『死の恋人ニーナ』(2015) - Nina Forever

「未体験ゾーンの映画たち2016」第4弾。蘇った死人の元恋人を含めた男女三角関係の行く末を追うコメディタッチのホラー。といっても笑いを目的としたものではなく、イギリス作品らしい生真面目さとニヤリとするラストが待っている。さらりとグロテスク。

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■ 死の恋人ニーナ - Nina Forever – ■
2015年/イギリス/98分
監督・脚本:ベン・ブライン、クリス・ブライン
撮影:オリバー・ラッセル
 
出演:
アビゲイル・ハーディンガム(ホリー)
フィオナ・オシャーグネッシー(ニーナ)
シアン・ベリー(ロブ)

解説:
恋人を事故で失った青年を軸に、彼に恋した女性と死の淵から蘇った恋人の3人が織り成すホラータッチのラブストーリー。その独創的な内容が各地の映画祭で話題を集めた。特集上映「未体験ゾーンの映画たち2016」にて上映。出演は『ブロードチャーチ ~殺意の町~』のアビゲイル・ハーディンガム、「レンブラントの夜警」のフィオナ・オシャーグネッシー。
(Movie Walker)

あらすじ:
イギリスの小さな町。スーパーで働くホリーは、事故で亡くした恋人の後を追って自殺し損ねた同僚ロブに恋をする。接近するホリーに最初は心を閉ざしていたロブも次第に心を開き、二人は結ばれる。が、まさしくその時、ベッドに広がる血液の染みとともにロブの亡くなった恋人ニーナが姿を現した ―


この作品の主題は、「蘇った恋人」でもなく、「悲しみからの再生」でもないっ!ましてや「人生は続く」でもなくて、実は【ダーク】なんです(-.-)
【ダーク】って何かなー?よく観ていると最初から最後まで出てくるよ、「ダークな女」って言われて喜んでいる人が。さて、、

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救急救命士の勉強をしながらスーパーで働く19歳女子ホリー。彼女が最近目を付けたのは、事故死した恋人を追って自殺を図ったものの失敗し、近寄りがたいオーラを放っている同僚の青年ロブ。周囲の忠告も聞かず、果敢に近づいていったホリーにロブも次第に心を開き、二人はとうとう彼の部屋で結ばれることに。だが、まさしく、その時。白いシーツに赤い染みがどんどん広がり、ベッドの中から突如として姿を現したのは、なんと死んだはずのロブの恋人ニーナだった。

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ニーナは最初、自分の置かれている状況を把握できていないようだったが、次第に記憶が戻り、事故死したことや恋人ロブが今、目の前で浮気していることを確認する。そして現在進行形でロブの恋人だという彼女は以後、ロブとホリーがベッドに入ると現れるようになるのだった・・・

――って書くと、恋人たちの邪魔をする愉快な幽霊さん物語みたいだけど、違いますよー(・o・)。ニーナ登場シーンは結構怖くて、じゅわぁーーーっと広がる血液、表情の無い死体(当たり前)のような顔、ニーナの見開いた目、事故であちこち骨折しているだろう的な動きのニーナ、動きとともに鳴る骨や体液の音、それと、半分ちぎれて引っかかっているだけの左足首、、等々、ホラー様子はきっちり描かれています。現れるたび、状態が悪くなっている気もするし… 声も低めで、とてもお茶目で可愛い幽霊さん、っていうわけではない。
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ようやく区切りを付けての再出発を幸せに踏み出したはずのロブは、あたふたしながらもニーナに伝えるべきことは伝え、新しい恋人ホリーにも決断と想いを伝える。もちろんホリーもそれを受け入れ、いろんなアプローチでニーナ対策をしようとするものの、、、
ある日、ある時、意外な事実を知ってしまうホリー。彼女が感じてしまった【ダーク】とは・・・

さぁ、これをハッピーエンドととるかは難しいねー。
ロブはかなり落ち込むだろうけど、その後は一切合切忘れてうまくやって欲しい。ニーナの両親に対しては、何か引っかかるモノが残るけれども、きっと一般的であるのだろうと想像できる。お母さんは何か勘違いをしているだけかとも・・・
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そしてホリーさん。彼女は間違いなく難しい道を選んだことになる。今後、恋しい人に会うためには愛情の無いベッドインを続けることになるんだものね。それでもダークでパッションな人生をよしとする彼女はこっちを選んだと。
だって、彼女。冒頭の登場シーンから比べると、どんどん魅力的になっていきますよね。ほんと、恋する気持ちってのは人を美しくするものですな(-.-)y-~~

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