『13日の金曜日』(1980) - Friday the 13th –

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へへー だって今日は13日の金曜日ですもんね。久し振りに観たくなったんです。確か、かなーり前に5作目くらいまで観て、その後のあらゆる方面での迷走ぶりに「ふざけたホラー」として記憶に仕舞い込んでいたんだけど、、1作目はかなり真面目に作られた、今となればオーソドックスなスプラッター・ホラー映画ですねっ。チ、チ、チ、チ、チ、、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ・・  

■13日の金曜日 - Friday the 13th -■

Friday the 13th

1980年/アメリカ/95分
監督:ショーン・S・カニンガム
脚本:ヴィクター・ミラー
製作:ショーン・S・カニンガム
製作総指揮:アルヴィン・ゲイラー
撮影:バリー・エイブラムス
音楽:ハリー・マンフレディーニ

出演:
エイドリアン・キング(アリス)
ハリー・クロスビー(ビル)
ローリー・バートラム(ブレンダ)
マーク・ネルソン(ネッド)
ケヴィン・ベーコン(ジャック)
ジャニーヌ・テイラー(マーシー)
ロビー・モーガン(アニー)
ベッツィ・パルマー(ボリーズ夫人)


解説:
ショーン・S・カニンガム監督/製作による、数多くの続編と無数の模倣作を生んだ、スプラッター映画のオリジナル。セクシーなキャスト陣(若きケビン・ベーコン等)、猟奇的ストーカーによる斬新な殺害方法、その息子を溺愛する母親など、観る者に強烈な印象と恐怖を与え続けるホラー映画の金字塔。
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Contents

あらすじ:

1950年代に男の子が溺死して以降、若者2人の惨殺事件、相次ぐ火災、水質汚染などで閉鎖されていたクリスタルレイクキャンプ場の再開が決まり、管理人の元に再開準備応援の若者6人が集まった。だが、管理人不在のある嵐の夜、姿の見えない何者かがキャンプ場に入り込み、彼らにナイフを持って忍び寄る ―


■見どころと感想

ずっと「チ、チ、チ、チ、チ、、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ・・」と思っていたんだけど、正しくは「キ、キ、キ、キ、キ、、マ、マ、マ、マ、マ・・」だったって知ってました?それも、これはちゃんとした言葉で「キル、ママ」って意味(「母ちゃん、(あいつらを)殺して」)だと。う~む、要するに初っ端からこの言葉でネタバレしていたんですねー

Friday the 13th

続編がゾクゾクと作られた結果、この1作目はホッケーマスクのジェイソンの誕生前、子供の頃の悲しい物語の回顧録編ともいうべき内容であります。とは言え、ジェイソン自身はほとんど出てきませんが。
久し振りに観て気が付いたのは、この作品がホラー映画の金字塔の一つと言われるだけあって、ホラー映画全般に影響を与えていると思われる設定が多いこと。いくつか挙げてみると

  • 男女グループが登場人物。これも当初は奇数の7人のはずだったけれども、1人はキャンプ場に着く前に殺されてしまった。
  • カップルがイチャついている時に殺される
  • カップルの女の子が下着姿で一人トイレへ
  • 皆から浮いている陽気な男が殺される
  • 真面目な女の子が最後まで生き残る
  • 助かったと思ったところに驚愕のラストシーン

などなど。

反対によくあるパターンと違うかな、と思った点は最後の1人になるまで惨劇の事実に気が付いておらず、終始キャー、キャーと団体で逃げ回らないところ。ある意味、すごく静かに進められていくから、悲鳴があまり無い。
代わりに流れるのが、キキキ、マママ・・・で、これは犯人である母親の頭に響く息子の声。この母親は息子を亡くしたことを哀しみ、恨むあまりに、復讐する母親であると共に息子と同一化してキャンプ場に現れる若者を殺していく。

