『呪われたジェシカ』(1971) - Let’s Scare Jessica to Death

久し振りの70年代ホラーシリーズ。直球型な邦題ではあるけれど、そのまんまな内容で全くもってお気の毒な目に遭う主人公のジェシカさん。次々起こる嫌がらせのような事柄は精神を病む彼女の被害妄想なのか、それとも現実なのか・・・ 観ている途中は眠かったのに(-.-)オチを色々考えてたら眠れなくなってしまったワ…

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■ 呪われたジェシカ - Let’s Scare Jessica to Death – ■
1971年/アメリカ/89分
監督:ジョン・ハンコック
脚本:ラルフ・ローズ、ノーマン・ジョナス
製作:チャールズ・B・モス・ジュニア
撮影:ボブ・ボールドウィン
音楽:オービル・ストーバー
 
出演:
ゾーラ・ランパート(ジェシカ)
バートン・ヘイマン(ダンカン)
ケヴィン・オコナー(ウッディー)
マリクレア・コステロ(エミリー)
グレッチェン・コーベット(少女)

解説:
初公開以来、数度TV放映されただけ、ビデオにもなっていない“幻の作品”だったが、近年、JSBより放映され再び陽の目を見ることになった。20代ばかりというスタッフによって作られた自主映画的な作品ではあるが、じわじわと恐怖感を煽る演出にはやはり唸らされる。
直接的なショック・シーンも少なく、全体的にはかなり地味な造りではあるが、“ジェシカを死ぬほど怖がらせよう”という原題通り、さりげない恐怖演出に溢れた逸品で、これが実際に起きている事なのか、ジェシカの幻覚なのかを曖昧にしている構成も上手い。森閑とした田舎の風景も、雰囲気醸成に貢献している。

あらすじ:
神経障害で入院していたジェシカは、夫とその友人と共に療養のため田舎町へやって来た。湖を臨む別荘へ到着した3人は、そこに無断で入り込んでいるエミリーという女性と出会う。やがて4人は共同生活を始めるが、ジェシカの周囲で奇怪な出来事が起こり始める ―
(allcinema)


結構有名な作品らしいですね、これ。
ビデオにもDVDにもなっておらず、なかなか観ることが出来ない・・というのも後押ししてなのか、、。遂にDVD化、レンタルも始まったということらしいです。

邦題から想像するに可愛らしいお嬢さんが呪われた運命に翻弄される・・・というようなお話かと思いきや、神経障害を患う30代くらいの女性ジェシカが優しい夫、友人と共に郊外へ移住。心機一転、生活を立て直そうとするものの、引っ越し先の曰く付きの屋敷でますます症状が悪化。たまたま出会った女性エミリーへの嫉妬心までもが手伝って、どんどん訳の分からない世界に落ち込んでいく、という最悪なお話。
それらはジェシカの妄想なのか?それともこの地に巣くう魑魅魍魎の呪いなのか?

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ジェシカは6ヶ月もの長期入院を経てようやく退院。ニューヨークの喧噪を逃れ、夫は全財産をつぎ込んで妻のために田舎の屋敷を購入。周りの土地で果樹園を営んで生活するというのが彼らの計画だったが、なんと、屋敷を買うことで精一杯の彼らはほとんど文無し。この田舎への移動も安い値段でたたき売られていた霊柩車を使用。精神の病を抱えている妻がいるというのに、これはどうなの・・・とも思ったが、とにかく勢いで彼らは田舎の村へやって来た。

Lets-Scare-Jessica-to-Death_1971_23-2c途中で出会ったこれからの隣人となる胡散臭い老人達。だが凍ったような微笑みが頬に張り付いているジェシカも充分胡散臭い。それでも夫ダンカンと友人ウッディーは気の許せる仲間であり家族だ。広々とした自然の中でジェシカは静養するはずであった。
だが、そこに一人の闖入者が。
エミリー。
Lets-Scare-Jessica-to-Death_1971_21彼女はこの家を廃屋と間違えて居着いていた宿無しさん。すぐにも出て行こうとしたエミリーにジェシカら一行は彼女を気に入り同居することに。
しかしこれが間違いの一つだった。
笑いながら楽しげに4人で食事する間にも、ちょっとした仕草から夫ダンカンがエミリーに気があると思い込んでしまうジェシカ。顔は笑っているが、心がそう叫ぶのだ。エミリーがこの家を出るきっかけは何度もあった。だがウッディーが彼女に好意を持っていることを知っているジェシカはエミリーを追い出せない。そしてまた勘ぐるのだ。
 “ダンカンはエミリーを気に入っている。でもダンカンは私のものよ。私の”

Lets-Scare-Jessica-to-Death_1971_22どんどん不安定になっていくジェシカの心。夫らにそれを隠すことも難しくなってきた。そこで見つかる屋根裏部屋の古い写真。それにはエミリーそっくりの女性が家族とともに写っている。その女性アビゲイル・ビショップには不幸な物語があり、そもそもこの屋敷ビショップの家にはよくない噂があったのだった。目の前の入り江で度々ジェシカを怖がらせる“何か”は、このアビゲイルに関係するのか?村人達がもれなく巻いている包帯の意味は?そしてエミリーとは何者なのか・・?

ラストは彼女ジェシカのお手上げ状態で迎える事になる。これが全くその通りで一体何がどうなったのか、どれがホントに起きた事なのか、こちらも分からずお手上げ状態。雰囲気だけは不気味な田舎の村での哀しい物語のような感じを作っているものの、あまり哀しくも無いし怖くも無いし、エミリーとアビゲイルの関係も判然としないしで、ちょっとがっかり。それにこの後、ジェシカはどうなるのか?なにしろ皆が離れていたからなー(-_-) 近付いてきている描写でもあれば、まだもうちょっとサッパリしたのに…

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ということで、いまいちパッとしない話の運びではあるけれど、主演女優さんのイライラする表情と話し方だけは秀逸な作品でした(・∀・)