『悪魔のいけにえ(1974)』の正統派続編。1986年の2、1990年の3は観たことがあったのかどうかさえ覚えていないが、リメイク『テキサス・チェーンソー』シリーズは結構好き。・・と、かなり作品が入り乱れてますねー、整理しないと。
■悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲 - Texas Chainsaw 3D -■
2013年/アメリカ/94分
監督:ジョン・ラッセンホップ
脚本:キルステン・エルムス 他
原案:アダム・マーカス 他
原作:キム・ヘンケル、トビー・フーパー
製作:カール・マッツォコーネ
製作総指揮:マーク・バーグ 他
撮影:アナスタス・N・ミコス
音楽:ジョン・フリッゼル
出演:
アレクサンドラ・ダダリオ(ヘザー・ミラー)
ダン・イェーガー(レザーフェイス)
トレイ・ソングス(ライアン)
スコット・イーストウッド(カール)
タニア・レイモンド(ニッキー)
ショーン・サイポス(ダリル)
ケラム・マレッキ=サンチェス(ケニー)
トム・バリー(フーパー保安官)
ビル・モーズリー(ドレイトン・ソーヤー)
ジョン・デュガン(グランパ・ソーヤー )
ガンナー・ハンセン(ボス・ソーヤー)
■解説:
人の顔の皮を被り電動ノコギリをふりかざす殺人鬼“レザーフェイス”の強烈なインパクトで、その後のホラー界に大きな影響を与えたトビー・フーパー監督によるスラッシャー映画の金字塔「悪魔のいけにえ」の続編として製作された3Dホラー。■あらすじ:
1973年8月18日、テキサス州ニュート。レザーフェイスから生き延びた少女の通報により、ソーヤー一家の凶行を知った町の人々は怒りを爆発させ、屋敷を焼き払い一家を抹殺する。しかしその時、赤子のヘザーだけは秘かに連れ去られていた。時が経ち、スーパーの精肉店で働くヘザーのもとに1通の手紙が届く。そこにはヘザーの知らない実の祖母の死と、遺産を彼女が相続することになった旨が記されていた。養父母が伏せていた自らの出生の秘密に興味を持ち、恋人や友人たちと祖母が遺した屋敷へと向かうヘザーだったが- (allcinema)
一連の「悪魔のいけにえ」作品の何が一番怖くてイヤかと言うと、レザーフェイスその人もだけど、それよりイヤなのがソーヤー一家。家族なんですよね。テキサスの田舎で産まれたときから醜く、知能障害のあるジェド(レザーフェイス)を意のままに動かす家族。食肉工場での仕事を無くしたジェドが、肉切り包丁をチェーンソーに持ち替えて暴れ回るのを後押しし、旅人を襲っては食糧とする恐怖の一家。
加えて、身体が大きく他人の顔の皮を被り、善悪の区別が付かないレザーフェイスの恐ろしさは、まるで大きな熊に襲われたときのようで残酷なほどに絶望感が襲う。
ところで「他人からはがした皮膚を被る」サイコが出てくる映画は他にも『羊たちの沈黙』などがある。レザーフェイスが醜い顔を美しく見せるため(?)被ったのに対し、『羊たちの沈黙』のバッファロー・ビルは「女性になりたい」という妄想の果ての行いだった。(これらのモデルとなったのは猟奇殺人者エド・ゲインであることは有名だが、『悪魔のいけにえ』の監督トビー・フーパーは基本的には否定している。)
「世間と隔絶した家の中で行われる母親の厳しいしつけ」や「父親による度重なる虐待」などの理由もなく人を襲い、執拗にどこまでも追いかけてくるレザーフェイスには心の葛藤など何も無い。標的にされたら最後・・・。
さて、今作のオープニングは『悪魔のいけにえ』のラストで唯一逃げ延びたサリーが警察に駆け込み、パトカーがソーヤー家に急行するところから始まる。家に立てこもったレザーフェイスを含む恐怖のソーヤー一家。・・あれ?なんか普通の人達だ へんなじいさんや太ったばあさん、それに警官のなりをした親父もいない(『テキサス・チェーンソー』と一緒くたになったのか)。
???となっているところに、同じくソーヤー家に駆け付けた地元の自警団もどき。警察の制止も聞かずに発砲、火炎瓶を投げつけて家ごと燃やしてしまった。家は跡形もないほど燃えて無くなったが、小さな赤ちゃんだけが生き延びた。そしてレザーフェイスはあのガラガラッと閉める鉄の扉の中に―。ガラガラッと閉める鉄の部屋は焼け跡に見えなかったが―。
本作の邦題「レザーフェイス一家の逆襲」とは、じゃあ一体誰が?などと考える間もなく、時は20年ほど経ち、生き延びた赤子ヘザーが登場。養父母に育てられ美しく育った彼女は、自身の秘密を知るよしも無い。そこに届く1通の手紙。それは実の祖母死亡による遺産相続に関するものだった、と。そしてヘザーは友人達と共に忌まわしいテキサスへ向かい、恐ろしい目に遭う。
ここで、何故、祖母は豪邸に住んでいるお金持ちだったのか?という疑問がもたげたが、祖母の名前が「ヴァーナ・ソーヤー・カーソン」だったから、結婚してこの人だけお金持ちになっていたんだね。焼け落ちたぼろ屋のじいさんとは離婚でもしたのか?それとも娘か?このあたりがちょっと分かりにくかった(どうでもいい?スミマセン)。
前置き長かったですが、ここからが正真正銘「悪魔のいけにえ」の幕開け。
1人でそんなところに行っちゃいけないよー、あー、来るよ来るよ、え?来ない?・・・キターーーで、ばんばんスラッシャー描写が飛び出します。ゴキッ、ゴキッ、ガンッ、ガンッ、グチャッ ギ~~~~ンと続く続く。前日に観た『サイレントヒル: リベレーション』とかその他C級ホラーで欲求不満がたまっていたから、もうそれは爽快になるほど、驚き、びくつき、恐怖できる。