ここで思い出したのが、あの作品『サイコ(1960)』。

Friday the 13th

『サイコ』では母親の強い束縛の果てに、母親に身体も精神も乗っ取られたかのような男が主人公。息子の恨みが母親に乗り移ったかのような『13金』とは逆のパターンなんですね。逆と言えば他にもあって、カップルの女の子が1人でサニタリー棟の中で「誰かいるの?」とか言いながらシャワーカーテンを引いていくシーン。これも『サイコ』とは逆。カーテンを開けていて背後から襲われるのと、カーテンを開けられて前から刺されるのと。
ラスト近くの湖に浮かぶ舟のシーンは『フェノミナ』に似ているけれど、フェノミナは1984年だから13金の方が先ですね。
これら3作品に共通するのは犯行動機は母親の愛であり、ヒドい惨劇物語でありながら、どこか犯人に同情してしまう点かな。それとナイフの使い方、使われ方(襲われ方)が似ているようにも思う。

Friday the 13th

スプラッターとしては大人しめ。ラストの首を撥ねるシーンでさえ血はほとんど出ない。1981年の『死霊のはらわた』と比べたら全く血は出ない、と言ってもいいほど。もう一つのマスクもの『悪魔のいけにえ』と比べても全然違う。これらを同じスプラッターという括りにしてもいいものか
(※画像はデビュー間もないケヴィン・ベーコン)

それでも尖ったものでズブズブっと刺していくシーンや、扉貼り付けシーンなどそれなりにショックシーンは多い(グループ人数が多いからね)。
以前、観た時は、湖でジェイソン少年に襲われたシーンはアリスの悪夢だと思っていたけれど、続編ではどういう状況でジェイソンは蘇ったんだったっけ。シリーズ中、5作目くらいまでは観たはずなのに内容が思い出せない・・。これはまた地道に観返していくしかないのか..  

13金シリーズ

・13日の金曜日(1980年)
13日の金曜日 PART2 (1981年)
・13日の金曜日 PART3 (1983年)
・13日の金曜日 完結編 (1984年)
・ 新・13日の金曜日 (1985年)
・13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた! (1986年)
・13日の金曜日 PART7 新しい恐怖 (1988年)
・13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ (1989年)
・13日の金曜日 ジェイソンの命日 (1993年)
・ジェイソンX 13日の金曜日 (2002年)
・フレディVSジェイソン (2003年) – スピンオフ作品
・13日の金曜日(2009年) – 1作目のリメイク作品
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コメント

コメント一覧 (4件)

  • と言うことで、早速「ザ・シネマ」HPで確認した上、会員登録、メール配信してもらうようにしてきました!
    教えて頂いてありがとうございます<(_ _)>
    シリーズ作を1本ずつレンタルしないと、と思っていたところだったんです。
    すごく嬉しいです!
     
    このシリーズは途中くらいまでは観たはずなんですが、全然記憶に残ってないんです。途中からは「お笑い」指定にしちゃってましたし..。何にせよ、楽しみです!

  • こんばんは、タイムリーな記事ですねー(^^)
     
    やっぱりこの最初の「13金」って以降のシリーズとは少し雰囲気が違うというか、言い方変ですけどすごいマジメなホラー(?)という気がしました。なんでも一本目ってのは独特な物なんでしょうね。
     
    そう言うと最近イチオシのザ・シネマが来月シリーズ全作(2009年のリブート版まで)放送するそうですよ。
    http://www.thecinema.jp/all/index.php?list_year_month=201407
     
    「1」以外はしばらく見てなかったので懐かしさ半分と最後の2本は未見なのでちょっと楽しみにしています。

  • ビシッと狙い通りで、やり終えた感で一杯です(オオゲサ
     
    それがですね、カップルまとめて串刺しはコレじゃ無かったですよ。
    私もてっきりコレだと思ってたんですが、、シリーズの他作品だったのか、、、
    それにしても、まだリブートで続くそうですよ。成功すればいいですけどね・・・

  • おお、狙ってはりましたね?
    そーかあ、13日金曜でしたなあ。
     
    もちろん私も観てますけど、今となってはどれがどれやら…。
    けど、カップルまとめて串刺しっていうシーン(本作でよかったんだっけ?)
    とかは鮮明に残ってますなあ。
     
    しかし、ケヴィン・ベーコンなんて出てたんですね。気付かんかったです。、
    なかなかイイ死にっぷりではないですか…。

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