『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』の5年後を描く本シリーズは、“マンダロリアン”と呼ばれる孤独な賞金稼ぎの男を描く「スター・ウォーズ」外伝。決して人前で兜を脱いではならぬという教義の元、彼がどうやって人々と、“ザ・チャイルド”と呼ばれる子どもと心を通わせ生きていくようになるかの物語。
■ マンダロリアン – The Mandalorian – ■
Season1:2019年/全8話
Season2:2020年/全8話
原作:ジョージ・ルーカス「スター・ウォーズ」
原案:ジョン・ファヴロー
脚本:ジョン・ファヴロー
製作総指揮:ジョン・ファヴロー他
監督:デイブ・フィローニ、リック・ファミュイワ、デボラ・チョウ、ブライス・ダラス・ハワード、タイカ・ワイティティ、ジョン・ファヴロー、ペイトン・リード、カール・ウェザース、ロバート・ロドリゲス
出演:
ペドロ・パスカル(マンダロリアン/ディン・ジャリン)
(ザ・チャイルド/グローグー)
カール・ウェザース(グリーフ・カルガ)
ジーナ・カラーノ(キャラ・デューン)
ミスティ・ローザス(クイール/声ニック・ノルティ)
ジャンカルロ・エスポジート(モフ・ギデオン)
タイカ・ワイティティ(IG-11)
エミリー・スワロー(アーマラー/マンダロリアンの武器師)
エイミー・セダリス(ペリ・モット/タトゥイーンの修理工場主)
ビル・バー(メイフェルド)
テムエラ・モリソン( ボバ・フェット )
ミンナ・ウェン(フェネック・シャンド)
ケイティー・サッコフ(ボ=カターン・クライズ)
■解説:
『スター・ウォーズシリーズ』初となる実写ドラマ作品。時系列は『ジェダイの帰還』から5年後、『フォースの覚醒』の25年前に始まる。銀河帝国の崩壊からファースト・オーダーの出現の間、新共和国の手が行き届かない地で活動する孤独なマンダロリアンのガンファイターが描かれる。クローン・ウォーズの映画並びにドラマシリーズのキャラクターが実写で登場する。Wikipedia
『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』(2015) - Star Wars: The Force Awakens
近所に出来た以上、行かなくてはならぬ。それが私の使命なのだ ―ということで本作を4DXで観てきました。もう良くも悪くもスター・ウォーズの世界にどっぷりはまれる2時…
「マンダロリアン」のシーズン2.5ともいえる位置づけの「ボバ・フェット」の最終回が先日Disney+で配信され、また観たくなって戻って来た「マンダロリアン」の世界。『スター・ウォーズ』ほどの壮大さは無いとはいえ、世界観は全く同じ。ちょっとだけ小さく個人的な『スター・ウォーズ』の世界。それでも帝国軍残党や新共和国、フォース、タトゥイーン、ジャバ・ザ・ハットなどなど、登場人物は馴染みのあるものばかり。『スター・ウォーズ』好きには是非お勧めしたいのがこの「マンダロリアン」と「ボバ・フェット」。もう観ている人が多いだろけど…
Contents
■あらすじ
マンダロリアン族の生き残り、通称マンドー(ディン・ジャリン)は、その教義の元、賞金稼ぎをしながら宇宙を旅する孤高の戦士である。ある時、賞金稼ぎギルドのリーダー、グリーフ・カルガから詳細の分からない50歳の獲物の捕獲を依頼される。
さっそく地元民の力を借りつつ仕事をこなしたマンドーは、その獲物がヨーダと同じ種族の幼児“ザ・チャイルド”だと知る。
彼は“ザ・チャイルド”をクライアントである銀河帝国関係らしい男に渡すため惑星ネヴァロに飛ぶが、クライアントの様子から“ザ・チャイルド”の命が危ないことを察知したマンドー。彼はそのまま子どもを奪い船でネヴァロを離脱。こうして彼らは銀河帝国と賞金稼ぎ団ギルドに命を狙われる旅を続けることになる。
マンドーの使命は独りで生きる賞金稼ぎから、子どもを安全な場所、安心な者に預けることに変わったのだった ─
■見どころと感想
マンドーは両親と暮らしていた星を銀河帝国の戦闘ドロイドに破壊され、両親もろとも失ってしまう。その時、隠れていた幼い彼を助けてくれたのが帝国軍と戦っていたマンダロリアンの一人だった。その時から彼は教義を授かり訓練を受けマンダロリアンとして生きてきた。それが彼のアイデンティティなのだ。
だが彼の母星となったマンダロアは共和国に征服され、その後、銀河帝国の支配下に入ることになりマンダロリアンたちは散り散りに。彼のような昔の教義に則ったマンダロリアンを見かけるのも珍しい時代となった。
マンダロア
