『喰女 -クイメ-』(2014) - Over Your Dead body(KUIME) –

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怖いわー、お岩さん、コワイー。舞台「四谷怪談」で岩と伊右衛門を演じる、実生活でも恋人通しの2人が、舞台の世界に取り込まれていく。といってもお岩さんの恨みでも呪いでもなく、あくまでも本人たちの自業自得ではあるんだけど。・・・ぃゃ、ホントにそうだったかな・・・

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■ 喰女-クイメ- - Over Your Dead body(KUIME) – ■
2014年/日本/94分
監督:三池崇史
脚本:山岸きくみ
原作:山岸きくみ「誰にもあげない」
製作:遠谷信幸 他
撮影:北信康
音楽:遠藤浩二
 
出演:
市川海老蔵(伊右衛門/長谷川浩介)
柴咲コウ(民谷岩/後藤美雪)
伊藤英明(宅悦/鈴木順)
中西美帆(伊藤梅/朝比奈莉緒)
マイコ(倉田加代子)
根岸季衣(乳母 槙/堀内みすづ)
勝野洋(民谷又左ェ門/尾形道三郎)
古谷一行(伊藤喜兵衛/嶋田貫二)

解説:
「一命」に続き、主演・市川海老蔵、監督・三池崇史、脚本・山岸きくみの3人が再びタッグを組んで贈るホラー作品。“四谷怪談”をモチーフに、俳優たちが演じる芝居の世界と彼らの実生活が交錯していく愛憎の顛末を描く。共演に柴咲コウ、伊藤英明、中西美帆。
(allcinema)
 
あらすじ:
恋人のスター女優、美雪の抜擢で舞台「真四谷怪談」の伊右衛門役を手にした浩介。だが彼は生来きっての浮気者で早速、梅役の若手女優に手を出して関係を持つ。すぐに彼の裏切りに気付いた美雪は、稽古でお岩に扮するたびに現実と舞台の境目があやふやになっていく ―


すごくうまく話を絡めたなー、と思う。
21世紀の現代と1700年代の江戸時代。それぞれの時代に生きた女の性と情念が時代を超えて絡み合う。けれども江戸時代のお話は「舞台劇」という設定で、最初こそは“おはようございまーす”みたいな軽いノリでのスタジオ入りで始まる。ところが稽古が進んでいくうちに、さすが役者さん(え~と、舞台役者の登場人物たち)!どんどん役が入っていくんですねー。
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それもそのはず。「四谷怪談」の物語が地味ーに実生活と重なり合ってる。
お岩役の美雪は売れっ子女優で仕事はノリノリなんだけど、もしかしたら最近、年齢的にも仕事内容的にも不安になっているのかな?今回の舞台「真四谷怪談」に今後の役者人生を賭けている。そして選んだ伊右衛門役は恋人の浩介。浩介にとっては大抜擢の形で、彼にとっても今後の役者として大きく花開くかどうかという大事な分岐点に。

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・・・というのに、こんな時でも浩介の浮気性は直らない。美雪の後押しあってこそだというのに、同じ舞台に出演する新進女優に手を出した。このお梅役女優、莉緒は親が会社経営をしており、「そこまで役者業に命を賭けなくても、パパの仕事を手伝ってくれればいい。あなたを絶対に美雪さんには返さない」なんて事を。
どこまでも「四谷怪談」設定なのだった。

元々がこんなイメージを持っていたから(あまり好きで無いのだが)、、この浩介役、市川海老蔵氏が嵌まりすぎていてコワイemoji 美雪役の柴咲コウさんについては明るい女性役なイメージを持っていたから意外ではあったんだけど、何故かこちらも鬱々とした感じが良く出ていて上手い。
現実と役が重なるのは上の梅と莉緒の他にも、宅悦役・鈴木順というのまでおりまして、ちょっと混乱するけど「舞台の役―舞台役者―俳優たち」が3つの世界を股にかけて蠢いているような、ドロドロしているような、一言で言うなら配役がばっちりすぎてコワイ、という・・・
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舞台は「四谷怪談」なので、あのようにお話は進んでいくのですが、稽古とはいえ、とても良く出来ているから見入ってしまう。その後、稽古が終わり舞台俳優たちが舞台を降りた時にじわじわと巻き起こるドロドロした“四谷”な事件。ホントに怖いのは実はこっちで、かなりグロな出来になってる。
「四谷怪談」にも感じる事なんだけど、この現実話には、なんていうか“本音と建て前”に踊らされる男女の愛憎劇とでも言いましょうか、憎みたくなるほど愛しているのならもっと本心をぶちまければいいのにって思ってしまう。刃傷沙汰になるくらいなら、きつい言葉のやり取りの方がましだよね?
 
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「四谷怪談」では結局殺されてしまったお岩さんとお父さんや宅悦が恨んで出てくるけれど、この「喰女」ではどうなるか?タイトルからしてちょっと違う感じがしますよね。それは観てのお楽しみ。
舞台の出来も現実のお話もとても良いので、まるで2つの舞台を平行して同時に観た感じがしましたよ。実際、そうなんですが・・・
日本に生まれてよかったー、って思える一品。