『えじき』(2004) - Dead Birds –

頭を空っぽにしたくてホラーばかり観ているmomorexです。今回は前から気になっていた『えじき』。だってDVDジャケットがいかにも怖そうじゃないですか。子供系でゴシック系でオカルトホラーなのかな-、っとまたもや勝手に想像して観始める。あれ、1863年、、南北戦争の兵士、、あれ、、?

■えじき - Dead Birds -■

Dead-Birds

2004年/アメリカ/91分
監督:アレックス・ターナー
脚本:サイモン・バレット
製作:デヴィッド・ヒラリー他
撮影:スティーヴ・イェドリン
音楽:ピーター・ロペス
出演:
ヘンリー・トーマス(ウィリアム)
ニッキー・エイコックス 
イザイア・ワシントン
マイケル・シャノン
パトリック・フュジット

あらすじ:
19世紀半ば、南北戦争中のアメリカ。小さな町で銀行強盗を働いた一味が郊外の屋敷で一晩夜を明かすことになった。そこは人の住んでいない廃屋ということで下調べしてあったが、全身の皮を剥がされた得体のしれない生き物や鳥が無残に転がっている気持ちの悪い建物だった。屋敷の中を分かれて点検しだした彼らだったが、一人、また一人と仲間が消えていき-


小さな町の銀行で、関係の無い多くの人の命を奪い金貨を手にした強盗一味の6人。計画通り郊外まで逃げ、下調べしてあったトウモロコシ畑の中に佇む古い屋敷にたどり着く。突如、畑の中から全身皮を剥がされた不気味な動物に襲われた彼らは、ソレを撃ち殺し屋敷に入っていくが、他にも皮を剥がれた何かの死体や鳥が落ちており、とりあえず中を点検することに。

突然嵐もやって来た不気味な夜。
2組に分かれて屋敷内を見回りだしたが、お互い相手のチームが金貨を独り占めにするのではと疑い、仲間割れ寸前の彼ら。そんな中、奇妙な子供の声が聞こえ始め、不気味な子供の姿が現れる。そして一人が行方不明に。何が起こっているかも分からないまま、行方不明の仲間を探すうち、一人、また一人と消えていく。

残された者も幻影のような男や繋がれ叫ぶ奴隷女、とても生きているとは思えない子供を見始め、ここが幽霊屋敷であると気がついたが、時すでに遅く、乗ってきた馬も無残な姿で殺されて逃げる術を失ってしまっていた-

—と、こう書くと面白そうでしょ?でも騙されちゃ駄目ですよ。
所々の怖いシーンや、マイケル・シャノンまで出ているというのに、話そのものがバラバラで消えてしまった男のその後や、幽霊を見させられている男の反応があまり描写されず、唐突に次の展開になるものだから、その度に突っかかって感情移入するほど入り込めない。それに何より幽霊達がなぜ幽霊になったのかも、通り一遍にしか描かれていないため、幽霊達にさえ同情することも出来ず。
何回か出てくる鳥の皮むき死体も原題「Dead Birds」にあやかってのことだろうけど、何を表しているのか伝えようとしているのかは全く無視され何も教えてもらえなかった..

それでも終盤の雨のトウモロコシ畑のシーンはよく出来ていて、役者さん2人からは極度の緊張と恐怖が伝わってくる(何も怖いものは出てこないけど)。
そして最後。これは良かった。こうして心の黒い悪者は次々とこの屋敷に囚われて罰を与えられるんだろうな、と。

ちょっと残念な作品ではありましたが、最後が面白かったのでよしとしよう。
ではまた

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