『プリデスティネーション』(2014) - Predestination

今度のイーサン・ホークはパラドックス。タイムマシーンを駆使して犯罪者を追うエージェント役で、謎の男でもある。彼は責任を持ってミッションを最後まで遂行するが、それは“大は小を兼ねる”であり、Xファイルの“肺がん男”でもあるのだ (-。-)y-゜゜゜ イミフメイ…

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■ プリデスティネーション - Predestination – ■
2014年/オーストラリア/97分
監督・脚本:マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ
原作:ロバート・A・ハインライン「輪廻の蛇」
製作:パディ・マクドナルド 他
製作総指揮:マイケル・バートン 他
撮影:ベン・ノット
音楽:ピーター・スピエリッグ
 
出演:
イーサン・ホーク
サラ・スヌーク
ノア・テイラー
クリストファー・カービイ
クリス・ソマーズ

解説:
「デイブレイカー」のスピエリッグ兄弟が再びイーサン・ホークを主演に迎え、SFの巨匠ロバート・A・ハインラインの短編『輪廻の蛇』を映画化したタイムパラドックス・サスペンス。共演はオーストラリア期待の若手女優サラ・スヌーク。

あらすじ:
1970年11月6日、ニューヨーク。場末のバーに現われた青年ジョンは、バーテンダーの男に自らの数奇な身の上を語って聞かせる。青年の告白に同情したバーテンダーは、あることを条件に、彼に復讐のチャンスを与えると提案、2人で7年前へとタイムスリップする。なんと、バーテンダーは未来から来た時空警察のエージェントだったのだ。彼は1970年のニューヨークで市民を震撼させている連続爆弾魔フィズル・ボマーの犯行阻止を最後のミッションと決め、引退する自分の後釜にジョンを据えようとしていたのだが ―
(allcinema)


基本的に“パラドックス”に囚われたお話を理解しようと努力する事はやめてます。
それは単純に考えても考えても、あらゆる可能性を広げて考えても結論が見えず理解できなくて頭が痛くなってくるからです(-_-)
そしてなんと、本作もその手合いであります(イーサン・ホークなのに)
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話の流れはいうほどややこしくなくて、もしかしたらこうなの?と想像した通りに進んではいくんだけど、パラドックス物語にありがちな「ん?それはアリなのか?大丈夫なのか・・?」という疑問点は数知れず。
・・・ということで、ネタバレ無しには語れない本作なので、このレビューではあっさりとネタバレありきで進めていきます。お気をつけを
 
 
 

【以下ネタバレ
 
 
 
 
 
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観終わった人用に時系列にまとめてみると
1945年 赤子ジェーン養護施設へ
1963年 ジェーンがジョンと出会い、妊娠、出産。合わせてジェーン手術でジョンへ。エージェントにより赤子(ジェーン)は盗まれ1945年に連れて行かれる
1970年 爆弾魔によるテロ爆破事件
1975年 エージェントが爆弾魔を仕留める

こうしてみると、ジェーンとジョン、エージェントと爆弾魔の2つのお話にも見える。だがこれらは全て一つの物語であり、登場人物もたった一人なのだ。時空を超えて存在する一人の人物が顔を合わせてしまい・・というのは今までもあったと思うが、今回はなんと(たまたま)性別が変わってしまった一人(ジェーン)の人物が時空を超えて出会い恋愛、出産するという何とも???な展開。
その上、生まれた子供を過去に連れて行った事により、その子が成長してジェーンになるという、、、。
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そして、これとは別のもう一つのパラドックス。
エージェントとなったジョンが火傷を負い顔を変えて、時空を超えた3人の自分に宿命を課すというなんとも複雑な大きな“輪”を作る。そしてラスト一人も“自分”だったという不幸。
このエージェントは大きく回る2つのパラドックスを際限なく、永遠に回り続けるのだろうか?

生まれたばかりのジェーンを殺せば済む話だとも思えるが、ここで登場するのがまるでXファイルの“肺がん男”とも言うべき組織のリーダーであるロバートソンだ。彼は、例え爆弾により大勢の人の命を失ったとしても、それ以上の犯罪、それ以上の人の命を救い、この組織を育てることになったジェーンでありジョンでもあるエージェントの存在を消し去ることは出来なかったのだ。
この事の犠牲になったのは爆弾魔の被害者だけでは無く、ジェーン(でありジョン)もその一人であったということなのだ。

そして彼らは今も同じパラドックスに閉じ込められ、延々と裏切り、傷付き、自分を殺し、自分しか愛せず、哀しみの底に沈んでいるのか・・・ ナンテ
predestination_movie2014_21-2c冒頭のエージェントが歩く場面。床が上から映ると、まるで川が流れるようで美しく、これから起こるタイムパラドックスを暗示させる。イヤな予感がしたんだよねー(-_-)