どんな事でもフレッシュさは大事だけれど、今回の対象物は“人肉”です。それもほとんどの場合“女性(若め)”に限る。内容はタイトルから想像がつく通りで、食われるために攫われた女性が何とか逃げ出そうと頭をフル回転させるお話。
■ フレッシュ – Fresh – ■
2022年/アメリカ/114分
監督:ミミ・ケイブ
出演:
デイジー・エドガー=ジョーンズ(ノア)
セバスチャン・スタン(スティーブ)
ジョニカ・T・ギブズ(モリー)
シャルロット・ルボン
アンドレア・バン
ダイオ・オケニイ
Contents
■あらすじ
彼氏いない歴の長いノアは仲のいい友人はいるものの、日々の退屈を紛らわせるために出会い系アプリのチェックが欠かせない。今日もアプリで知り合った男性と食事をしたが、全くタイプでは無かったうえに別れ際に嫌なことを言われうんざりしている。
そんなある日、スーパーで食材を買い物中に他愛無いことを話しかけてきたスティーブ。後日、誘われた時にもとても楽しい時間を共有できた二人は付き合うことになる。そして週末、友人モリーの心配をよそに二人は郊外にあるスティーブの家に遊びに行くことになったが ─
見どころと感想
生物にとって食事は大事な生存本能の一つ。けれど、他人がガツガツと食べている、食べ過ぎている場面を見ることほどげんなりするものはない。ましてや、それが“人肉”となれば、なおのこと (-“-)
というお話。
いくら舞台を21世紀にして今どきのカップルを主人公に据え、スマホを駆使したポップカルチャー的設定にしたところで同じこと。カニバルものを見た時の、あの一種独特の嫌な空気間というか、喉の奥に何かがつっかえた違和感というか、そんな気持ち悪さは本作にも感じられる。
じゃあ見なけりゃいいのにねぇ、なんで観てしまうんだろう、ホラー好きは(-.-)
ということで今回の被害者はノア。
なかなか彼氏ができなくて、寂しく退屈な毎日を過ごしている女性。出会い系アプリで知り合った男に会ってはみるものの、全て失敗。友人モリーにも軽率な行動を注意されている。
そんなノアがスーパーでたまたま知り合った男性スティーブ。
感じよく面白く嫌味の無いイケメン。彼女にはそう見えた。一緒に飲んでいても話が弾み、そのうえ仕事は形成外科系の医者で、どうやら自分を気に入ってくれている。
こんな奇跡が普通ある!?っとばかりに、この大きなウェーブに乗っかったノア。二人は一気に親密な仲になり、週末二人だけの時間を過ごそうと、彼女はスティーブの別荘に招待されたのだった。
まるで夢のよう(*’▽’)
けれど世の中、そんなにうまい話はそうそう無い。あれほどモリーに注意されていたのに、日頃からふわふわと生きているノアはその足取りのまま、悪魔の腕の中へと飛び込んでしまった。絡めとられたらもう遅い。簡単には逃げられない悪魔の魔窟。
よくあるように被害者はノアだけじゃないから、この魔窟には他にも女性がいる。彼女らと声を掛け合ううちにふわふわしてこの状態に叫んでは泣いていたばかりだったノアは次第に未来に向かって、逃げ出すことに向かって行動し始める。
まぁ、この辺りのエピソードは今までも監禁モノを観てきたホラー好きなら到底想像できる範囲。そして、こんな大それた人肉商売には黒幕がいるのも分かっている。そして今まで『マーターズ』や『8mm』で英気を培ってきたツワモノには黒幕がどういった人間でどんな趣味を持っているのかもお見通し。
ほんとお見通しだったのだ。あまりにそのまま進んで行くからビックリするほどに ─
ということで、今までカニバルモノや監禁モノをあまり観たことの無い方が、今話題のセバスチャン・スタンを見つつ軽いタッチのカニバルホラーを観たいと思われた場合にお勧めの作品。そんなに血は出てこないし、痛さもほとんどない。あくまでもスプラッター好きの感想ではあるけれど
『マーターズ』(2008)〜「8mm」を凌駕するラストが待っている
これでもかと言うほどのスプラッター描写と、ただのホラーに止まらないオチと後味の悪さが(一部の人に)オススメできる点である。かもしれない・・・
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