィンパーティーに出かけ、開催場所の一軒家に到着。しかし電気は点いているものの人の気配は無く、一部屋ずつ点検することに。ふざけて家中を歩き回っていた彼らだったが、屋根裏部屋から物音が。そしてそれが女性の悲鳴と分かった時、屋根裏部屋で4人が見たものとは―
陽気な4人が足を踏み入れたお化け屋敷系。お化け屋敷の様子はあまり怖くない。しかしだね、またラスト一歩手前が意味不明だー。これはアレかな、魔女もの、もしくは悪魔もの?このビデオだけが#0の男達が再生させたものではなくて勝手に再生されたことを鑑みるに、このビデオが全ての恐怖ビデオの出来事の発端になっている?悪魔が解き放たれた、とかなんとかで。・・・ぐらいにしか分からなかった。感じのいい4人だったのに最後は可愛そうだったな..。
ということで全6本。
恐怖度はあんまり、一般人による恐怖の体験を切り取ったものなので物語も理解不能なのがあったり。グロ度は耐性のある人にはなんてことなし(一番よかったのは#3/TUESDAY THE 17TH)。
ほとんどが手持ちカメラ系だから揺れる揺れる。特に#0はヒドくて何がなんやら場面もあったりで、最後まで観続けられるか不安になるけど、#1以降は#0に比べてはマシになるので大丈夫。
本作は今年2013年夏頃に限定公開されたらしい。そしてシリーズ2は2014年1月に公開予定(アメリカではそろそろDVD販売らしい ※2013.9月現在)
全体的には手持ちショートな「マスターズ・オブ・ホラー」シリーズのような感じ。せっかく1話1話が短いんだから、もうちょっとストーリーにキリっとしたところが欲しいけれど、作られたものじゃなくて「一般人のビデオ」という設定だから仕方ないのかな。「海外のビックリ映像」として観れば面白いかも(ホントに失神者続出したのかね)。
シリーズ2に期待。
観ました『V/H/S ネクストレベル』
『V/H/S ネクストレベル』(2013) - V/H/S/2 –
「ホントにあった呪いのビデオ」豪華アメリカ版ぐらいの印象だった1作目がよりパワーアップ。理解しやすい内容に、短編ホラーのオムニバスとして観ても面白い。今回のビ…
コメント
コメント一覧 (5件)
「たまたま撮れてしまった一般人の映像」ということだから、物語的、グロ度、揺れ度などは計算されていない、ということですねー。ヒロ之さんも酔ったと書かれていたし、自分本位に「大丈夫」って書いたことを反省してます..。
私が一番怖かったのは、「歯ブラシ」ですね(-_-; アレは嫌だ、嫌すぎる。
ここの監督2人も参加している『ABC・オブ・デス』を昨日観たんですが、この『V/H/S』がいかに面白かったか、ということが分かる、大変評価の難しい作品でした。どうやって書こうか、今悩み中です。
手ブレがひどくて、気分が悪くなってしまいました
話的には残念ながら全く怖くなかったしグロ度もさほど…でしたが
腕がニョーの最後の話と腕の瘤の話、2回目の新婚旅行なんかは印象に残りました
momorexさんのようにこうやってきちんとまとめてあると、
どの監督が(どんな作品を作っているのかとかも)どの作品だとか
わかりやすくていいですね!
しかし手ブレがひどかった…
V/H/Sシンドローム
いわゆる「呪いのビデオ」系のオムニバスホラー。
5本のエピソードとそれらをまとめる1つ、計6つのストーリーで構成されており、特徴としては全てPOV形式であるという事。作品の出来としては良し悪しが結構鮮明であります。
手持ちカメラがブレまくり揺れまくりで、目が回るというか気持ち悪くなるのも事実…この点は次作にて改変して欲しいところですね。それと「事が起きるまで」どうでもいい映像が続くのが苦…
結構、どれも凝っていて面白かったですね!
意味不明なのは設定上、仕方ないのかもしれません。製作サイドの「これで、どうだ!意味不明?知ったこっちゃないよ」的なスタンスが伺えて、それはそれでいいのかも。
シリーズ2作目はますます「海外のビックリ映像」度が増しているみたいですね^^
オカルト系にも期待したいと思います。
*12月のレンタル開始は楽しみなホラー系小作品が目白押しで、毎日ワクワクしています!
私も何話かは理解出来ないものがありましたが、作品としては面白く観れました。
個人的に好きなのは最後の作品でしょうか。
ポルターガイストの描写が良かったです。
エログロ描写が多かったですね。
後画面ブレが酷かったので少し酔いました。
第2弾の予告観ましたがこちらも面白そうですね。