『サイレントヒル』(2006) - Silent Hill –

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前回レビューした『ミスト』と同時期にお気に入りだったホラー。ゲームが原作であることが有名。霧なのか、煙なのか、灰なのか..。白く煙っているこの町に大きなサイレンが数時間おきに鳴り響く。それは地獄の門が開くサイン。扉の向こうからやって来る恐ろしい地獄の番人は容赦なく人間に襲いかかる。
さぁ、地獄の釜を炊け(←言ってみたかっただけ)
 

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■サイレントヒル – Silent Hill -■
2006年/カナダ・フランス/126分
監督:クリストフ・ガンズ
脚本:ロジャー・エイヴァリー
製作:サミュエル・ハディダ 他
制作総指揮:山岡 晃
撮影:ダン・ローストセン
音楽:ジェフ・ダナ
出演:
ラダ・ミッチェル(ローズ)
ショーン・ビーン(クリストファー)
ジョデル・フェルランド(シャロン/アレッサ)
ローリー・ホールデン(シビル・ベネット)
アリス・クリーグ(クリスタベラ)
デボラ・カーラ・アンガー(ダリア)
ターニャ・アレン(アンナ)

 

解説:
コナミの人気ホラーゲームを「ジェヴォーダンの獣」のクリストフ・ガンズ監督で映画化。廃墟と化した不気味な街に足を踏み入れた母娘を、想像を絶する恐怖が襲う。主演の母親役に「ネバーランド」のラダ・ミッチェル、その娘シャロン役には「ローズ・イン・タイドランド」で注目を集めたジョデル・フェルランド。
 
あらすじ:
ローズとクリストファーの夫婦は、9歳になる娘シャロンの奇妙な言動に悩んでいた。しばしば情緒不安定になり、“サイレントヒル”とつぶやくシャロン。彼女を救う手掛かりを探すローズは、やがてサイレントヒルという街が実在することを突き止める。そこは、30年前に大火災に見舞われた忌まわしい過去のため今では誰も近づかないゴーストタウンと化していた。ローズはクリストファーの制止を振り切り、シャロンを車に乗せその街を目指す。しかしサイレントヒルへと続く狭い道の途中で事故に遭い、ローズは気を失ってしまう。彼女が意識を取り戻したとき、そこにシャロンの姿はなかった。ローズはシャロンの行方を追って、サイレントヒルの奥深くへと彷徨い込んでいくのだが-
 (allcinema)


Silent Hill_19ローズとクリストファー夫妻が養女にしたシャロン。
彼女はしばしば夜中に外をうろつく夢遊病を患っており、なんの事だか分からない「サイレントヒル」という言葉が口をついて出る。母親であるローズはなんとか娘を治そうと「サイレントヒル」についてネットで調べる。するとそれはある町の名前であり、大火の後、今はゴーストタウンになっていることが判明する。ローズはその町と娘の秘密を探りたい一心で、夫には内緒で娘とその町に向かう。今もなお、地下で火が燻りつつけているというその町へ―
 
これは、決して娘の手を離さないと誓った母親の物語である。

 
Silent Hill_11日本にも有名な軍艦島(長崎)というゴーストタウンがあるが、そういった場所は結構、世界中に存在する(→Google検索結果:世界のゴーストタウン)。広いアメリカであればなおのこと。ゴーストタウンとなった理由は様々だが、ここ「サイレントヒル」はちょっと特異だ。
数十年前に起きた大火災で町は見捨てられた。建物が全て焼けたわけではなかったが、今も地下の坑道で火が燻り続け、灰が町に降り続けている。忌まわしい白い町サイレントヒル。人はマスクなしには入ることが出来ない。
 
娘が養女となる以前の秘密を探りに、この町を目指したローズ。親子の挙動に不審な点を感じ取り、警官のシビルもローズを追って町へ。町の入り口付近で車をぶつけ気を失っている間に娘の姿が消え、町へと向かったローズ。シビルに子供はいないが、警官の職務以上に子供達を愛しているといった点では母親そのもの。この二人の女性がサイレントヒルに入り、世にもおぞましい目にあう。
これと平行して妻と娘を探しに同じくこの地を訪れた夫クリストファーは、娘シャロンの身元を調査するうちに30年前にサイレントヒルで暮らしていたシャロンとうり二つの少女アレッサの存在を知る。
 
さて、ローズとシビルはどんなおぞましい目にあうのか?というのは、もう観てくださいとしか言い様はないのだけれど、せっかくだからちょっと紹介しておこう。

  

