監督は交代したものの正当な続編らしく、巨大エイリアンとの戦いがメインではない。この人類滅亡の危機的状況を各個人がどう考え判断し対処していくか、その時に周囲の人との関わりをどうしていくのか、をカメラが追いかけていく人間ドラマ。今回の主人公は2人の米兵。
■ モンスターズ/新種襲来 - Monsters: Dark Continent – ■
2014年/アメリカ/119分
監督:トム・グリーン
脚本:ジェイ・バス、トム・グリーン
製作:アラン・ニブロ 他
製作総指揮:ギャレス・エドワーズ 他
撮影:クリストファー・ロス
音楽: ニール・ダヴィッジ
出演:
ジョニー・ハリス(ノア・フレイター二等軍曹)
サム・キーリー(マイケル・パークス二等兵)
ジョー・デンプシー(フランキー)
カイル・ソーラー(カール・インケラール特技兵)
ニコラス・ピノック(フォレスト軍曹)
パーカー・ソーヤーズ(ショーン・ウィリアムズ二等兵)
フィリップ・アルディッティ
ソフィア・ブテラ
2014年/アメリカ/119分
監督:トム・グリーン
脚本:ジェイ・バス、トム・グリーン
製作:アラン・ニブロ 他
製作総指揮:ギャレス・エドワーズ 他
撮影:クリストファー・ロス
音楽: ニール・ダヴィッジ
出演:
ジョニー・ハリス(ノア・フレイター二等軍曹)
サム・キーリー(マイケル・パークス二等兵)
ジョー・デンプシー(フランキー)
カイル・ソーラー(カール・インケラール特技兵)
ニコラス・ピノック(フォレスト軍曹)
パーカー・ソーヤーズ(ショーン・ウィリアムズ二等兵)
フィリップ・アルディッティ
ソフィア・ブテラ
■解説:
「GODZILLA ゴジラ」を監督したギャレス・エドワーズの出世作となった「モンスターズ/地球外生命体」の続編。中東の紛争地帯を舞台に、米軍とモンスターの壮絶な戦いを描く。監督は、これが長編デビューのトム・グリーン。■あらすじ:
“地球外生命体”を載せた宇宙探査機が地球に到達して16年。メキシコでのモンスターの封じ込めに失敗し、いまや危険地帯は全世界へと拡大していた。モンスターの巣窟と化した中東では、米軍による空爆が行われる一方、武装勢力との戦闘も激化していた。そんな中、新たに派兵された若い米軍兵士たちに、危険地帯の深部で連絡を絶った部隊の救出という過酷な任務が命じられるのだったが ―
(allcinema)
今回の主人公は米軍兵士なだけあって前作よりもアクション要素が増えはしたものの、基本的には前作と同じ。“モンスター”とはいったい誰なのか、誰にとってモンスターなのか?といったものが主軸。をれを経験豊富な軍曹と新兵の若い兵士が体験していくことになる。
彼らの任務は中東で連絡が途絶えた部隊の救出である。だが、そこは過激派武装勢力の陣地であり、何より“モンスター”が闊歩する危険地帯の真っ只中であった。
モンスターとは16年前に事故でメキシコに拡散された地球外生命体のこと。16年経った今ではモンスター危険地帯は世界中に広がり、収集の目処は立っていない。生息地域を空爆することで駆逐を計っているものの、その都度、民間人が巻き込まれ犠牲になる。中東ではそれが暴動の引き金となり武装勢力が米軍相手に暴れ回るのだった。
米軍にとって、今やこの戦いは“対モンスター”というよりも“武装勢力の殲滅”となってしまっている。
そのような危険極まりない地域に入っていったチーム・タイガーシャーク。潜入した途端、モンスターに囲まれる中、武装勢力に攻撃されて一人、また一人と命を失っていく。彼らは仲間を見つけ、無事に帰還できるのだろうか ―
一見、アメリカ軍万歳!作品に見えるけれど、前作の監督ギャレス・エドワーズ氏が製作総指揮に名を連ねてますので、やっぱり違うんです。前作と同様、日常的に命が脅かされている状況での人の考え方、振る舞い、生き延び方(もしくは死に方)などを追求する内容。
今回、それを教えてくれたのは2人の兵士。
フレイター軍曹
何度も派兵経験のある熟練で根っからの兵士。今回の任務ではリーダーを務める。幾度もの部隊壊滅の危機を迎えながらも最後まで諦めず、任務を遂行するために命をかける。そのためには味方以外の者には冷淡な対応も。
アメリカには妻子が待っているが、帰還するたびに彼女らとの距離が空くような、孤独と空虚感に苛まれている面がある。
パークス二等兵
兄弟のように育ったフランキーと入隊。何度も命を助けられ絆は強い。だが今回の任務でフランキーが目の前で死亡。それでも続いていく過酷な任務に、精神崩壊寸前まで追いやられる。
パークスは孤児であるため、人との繋がりを非常に大事にする。結果的にそれが彼を救うことに
対照的な二人の兵士が助け合って、危険地帯を移動していく。この流れは前作『モンスターズ/地球外生命体』と同じで、道中、見聞きし体験することが彼らの人間性を浮き彫りにし、また人格を変えていき、まだ見ぬ想像もしない何者かに一部が変化し到達する。
地球を闊歩する巨大なモンスターや武装勢力はその背景でしかない。
レンタルディスクのインタビューでフレイター軍曹役ジョニー・ハリスが答えていたが、フレイターはこの戦いで人間的な大事なものを無くしてしまったとのこと。でも自分はそうは思わなかった。彼が徹頭徹尾、軍人としてとった行動は、彼がプロの軍人である証拠でしかない。彼が情に流され違う行動を選択したとすれば事態は混乱し、亡くなった兵士の死の意味さえ有耶無耶になってしまう。
だが若いパークスがとった行動にも意味はある。戦闘に関係の無い子どもの命を他人が左右することはあってはならない。
だが、となれば、米軍の空爆とは――?
舞台を中東にして、前作よりもより分かりやすく大国の一方的な“やり方”に切り込みましたね、今回は。今作ではモンスターが数を増やして広がる様子も、非常に分かりやすく、かつ恐怖とともに描写。攻撃しても攻撃しても、攻撃するだけ敵は拡散し増えていく。
―いったい、どうすれば・・・