次々と人を移っていく絶望的な状況。その都度、変わっていく悩める人。それは人から人へ伝染する“副作用”。ぁーー、もうこれ以上書けないわー..
■サイド・エフェクト – Side Effects -■
2013年/アメリカ/106分
監督:スティーブン・ソダーバーグ
脚本:スコット・Z・バーンズ
製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ 他
製作総指揮:ダグラス・ハンセン 他
撮影:スティーブン・ソダーバーグ
音楽:トーマス・ニューマン
出演:
ジュード・ロウ(バンクス博士)
ルーニー・マーラ(エミリー)
チャニング・テイタム(マーティン)
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(シーバート博士)
ヴィネッサ・ショウ(ディアドラ・バンクス)
アン・ダウド(マーティン母)
■解説:
「コンテイジョン」「マジック・マイク」のスティーヴン・ソダーバーグ監督が豪華キャストを迎えて贈るサスペンス・ミステリー。うつ病の女性に処方した新薬の副作用を巡って思いもよらぬ陰謀に巻き込まれていく精神科医の運命をスリリングに描き出す。(allcinema)
■あらすじ:
ニューヨーク。インサイダー取引で収監された夫マーティンの出所日をようやく迎えたエミリー。だが鬱病を患っていた彼女は自殺未遂を図ってしまう。そんなエミリーの担当となった精神科医のバンクスは、彼女に新薬を処方し経過観察していたが、とんでもない事件を彼女が起こしてしまい ―
意欲や食欲の低下、不眠が続き、時折襲われる究極の絶望感・・
学生時代に知り合ったマーティンと幸せな結婚生活を送っていたエミリー。ある日、彼女は一瞬にして全てを奪われてしまう。インサイダー取引で逮捕、収監された夫、大きな家、優雅な生活、身籠もっていた子供。全てを失った彼女は、それでも仕事を探し懸命に生き、夫の帰りを待っていた。そしてようやく出所し帰って来た夫。
だが、彼女は夫のいない4年の間に元々持っていた鬱病がひどくなってしまっていた。
夫が戻ったにも関わらず自殺未遂を図ったエミリーは、精神科医バンクスにかかることになった。SSRI、ゾロフト、アブリクサ、デラトレックス。現代病とも言える鬱病の薬はたくさんの種類があり、その中から、新薬を使うことにしたバンクス。薬を使う治療が一般的ではあるが、それらには副作用もある。吐き気、喉の渇き、不眠、イライラ・・。副作用も多種多様。
エミリーの状態は良くなっているようにも見えたが、眠ったまま歩き回る睡眠歩行の症状が出てきた。
これをみてバンクスはエミリーの以前の精神科医シーバートに連絡を取るが、有用な情報は得られなかった。
夫マーティンの理解と協力の下、エミリーは自宅で療養していたが、とうとう大きな事件を起こしてしまう―
鬱病と精神科医、多くの治療薬。新薬は患者のデータと引き替えに医者にお金が入る仕組みがあったりして、あぁー、これは現代病と製薬業界に対する社会派ドラマなんだー、と観ていたら、、、違ってた
そんな一筋縄でいくような作品では無くて、鬱病に悩む妻と夫。仕事熱心なあまり家庭を疎かにしがちな精神科医と不満のある妻子。それでも何とか理解と努力で事態を克服しようとする登場人物達。
しかしエミリーのある行動によって事態は大きく変わっていく。
エミリーが起こした事件の責任はいったい、誰にあるのか?本人なのか、それとも薬を与えた医者なのか。エミリーは加害者なのか、薬の被害者なのか。
これでも、まだ社会派ドラマみたいですよね?
でもここから大きく内容は展開。精神科医バンクスは責任を取らされ社会的制裁を受けることになり、ここから絶望感に苛まされるのはバンクスとなる。だが彼は諦めなかった。責任の所在についての調査を始め、おかしな点に気付く。それには、羽振りのよさそうな以前の担当医シーバートが絡んでくる。製薬会社と繋がりがあるように感じさせるこの女医。
・・これでも、まだ社会派サスペンスですね
でも、ここから又、話は大きく展開。まさかの方向に進んでいきますよー。最後に絶望のどん底に落とされるのは誰でしょうか
ストーリーが二転三転する簡単には予測できない映画ですが、後半ちょっと端折りすぎている感じも。あと5分長くして、もう少し丁寧でもよかった気がしますネ