『グリーン・インフェルノ』(2013) - The Green Inferno

食人映画の金字塔『食人族』をモチーフに製作された21世紀版カニバリズム・ホラー。“地獄”と付くタイトルが示すとおり、熱帯雨林と一体化した食人族がエセ環境活動家の学生たちを地獄の果てまで追ってくる。その果てに待つものは・・・彼らの胃の中である(-.-)

the-green-inferno_01-2c
■ グリーン・インフェルノ - The Green Inferno – ■
2013年/ アメリカ・チリ/101分
監督:イーライ・ロス
脚本・製作:イーライ・ロス 他
撮影:アントニオ・クエルチャ
音楽:マヌエル・リベイロ
 
出演:
ロレンツァ・イッツォ(ジャスティン)
アリエル・レビ(アレハンドロ)
ダリル・サバラ(ラース)
カービー・ブリス・ブラントン(エイミー)
マグダ・アパノヴィッチ(サマンサ)
イグナシア・アラマンド(カラ)
アーロン・バーンズ(ジョナ)
ニコラス・マルティネス(ダニエル)
スカイ・フェレイラ(ケイシー)

解説:
「キャビン・フィーバー」「ホステル」のイーライ・ロス監督が、かつて80年代前後に様々な物議を醸して世界的にセンセーションを巻き起こした食人族映画を現代に甦らせて描く衝撃のカニバル・ホラー。アマゾンの先住民族に捕まったアメリカの学生たちを待ち受ける凄惨な運命を、過激なゴア描写満載に描き出す。主演はイーライ・ロス夫人でもある「アフターショック」のロレンツァ・イッツォ。

あらすじ:
女子大生のジャスティンは、環境活動家グループのイケメン・カリスマ・リーダー、アレハンドロに好意を抱き、彼らが南米ペルーで行う抗議活動に参加することに。その内容は、未開のジャングルに暮らす先住民、ヤハ族を守るため、開発が進む工事現場に乗り込み、違法な森林伐採の様子を生中継で世界中に発信するというものだった。計画はみごとに成功し、大きな成果とともに帰途に就いた一行だったが、ほどなくしてセスナ機が墜落し、彼らはアマゾンの真っ只中に放り出されてしまう。かろうじて一命を取り留めたジャスティンたちだったが、生存者は全員、身体を真っ赤に染めたヤハ族に捕らえられ、彼らの集落へと運ばれる。そこでジャスティンたちを待っていたのは、世にもおぞましい人喰いの儀式だった ―

(allcinema)


今流行の意識高い系、マインドコントロール、イケメン、等々のキーワードに釣られた学生たちが南米の熱帯雨林を守るためにペルーに出発。抗議活動は成果をあげたものの帰りのセスナ機が墜落、生き残った学生はアマゾンの真っ只中に孤立する。
the-green-inferno_22
自分たちが守ったはずの熱帯雨林。周囲は緑、緑、緑、と蛇、蚊、見たことも無いような生物だらけ。彼らは抗議し、排除したはずの森林伐採の現場の象徴であるブルドーザーを目指して戻り始めるが、ほどなく周囲の緑の中に“赤いもの”を発見。その赤い者は吹き矢で彼らを昏倒させ村に連れ帰る。
――食料として

アメリカのキャンパスで始まる冒頭から未開のアマゾンへと、生暖かい眼差しで学生らを眺めていたところへ、突然、獲物を狙う黒豹のように静かに現れる食人族の面々。彼らは全身を赤く塗り、吹き矢を常備。戦闘意識満々の赤では目立つだろうと思うものの、獲物を狙う武器は吹き矢という強いのか弱腰なのか少しわかりにくい… だが確実に獲物を持ち帰る、という強い決意だけは強烈に伝わってくる。それに武器が眠らせるための毒吹き矢であることから、彼らは食料の新鮮さにもこだわりがあることがわかる。確実に殺すためには他の武器、弓矢なんかを使っているからね。
the-green-inferno_20

食人のヤハ族のほとんどは現地の住民カラナヤク族の人々が演じた。「映画」というものの存在さえ知らぬ人々に丁寧に説明し、ロケの協力を取り付けたロス監督は、どうしても本物の土地、本物の原住民にこだわったのだろう(本物の食人族かどうかは、、不明(-ω-)

というわけで、どう考えても食人の雰囲気が盛り上がること、この上なしの設定の中、都会のエセ環境活動家の学生はどんどん化けの皮が剥がれていき、自己中に徹する者、体力勝負に出る者、冷静に助かる道を模索する者などに分かれながら食べられるのを待つことに。

彼らの食べ方は呪術師による儀式に続き、きちんと切り分けられた部位をスモークし、削いだものを村人皆で分け合って楽しくいただく、というとても平和的なものだ。それを目前で見ている囚われ学生と一緒に少しえづきながらも考えた。確か、人が人の肉を食べ続けると何か厄介な病気になるのではなかったか・・?

クールー病について
本作の中で父親の手の震えを見て医師が文献を調べる中、チラッと出てくる「クールー病」。そう言えば、カニバリズムの弊害でこんなのがあったな、と。
“死者の体内に蓄積されたプリオン(悪性の蛋白質)を摂取してしまい発病する”病で発症後1年で死に至る怖い病気だ。
詳しくは 
  クールー病
  クロイツフェルト・ヤコブ病

上記はこのブログの感想ホラー映画『』でも書いたもの。こんな病気があるから、食人族は一時存在したとしても、存在し続けることが難しいのかな。
とはいえ、その部族に出会ってしまった以上、彼らのテリトリーの中では逃げ切ることは出来ない。今回もその黄色い作業着を脱いでいれば、もしかしたら助かったのかもしれない、、と思ってみたものの、やっぱり関係ないかと考え直した。だって中身は同じ好物の人間さんだもんね。何を着てても一緒だわ。
●このブログのカニバリズム作品
 icon-arrow-right 
  人肉レストラン
  フレッシュ・デリ
  カニバル

スモークして食べる、と書いたけど、実は生でも食べられる食人族。これは見てるとほとんどゾンビの食事風景と同じ。けれど人間も他の動物と同じでいろんな悪いモノを体内に持っているから、やっぱり火を通した方がいいと思う。個人的な意見ですけど。
the-green-inferno_17c

ラストの台詞については意外であったけど、それは「彼女が真の活動家として目覚めた=食人族に自ら環境保全してもらう=食べてもらう」ということだったのかと。

↓予告編にも結構出てくるカニバリズムシーン

グリーン・インフェルノ [DVD]