なんだろうなー、この爽快感は!変な理屈をこねくり回さないからか?あー、スッキリしたー、いいもの観たわーと思っていたら、、、結構ラストに今までと違う雰囲気が織り込まれる。
そして続編へ― (おそらく)
「殺人一家」もの作品は色々とあるけれど、一番怖くて、ホントにありそうで、お気に入りなのは「Xファイル S4-2:Home」ですねー。この系統では今でも語りぐさになっている(うちの家で)。オススメですよー。
「悪魔のいけにえ」作品一覧
悪魔のいけにえ(1974) → 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲(2013)
↓ ↓
↓ 悪魔のいけにえ2(1986)
↓ ↓
↓ 悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲(1990)
↓ ↓
↓ 悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス(1995)
↓
【リメイク】テキサス・チェーンソー(2003)
↓
テキサス・チェーンソー ビギニング(2006)
コメント
コメント一覧 (8件)
そうなんです!あのイカレテいて、狂っていて、魅力的な家族が居てこそのレザーフェイスでしたものね。この始まりを見ただけでは、まるで関係のない家族を惨殺してしまったみたいです。
仰る通りカーニバルのシーンもちょっと?でした。
そういった意味では『テキサス・チェーンソー』の方がやっぱり好きです。
>「REC」が、どんどん酷くなっていく
1・2は面白く感じたんですが「3」になってレビュー記事書けませんでした。『REC』じゃなくなってしまったので・・。次もあるんでしょうか。ぜひ原点回帰を望みます。
やはり、あの家族が違うものになっていたのは納得いきませんね。
折角カーニバル(?)に出てきたレザーフェイスが、娘を追いかけるだけで、他の連中に目もくれないのも残念です。まあ、あそこで大暴れしたら、逆襲と関係ない話に進んでいくのですが、それはそれで構わないので、明後日の方に突き進んで欲しかった。
「REC」が、どんどん酷くなっていくのに比較すると、まあ、まとまっていた続編だと思います。
飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
2013年8月1日(木) 18:40~ TOHOシネマズ川崎7 料金:1400円(映画サービスデー+3D料金メガネ無し) パンフレット:未確認 飛び出さない、盛り上がらない 『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』公式サイト こんなタイトルつけられたら見に行かざるをえん訳だ。 折角面白くなりそうな題材なのに、極めて残念な結果となった。 第一作の20年後くらいの設定。…
「狂気」とも違うわけの分からない田舎の怖さ、というのが感じられませんでした。あの一家、最悪ですよね。そしてレザーフェイスは頭空っぽの殺人鬼じゃなくちゃ。続けて観られたのなら、よけいにそう思われることでしょう。
それでも最近はしょうもないホラーに当たることが続いていたので、普通のホラーとしては大変楽しむことが出来ました。この続編もありそうな感じですが、レザーフェイスに一度与えた「人間性」は、どうするんでしょうか。
一家がなぜか親族が集まって意外と大勢いたことにまず違和感
勿論ほとんどの親族は殺人に関与してなかったとは思いますけど、
レザーよりもあのトチ狂った家族が恐ろしかっただけに、
凡作ホラーになっていて残念でした
しかも、これ…みてるとレザーが哀れに思えてきちゃって、
応援どころをまちがってしまうような、いや、いいのか、逆襲だから。
「悪魔のいけにえ」がほんと傑作だっただけに、
比べてしまうと(連続してみました)余計に
ダメさというより普通さが目だってしまい、
これが正当続編といわれるとちょっと…な気分になりました
まあごくふつうのホラーでした
悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
「悪魔のいけにえ」の正当続編として、惨劇から1時間後から話は始まります。からくも逃げのびたサリーの通報によってあの一家は惨殺されていた。しかし…。
20年後、ヘザーは養子だと打ち明けられ、友達たちと財産相続のため出生の秘密が隠されたテキサス州ニュートへと向かうことに。
あれっ一家ってこんなに人いなかったよね?何で親族集まってんの?と思いつつ…村人たちの極端な制裁も昔ならではという感じです…
コメントありがとうございます。
これは続編第2弾です。1986年製作から始まる続編第1弾もありますが、「無かったこと」にして新たな続編が作られたようです。どのカテゴリにせよ続編が続けられれば、られるほど面白くなくなり、何か違った物になっていくことが多いですよね。仰る通りホラーものに多いです。
怖くなくてつまらないホラーが量産される中、この作品は面白かったです。生粋のレザーフェイスファンの方には、ちょっと不満があるかもしれませんが[絵文字:i-179]
続編は、、ありそうな感じですよ。
この映画「悪魔のいけにえ」の続編だったんですね。
3Dということもあって観に行こうかとも思ってたんですけど、勝手にリメイクだと思い込んで劇場には観に行きませんでした。
「悪魔のいけにえ」シリーズ然り、ホラーものは続編多い気がします。
僕から見るとホラーの続編は似たようなストーリーになってることが多いので続編物はあんまり好きじゃないですね。