呪われし家に咲く一輪の花(2016) - I Am The Pretty Thing That Lives in The House

例によって奇妙なタイトルに惹かれて観たタイトルシリーズ。Netflixで配信されている作品なのでDVDをレンタルというわけには(今は)いかないんだけど、『私はゴースト』みたいな感じで派手さは無いものの、全編に渡ったぞくぞくと効いてくる怖さが日本人向けなホラー作品(かもしれないっすねぇー)

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■ 呪われし家に咲く一輪の花 - I Am The Pretty Thing That Lives in The House – ■
2016年/アメリカ・カナダ/88分
監督・脚本:オズ・パーキンス
製作:ロブ・パリス 他
 
出演:
ルース・ウィルソン
ポーラ・プレンティス
ルーシー・ボーイントン
ボブ・バラバン

あらすじ:
恐がりの女性が、作家の家で住み込みの看護にあたることになった。いくつものホラー小説を書いてきたその作家の住む家には、秘密が潜んでいた―
(Netflix Japan)


実は最近とっても気に入っていて更新されたら必ず観ている「貝社員」。1分ほどの短編コメディ・アニメなんだけど、そのシュールでブラック、正直な感じにどハマり。既に150話ほど制作されていて見応えもありますんで機会があればぜひ。関東は朝、民法で放送されているのかな。残念ながら大阪人はhuluで。
貝社員

・・・なんで、こんな関係ない話でこのホラー映画の感想が始まるのかって言いますと、、実は結構コワイ作品だったからです(-.-) ホラー的にとか、生理的にとか、かなりクる作品の感想文は書き始める前に楽しいことで一呼吸置かないと。
確か『ムカデ人間2』の時もそうだった・・・


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アメリカ、マサチューセッツ。
怪奇作家アイリス・ブラムの自宅にホスピスの看護師リリーが派遣される。自分の家で最後の時を過ごしたいというのがブラム女史の願いであったためだ。結婚が決まっていたものの破談になってしまった28歳のリリーには、苦しい現実からの逃避というもう一つの理由があり、受けた仕事でもあった。

19世紀初頭に建てられた古い家。住人はブラム女史一人。広い家の中は昼間はまだ明るいものの、夜ともなればあちらこちらに暗い影が落ち、とても不気味な雰囲気が漂う。テレビもまともに映らない宅内で聞こえてくるのは、女史がベッドサイドでかけている古い歌を奏でるカセットテープの音だけ。それすらにも怯える恐がりのリリーは、女史が寝静まった後、デッキのボタンを押して音楽を止めるのが毎日の日課でもあった。
そして長い夜が始まるのだ。
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ベッドに横たわる、痩せ細った、薄い身体の老婆。
屋外で鳴く虫たちの声。
だが、聞こえてくるあの音は何だ?
トン、ト・トン、トン、、と鳴るノックのような乾いた音。カツッ、カツッ・・と鳴る足音のような音。
誰もいないはずの暗い廊下に感じる人の気配。
壁に広がるカビのような染み。
そのどれもがリリーを怯えさせる。
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何度訂正しても、老婆はリリーを“ポリー”と呼ぶ。“ポリー”が老婆の著作「壁の中の淑女」の主人公だと分かったリリーは、並べてあった本を手に取るが、ホラー作品のためなかなか読み始めることが出来ない。だが、この家の不気味な現象の原因がこの“ポリー”にあるのでは、と感じ始めていた彼女は勇気を振り絞ってページをめくる。
そして事実を知ってしまうのだった・・・
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あらすじだけではね、なんてこと無いような感じなんですが、静かに映し出される家の中の暗い影。その真っ暗な中を動く白い影。だんだんと分かってくるこの家の過去。バックには全編に渡って地響きのような、風のような、バイオリンのような不快な音が連続して低く静かに響き流れる ―
傷心のリリーをさらに追い詰めるこれらの現象が、観ているこちらも落ち着かない、つい後ろを振り向いてみたくなる状態に追い込んでくる。

タイトルと初っ端の映像とリリーの語りで、亡霊が住み着く屋敷なのは分かっているのだけれど、大きな物音やカメラワークで驚かす系の亡霊ではないだけに、背筋が常になんだかぞぞっとするのです。
冒頭で『私はゴースト』風とも書いたけど、もっと暗い感じ。亡霊そのものはそれほどでも無いのに、作品の雰囲気が不快でコワくて、いらいら、もじもじさせられる。見えそうで、見えない、正体の分からない感じがいいんですよね。
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タイトルは『亡霊たちの独り言』とでもしたらどうだろうか・・・