マンダロア(Mandalore)はアウター・リム・テリトリーのマンダロア宙域に属した惑星。かつてジェダイと敵対し、旧共和国の没落時にジェダイ・テンプルを略奪したことで知られる戦闘民族マンダロリアンの母星だった。特徴的な装甲服を身につけたマンダロリアン戦士団は、銀河系各地で恐れられる存在だった。マンダロアは長年に及ぶ戦争で荒廃し、居住に適さない砂漠の惑星になった。銀河共和国時代の後期、マンダロリアンは有害な環境から保護されたドーム型都市の中で生活するようになっていた。
Wookieepedia
たびたびマンドーの口から出る“孤児”という言葉は、言うたび彼の心をえぐる。ドロイドに両親を殺され孤児になった彼はいまだにどんなドロイドであっても彼らを信用できない。そして仕事の獲物として見つけた子どもは、以前の独りぼっちの自分だった。上から覗き込む大人に怯え、震えている小さな子ども。マンドーがザ・チャイルドことグローグーを助け、宇宙に飛び立ったのも頷ける展開だ。
稼いだ賞金ベスカー鋼を持ってマンダロリアンのアーマーや武器を造る仲間の元に戻り、少しずつ自分の装備をグレードアップしていくところがゲームみたいで面白い。そんな彼が子どもを連れた銀河の旅を始めることになる。毎日のように起きることは今までと変わらず、というより追われる身となった彼らは、以前にもまして危険な戦いに巻き込まれることになる。
小さな子どもを連れての戦いは決して楽ではないはずだ。マンドーはより仲間の力を必要とし、仲間のために力を貸しながら自分たちも助けてもらう道を選んでいく。激しい銃撃戦の起きている柱の陰にグローグーをそっと置き、「すぐに戻るから、心配するな。ここを決して動くなよ」というマンドーは、もう立派なグローグーの保護者だ。この頃にはグローグーもマンドーを信頼している。
彼らの信頼関係をそばで見ている他の登場人物も、決して彼らを見捨てない。こうして決して人前で兜を脱がない孤独だった男が、命を預け合う信頼できる仲間を得ていく。
『スター・ウォーズ』といえば、見たこともない宇宙船や地上の乗り物、造形の面白いエイリアンやドロイド、クリーチャー、独特の音がする銃器の世界。本作「マンダロリアン」にもそれらはたっぷりと登場する。何といってもマンダロリアンは戦闘民族だから本編の半分は色々な相手と戦っていて、無用なおしゃべりに時間を邪魔されることなくアクションを楽しむことが出来る。そこに幼い子どもと育まれていく愛情と信頼関係を入れ込むなんて、面白くないはずがない(‘ω’)!
ハン・ソロの船ミレニアム・ファルコンはピカピカの船とは言い難いが大きく力強い船だった。マンドーの愛船小型のレイザー・クレストは度重なる無理な航行と攻撃でもうボロボロ。特に蜘蛛型エイリアンの攻撃後は船体に穴が開いている始末。こんな状態で空を飛び宇宙に出ていくなんて、、ありなんだな…って感心してしまった。そんな船を何度も何度も丁寧にタトゥイーンの整備士ペリ・モットに修理してもらって大事に使う。そんなマンドーにこちらが教えられることは多い。
さて色々な出会いと別れ、戦いと得た仲間。これらがマンドーとグローグーを次のステップに押し上げる時が来た。どんな時にもマンダロリアンとしての教義を守りマンダロリアンの繋がりを大事にし、自分のアイデンティティとして来たマンドーが、ラスト近くでついに自分の意志で兜を脱ぐ時がくる。
それはマンダロリアンとの繋がりよりも、より強く深い絆を守るためだ。その絆が彼の意識を変え、ベスカー鋼の兜を外させた。一人の人として ─
マンダロリアン エピソード
- シーズン1
- マンダロリアン “The Mandalorian”
- ザ・チャイルド “The Child”
- 罪 “The Sin”
- 楽園 “Sanctuary”
- ガンファイター “The Gunslinger”
- 囚人 “The Prisoner”
- 罰 “The Reckoning”
- 贖罪 “Redemption”
- シーズン2
- 保安官 “The Marshal”
- 乗客 “The Passenger”
- 後継者 “The Heiress”
- 包囲 “The Siege”
- ジェダイ “The Jedi”
- 悲劇 “The Tragedy”
- 信奉者 “The Believer”
- 救出 “The Rescue”
上のエピソード2-5に「ジェダイ」とあるということは、この時代のジェダイの人が登場するということ。既に観た方はもう知っている“アノ方”が、そのままの、この時代のままの姿で登場する。そしてこの「マンダロリアン」シーズン2は、そのまま「ボバ・フェット」へと流れ込んでいく(これも今、再視聴中)。
その次になる「マンダロリアン」シーズン3の配信は今年2022年後半の予定とのこと。ほんとに今年も終わったようなもんだな(-.-)
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