80年代のB級映画かと思うほど、作りは古く途中で退屈になる。それでも一度観始めたのなら必ず最後まで観て欲しい。ラストを観て初めてこの映画『フリークショウ』の価値がわかる。

Freakshow_Movie2007

■フリークショウ – Freakshow -■
2007年/アメリカ/85分

監督:ドリュー・ベル
脚本:キース・レオパルド
製作:デヴィッド・マイケル・ラット
製作総指揮:デヴィッド・リマゥイー
撮影:マーク・アトキンス
出演:
クリストファー・アダムソン(ロン)

レベカ・コーチャン(ルーシー)
デイン・ロッセリ(ハンク)
マッケナ・グー
マイティ・マイク・ムルガ
ロバート・パイク・ダニエル

解説:
1930年代世界中を震撼させ史上最も呪われたカルトムービーと呼ばれた、トッド・ブラウニング監督の「フリークス」(邦題:『怪物団』)のリメイク版?今世紀最高の恐怖今解禁(Amazon)

あらすじ:
フリークスが運営する移動サーカス団に雇われて、うまく隠れた逃亡中の犯罪者グループ。ここから更に逃げるため、団長ロンの財産を盗むことを計画したが、それを聞かれた団員の少女を殺害してしまう。死体を隠そうともしない非道な振る舞いにサーカス団の皆は彼らに復讐を誓う-


レンタルしたDVDの映像サイズがノーマル(4:3)で画質も荒いから古い作品なのかと思ったら2007年。と思ったけれど1932年公開の『怪物團(Freaks)』のリメイクとも言われているから、わざとなのか?な?

オープニングは明るめの音楽とモノクロの写真で重厚ささえ感じてなかなかいい感じ。
舞台はサーカス団のみで、この中で全てが起きる。フリークスサーカス団だから次々と映される団員に「ぁ…」と思うのも最初のうちだけ。すぐに身体的ではない精神的なフリークスに目を奪われることになる。それはうまくサーカス団に雇われた犯罪者グループ。
雇われてすぐに悪事を相談し、紅一点の女ルーシーを使って色仕掛けで団長ロンの財産を盗むことを決める。最初はチケットの売り上げだけの予定だったのが、女の提案で隠し財産全てを奪うことに。

グループの男もヒドいが、女ルーシーもしたたかだ。口八丁、手八丁と色仕掛けでなんなく団長ロンを籠絡。団長は最初は横暴でスケベな男のように描かれていたが、実は純粋なおじさんだと分かり、ルーシーの嫌らしさがますます際立ってくる。
しかしなかなか進まない計画にひそひそ相談しているところをサーカス団の少女に聞かれ、みせしめのために殺害。死体を隠そうともしない残虐さに加え、ルーシーの化けの皮が剥がれたことで、哀れこの犯罪者グループは相応な末路をたどる。なかでもルーシーが一番…。

本作のオリジナル位置づけの1932年公開、トッド・ブラウニング監督『フリークス(怪物團)』。本物の奇形・不具者が大挙登場する“伝説の”古典ホラーだが、公開当時は世間に大変なショックを与え、ブラウニングは本作以降の仕事に恵まれず、彼のキャリアを閉ざすものとなってしまった。また、イギリスでは公開から30年もの間、公開禁止となっていた。(Wiki:フリークス)

2005年にデジタルリマスター版がリバイバル上映され、その時のキャッチコピーが「この映画は、あなたの心を写す鏡です」。

団員達の印象、犯罪者達へのいらだち、その後の復讐を見て、胸がスカっとした人は鏡を見てみるといい。そこには、紛れもないフリークの姿が。

freak:奇形、奇人、風変わりな、熱狂者

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