『バンド・オブ・ブラザース』 第1話/翼のために - Currahee

■バンド・オブ・ブラザース -Band of Brothers-■
第1話/翼のために-Currahee

Bob_32
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
脚本:エリック・ジェンドレセン、トム・ハンクス

出演:
“ディック”リチャード・ウィンターズ少佐(ダミアン・ルイス)
ルイス・ニクソン大尉(ロン・リビングストン)
カーウッド・リプトン少尉(ドニー・ウォルバーグ)
“ビル”ウィリアム・ガルニア軍曹(フランク・ジョン・ヒューズ)
“ドン”ドナルド・マラーキー軍曹(スコット・グライムス)
“バック”リン・コンプトン中尉(ニール・マクドノー)
ロナルド・スピアーズ大尉(マシュー・セトル)
“ブル”デンバー・ランドルマン軍曹(マイケル・ガドリッツ)
フランク・ペルコンテ軍曹(ジェームズ・マディオ)
ジョージ・ラズ軍曹(リック・ゴメス)
ジョセフ・リーブゴット伍長(ロス・マッコール)
“ケニヨン”デビッド・ウェブスター一等兵(イーオン・ベイリー)
“ジョー”ジョセフ・トイ伍長(カーク・アセベド)
ドナルド・フーブラ伍長(ピーター・マッケイブ)
フロイド・タルバート一等軍曹(マシュー・リーチ)
アルバート・ブライス二等兵(マーク・ウォレン)
ハーバート・ソベル大尉(デヴィッド・シュワイマー)

■あらすじ:
1944年6月5日。
米陸軍101空挺師団所属、第506パラシュート歩兵連隊「E中隊(Easy Company)」はノルマンディー降下作戦のためアポッタリー飛行場を後にした。彼らは2年もの間、この作戦のために厳しい訓練を耐え抜いた、生え抜きのエリート達だった。
1942年。ジョージア州トコア駐屯地。
隊員をいじめ抜くことで、よりよい兵隊を育てると考えている横暴な指揮官ソベル中尉(のち大尉)。その下でウィンターズ少尉は中隊をまとめあげていく。

Bob_13

第1話では、志願兵だった隊員達が1942年に新設された「第506パラシュート歩兵連隊」で鍛え上げられ、一つのまとまった部隊になる様子と、それを見守るウィンターズ少尉(のち中尉)が描かれる。
2年にも渡り訓練を積んできたE中隊。E中隊の動きとともに訓練内容を追ってみる。
その前に

第101空挺師団とは
US_101stアメリカ陸軍の師団の一つ。ニックネームはスクリーミングイーグル。「叫ぶ鷲」の意味で、以前は南北戦争で戦った北軍の第8ウィスコンシン歩兵連隊が部隊のニックネームとして使用していた。第一次大戦後に予備役歩兵師団として編成され、第二次大戦中にパラシュート部隊として改変、ベトナム戦争以降は空中強襲部隊としてヘリボーン作戦に従事している。
師団は、軍隊の部隊単位のひとつ。旅団より大きく、軍団より小さい。主たる作戦単位であるとともに、地域的または期間的に独立して、一正面の作戦を遂行する能力を保有する最小の戦略単位とされることが多い。
編成は、「分隊→小隊→中隊→連隊→師団」の流れになっている。
プライベート・ライアン』のライアン2等兵もここの所属でした。


■1942年 ジョージア州トコア駐屯地
Bob_00志願兵の彼らはまず、この地に集められ、空挺隊員になるための訓練と試験を受ける。
この厳しい訓練を終えた者だけが、空挺隊員章をもらえ、実際のパラシュート降下を行う資格を有することが出来る。
E中隊を含む第506パラシュート歩兵連隊は、出撃まで712日も訓練に費やした。
ソベル中尉は、連隊の中で中隊トップを目指し、虐めとも思われる厳しい訓練を行って隊員達に嫌われたが、その訓練のおかげでエリートといわれた連隊の中でトップになれたことも事実である。
彼ら隊員達は陸地での基礎訓練の後、C47機で1000フィート(約300メートル)の上空からの降下訓練を5回受けて、トコア駐屯地を卒業した。ソベル中尉は大尉に、ウィンターズ少尉は中尉に昇格。
E中隊が訓練中も背景で次々と兵舎が建てられている様子が映り、どんどん兵力が増員されていることが分かる。

