『マトリックス レザレクションズ』(2021) ~ネオのアクションは?

The-Matrix-Resurrections

ようやく公開された『マトリックス レザレクションズ』。前3部作完結からの新たなるシリーズという事で、わくわくと出かけたのだが、感想はうん、ごめんなさい…。私は愛の物語を見たいのではない。確かにネオとトリニティーの絆は大好きなのだが、そうじゃない。ただ純粋にアクションが見たいのだ!ネオの“マトリックス・アクション”だけを!

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■ マトリックス レザレクションズ
  The Matrix Resurrections – ■
2021年/アメリカ/148分
監督:ラナ・ウォシャウスキー
脚本:アレクサンダー・ヘモン他
製作:グラント・ヒル他
撮影:ダニエル・マッサーセシ他
音楽:ジョニー・クリメック

出演:
キアヌ・リーブス(トーマス・アンダーソン/ネオ)
キャリー=アン・モス(トリニティー)
ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世(モーフィアス)
ジョナサン・グロフ(スミス)
ジェイダ・ピンケット・スミス(ナイオビ)
ランベール・ウィルソン(メロヴィンジアン)
ダニエル・バーンハード(エージェント・ジョンソン)
ジェシカ・ヘンウィック(バッグス)
ニール・パトリック・ハリス(精神科医)
プリヤンカー・チョープラー・ジョナス(サティー)
アンドリュー・コールドウェル(ジュード)
トビー・オンウメール(セコイア)
エレンディラ・イバラ(レクシー)
ブライアン・J・スミス(バーグ)

■解説:
1999年に公開され、革新的な映像技術とストーリーで社会現象を巻き起こしたSFアクションの金字塔「マトリックス」。2003年に公開された続編「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」で3部作完結となった同シリーズの新たな物語を描く、18年ぶりとなるシリーズ新章。シリーズの生みの親であり、過去の3作品を監督しているラナ・ウォシャウスキーがメガホンをとった。

映画.com


だからザイオン絡みの『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』よりも、伝説のハッカーからの救世主覚醒。その流れの1作目『マトリックス』こそマトリックスなのだ。

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で、4作目と言われ、“復活”とタイトルに冠する『マトリックス レザレクションズ』。
トーマス・アンダーソンもトリニティー(マトリックスの世界ではティファニーと名付けられている)も、またもやマトリックスの世界に囚われている状態からのオープニング。トリニティーは結婚し子どももいるバイク好きの主婦。トーマスは有名なゲームクリエイターで代表作は「マトリックス3部作」。コンピュータと機械の世界に屈した人類を救う男が主人公のゲームだ。

ここでちょっと混乱しがちだが、マトリックス世界のAIプログラムたちはユーモアさえも持つ狡猾な敵だ。60年前に起きた人類の革命でネオを倒した後、その本人を蘇らせ、革命全体をゲームとして作らせて人類(の魂)に遊ばせることにした。このゲームは3部作で完結したが、親会社から4作目を開発せよとの命令が。トーマス本人は乗り気ではないが、会社の同僚たちは夢よもう一度的なこの企画に大喜びだ。

この完結3作と4作目の話の流れは、実際にはどうだったのだろう?ウォシャウスキー監督たちがやりたかったのか、作品内にも名前が出てくるワーナー・ブラザーズ社の意向だったのか ─

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ともあれ、今回も会社勤め人として登場するトーマス・アンダーソン。髪が伸び、髭をたくわえ、いかにもクリエイター然としているがパッとしない。パッとしないのだ!

眠たげな眼の視線の方向ははっきりとせず、口の中でもごもご話すから何を言っているのか、何が言いたいのかわからない。たまたま近くに住んでいるティファニーと偶然にもカフェで出会い、お互い誰とも分からない状態で話すときにさえ、何を伝えたいのか分からない。
これは精神科医が処方する大量の青いカプセルのせいなのか、ただ単に中年になったトーマスだからなのか…

それとは逆にティファニーは分かりやすい。

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伝えたいことを伝えたい時に、相手の目を見てしっかり話す。
でもこれは、前3作でもそうだったかもしれない。いまいちはっきりしない感じのフワッとしているのがトーマス・アンダーソンだった。その彼がモーフィアスに見つけられ、救世主とは違う違うと言いながら、どんどん自我に覚醒していくたびに動きがシャープになり白黒はっきりしていく。その様子は見ていて気持ちのいいものだった。応援したくなった。それが“若さ”の特権だとしても。

ところが…、、本作のトーマスはマトリックスの中にいる間は仕方ないとしても、真実を知り仲間と一緒になり、モーフィアスと一戦を交えるその時にさえ、シャープさが足りない(-.-) そうなのだ。対モーフィアス戦でもそうだったが、相手の攻撃をかわす術は両の掌から出る波動砲みたいなのを使うばかり。その波動砲はバリアでもあるから、動きがあまり無いのだ。東京の新幹線の中では仲間に守られ逃げるばかり。身体全体で壁を蹴り上げ、そのまま銃を撃ちながら回転する。今回これを披露してくれたのはモーフィアスとその仲間だけだった。

キアヌ・リーヴスは好きだけど、演技が上手い方ではないと思う。その彼が、ちょっとボヤっとしていてアクションも中途半端な役どころとなれば、いったい彼の何を見ればいいのか?IMAXの大きな画面と身体が揺れるような臨場感触れる音の中で一体何を?

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反対に、ここでもトリニティーは、はっきりと覚醒していく。一瞬にして時が遡ったかのようだ。彼女は自慢のバイクさばきで敵を圧倒する(とはいえ、やっぱり回転は無かったけれど…)。

ここまでアクションの画像無し(-.-) 1作目とは大違い

他にも言いたいことはあって、「機械のお友達」の存在ってどうなの?このマトリックスの世界観にそれは不要だったと思うんだけど、機械相手でさえ多様性を尊重した結果なのかな?ここは単純に行った方がいいと思うけどなー、『トランスフォーマー』じゃないんだから。そういえば、同僚がらみでちょっとしたコントが入るんだけど、あんまり面白くない。これも『トランスフォーマー』みたい(‘ω’)

こんな感じで仲間の動きとトリニティーのバイクを見つつラストへ。ラストでは今までの過去を大きく覆しかねない出来事が待っている。ラストで彼らの今後が示唆されているとも言える。
また彼らはこうも言った。「セカンド・チャンス」と。次があるかどうかは、はっきり言ってどうだろう。惰性にならないことを祈るばかりだけれど ─

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