 
ローズがサイレントヒルに入り、ほどなくして聞こえてきた耳をつんざくほどのサイレンの音。
灰の降る白い町サイレントヒルは、このサイレンの後、地獄へと変貌する。あらゆる壁や床がめらめらと炎にあぶられるように表面が剥がれ、さっきまではただの捨て置かれた古い建物だったのが、大火で燃え、燻り続ける呪われた町へと変わっていく。この火事の原因が憎悪と傲慢さであったがゆえ、そこは地獄となり果てる。そして地獄の使者、クリーチャー達が出現するのだ。
 

サイレントヒルのクリーチャー
 
Silent Hill_37Gray Child (グレイチャイルド)
全身が灰にまみれたような灰色。頭と顔が不自然に歪み、首がグネグネしている。
小柄であるが大量に出現し、人を地獄の世界に引きずり込もうとする。大火で亡くなった子供達の怨念なのかは不明。
メイキングでは確か小柄な女性が演じていたはず。

Silent Hill_38Armless (アームレス)
これまたグネグネ系。両腕が無いビジュアルで、全身はゴムのような皮膚になっている。胸からお腹にある裂け目から毒液を発射して攻撃してくる。この毒液は例によって酸系物質で、なんでも溶かしてしまう。
複数いるが攻撃は単体。

Silent Hill_29Janitor (ジャニター)
身体を有刺鉄線で巻かれ、奇妙な姿勢のままトイレの個室に括り付けられている。サイレンの前は朽ち果てた遺体であるが、サイレンと共に不気味な声をあげながら、その姿勢のまま這ってくる。手をついた場所から太い血管のようなものが伸び、ますます地獄の様相に。
「アレッサが小学校のトイレの清掃員、コリンに虐待されたときの恐怖心を具現化した存在。」ということだが、コリンその人ではないのかと思っている。

Silent Hill_35Red Pyramid (レッドピラミッド)
世間で一番人気の「赤い三角頭」氏。
次で紹介する大量のクリーパーを引き連れ、のしっ、のしっ、と登場。頭には三角の兜、手には大鉈を持つ怪力の大男。生前は死刑執行人だったとも、アレッサの受けた暴力の象徴であるとも言われている。
町の住人アンナを捕まえ、手で全身の皮を引きはがす様は圧巻。捕まったら終わり。

Silent Hill_39Creeper (クリーパー)
ゴキブリのような昆虫型クリーチャー。頭部は人間の顔のようで、甲高い悲鳴のような音を出しながら大量に現れる。踏みつけることで簡単に潰せるが、壁や床を覆うほど大量にいることと、その後に三角頭様が現れることを考えると、ほぼ絶望的。

Silent Hill_34Dark Nurse (ダークナース)
管理人一番のお気に入り。
手に手にナイフのような鋭利な武器を持ち、病院地下最後の砦を守る女性看護師軍団。通常はマネキンのようにほとんどじっとしているが、光に反応して動き出す。
包帯をぐるぐる巻いた不気味な顔とミニなナース装束の組み合わせのアンバランスさが最高。動きがカクカクしてあまり自由がきかないため、人を攻撃したつもりが仲間を切りつけていたりと、少々お茶目な部分も。

 
罪に対する罰を延々と与え続けられる地獄。
このあたりの考え方が日本のゲーム原作らしく、これがこのクリーチャー達が元は町の住人なのではないかと思われる理由だ。しかしこのクリーチャー達は人間を攻撃し罰を与える。では、このゴーストタウンとなったサイレントヒルで一体誰に罰を与え続けているのか?
Silent Hill_28そもそもこの町に火事を起こした原因とは、上にも書いたとおり、ある一部の人間の憎悪と傲慢さ。アレッサの母であるダリアに罪は無かったが、アレッサの手を離してしまったことで、同じくこの町に囚われの身となった。アレッサは生け贄となり、そのあまりの苦しさに生来の善なる部分と憎悪の部分が引きちぎられる。
サイレントヒルの本当のラスボスとは一体誰でしょう。
そしてこんな世界に迷い込んでしまったローズ、シャロンと警官シビル。ローズとシャロンについては「・・えっ?」と思うようなラストになっている。その意味はこのレビューをようく読んで頂ければおわかり頂けるだろう。
 
この夏、続編である『サイレントヒル: リベレーション3D』が公開されたが、いつも行くシネコンは基本的にファミリー路線らしく上映されておらず行けなかった..(『ワールド・ウォーZ』はやっていた)。が、しかし!この続編のDVD・ブルーレイが早くも今年2013年12月3日に出るらしい。三角頭さんやナースさんも登場するということなのでとても楽しみだー。(Wiki:サイレントヒル: リベレーション3D)

 
ではまた
 
 
 

 

ようやくレビュー200作達成ですー。ワーイ