トコア (Toccoa) は、アメリカ合衆国ジョージア州に存在する都市。カラヒー山の麓にあり、アメリカ製作のドラマ『バンド・オブ・ブラザース』で基幹部隊の第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊(506 P.I.R/101Div)の駐屯地があった。同ドラマで一躍有名になった。なお、カラヒーの意味は先住民の言葉で『独り立つ』である。
現在、同駐屯地跡が記念館として一般に公開されており、ドラマで俳優たちが着用していた白地に落下傘を描いたシャツがお土産の一番人気を占めている。同作品の始まりの地として、落下傘兵ヒストリカルリエナクターや当時の隊員からも愛されている。 (Wikiより

■1943年6月 ノースカロライナ州マッコール駐屯地
Bob_000ここでは、戦術などの実際と、敵味方に分かれての野外演習を行った。
基礎訓練時は、その横暴さをほしいままにしていたソベル大尉だったが、野外演習では地図が読めない、作戦に対する決断が下せないなど、リーダーとしての資質が問われるようになる。それとは逆にウィンターズ中尉は戦術にたけ、部下達の信頼をますます得ることになった。

■1943年9月 ニューヨーク~イギリス・アルドボーンへ
EnglandWiltshireイギリスへ船で向かうため、列車でニューヨークに移動。士官、隊員達に行き先は告げられていなかった。イギリス ウィルトシャー州アルドボーンでも戦闘訓練を積む。
ここでもソベル大尉の野外演習での失態が続き、ソベル大尉はウィンターズ中尉に難癖をつけ嫌がらせを続ける。(ラズが物真似をし、牛を逃がしたのがここ)
ソベル大尉は作戦決行前に「E中隊」隊長を解任された。後任はB中隊のミーハン中尉。

■1944年5月31日 アポッタリー空軍基地
Bob_10いよいよ出撃が決まった。任務はノルマンディ上陸作戦を成功させるため、ノルマンディーに降下。ドイツ軍サン・マリー・デュ・モン駐屯地を潰し、カランタンを制圧することにある。
第1話は、隊員を乗せて飛行機が飛び立つところで締めくくられる。


第1話は登場人物の紹介も兼ねて主立った兵士が一通り出てくるので、顔と名前がなかなか一度には覚えられない
そこで第1話で分かる範囲で隊員達をまとめてみました。

“ディック”リチャード・ウィンターズ中尉(ダミアン・ルイス)
Bob_14部下から慕われ、精神的支柱になるE中隊の副隊長。
生真面目で酒も飲まないが、ウィットに富み、軍での自分の考えを曲げることはない。アポッタリー空軍基地で出撃の際、重い装備を付けている部下の一人一人を立たせてやる場面。言葉に出さなくとも部下を思いやる、信頼の厚い上官だということがよくわかる名場面だ。
ダミアン・ルイスはイギリス・ロンドン出身の俳優、映画プロデューサー。母方の祖父は元ロンドン市長であり、祖母は王家専属の医者であった。線の細さがいかにもイギリス人ぽいが、本作ではアメリカの将校だ。
■主な出演作
・フォーサイト家 ~愛とプライド~ The Forsyte Saga (TV/2002)
・ドリームキャッチャー Dreamcatcher (2003)
・シェイクスピア21-から騒ぎ Much Ado About Nothing (TV映画/2005)
・大脱走 コルディッツ収容所 Colditz (TV映画/2005)
・アンフィニッシュ・ライフ An Unfinished Life (2005)
・アレックス・ライダー Stormbreaker (2006)
・Life 真実へのパズル Life (TV/2007)
・ロード・オブ・クエスト ドラゴンとユニコーンの剣 Your Highness (2011)

ハーバート・ソベル大尉(デヴィッド・シュワイマー)
Bob_20何が彼をここまでさせるのか。
理由は分かりませんが、隊員達をこれでもか、というほどしごき抜く。その根底にあるものが隊員達を思いやる心であるならば、ここまで嫌われはしないだろう。
こんなイヤな役を見事に演じたのが「フレンズ」のデヴィッド・シュワイマー。あまりの豹変ぶりに、ホントにあのロス?と疑った。本作でもやはり背が高かったですね。隊員達が小さめな人が多かったので、意地悪な隣の大人に怒られている子供みたいだった。
1966年ニューヨークのクイーンズ区生まれ。身長188cm。

Bob_15 Bob_22(リプトン) Bob_25(ガルニア)
ルイス・ニクソン大尉 カーウッド・リプトン軍曹 ビル”・ガルニア軍曹
Bob_31(ラズ) Bob_19(マラーキー) Bob_16(ペルコンテ)
ジョージ・ラズ軍曹 “ドン”・マラーキー軍曹 フランク・ペルコンテ軍曹
Bob_27(ラニー軍曹) Bob_29(ミーハン中尉) Bob_28(コンプトン)
ラニー軍曹 ミーハン中尉 “バック”・コンプトン中尉

とりあえずは以上で。
やっと1話目の記事が終了。放送後もしばらくかかるでしょうが、がんばって第10話まで書きたいと思います。
ではまた

■各話あらすじとブログ内記事リンク
ノルマンディ上陸作戦概要
1.翼のために -Currahee
1944年6月4日、ノルマンディ上陸作戦決行直前。E中隊のウィンターズ中尉は2年前の夏、ジョージア州トコア基地での訓練の日々を思い返していた。
2.ノルマンディ降下作戦 -Day of Days
1944年6月5日、ノルマンディ上陸作戦決行前夜。激しい対空砲火の中、E中隊はパラシュートでドイツ軍占領下のノルマンディに降り立つ。だが部隊は散り散りになり、目的地に向かうにも困難が立ちはだかる。
3.カランタン攻略 -Carentan
上陸作戦決行日から6日後、E中隊はカランタンの町に入る。ドイツ軍の精鋭部隊が防衛するカランタンでは激しい市街戦が行われる。
4.補充兵 -Replacements
1944年9月、E中隊に新参の補充兵たちが配属され、オランダにパラシュートで降下する「マーケット・ガーデン作戦」が展開される。
5.岐路 -Crossroads
1944 年10月、ウィンターズ中尉は膠着状態となっていたオランダの運河で危険な任務を遂行した後、第2連隊の幕僚に昇進する。休暇をとりパリを訪れたウィンターズだったが-。
6.衛生兵 -Bastogne
1944年12月、ベルギーの町・バストーニュで第101空挺師団がドイツ軍に完全包囲される一方で、E中隊は町の近郊にある森で塹壕を掘って布陣を張った。しかし深い雪と厳寒に苦しめられ、食料や弾薬、冬装備、医療品が不足する-。
7.捕虜を捉えろ -The Breaking Point
1945年1月2日、ベルギーのバストーニュでドイツ軍の度重なる攻撃に耐えたE中隊はついに反撃を開始し、フォイ村の攻略を命じられる。フォイ村までの雪原を進攻し始めたE中隊だったが-。
8.雪原の死闘 -The Patrol
1945年2月、E中隊はドイツ国境に近いアルザス地方の町・ハーゲナウに入った。負傷して前線を離れていたウェブスターが隊に復帰したが、仲間の反応は冷ややか。そんな中、ライン川を渡りドイツ軍の捕虜を捕らえるよう命令を受ける。
9.なぜ戦うのか -Why We Fight
1945年4月、E中隊は国境を越えてついにドイツ領内に侵攻した。ドイツ軍の抵抗はほとんどなく、さらにルーズベルト大統領死去の報せが連隊に届く。そんな中、パトロール中の兵士が強制収容所を発見する。
10.戦いの後で -Points
1945年7月、E中隊はドイツのバイエルン地方にあるヒトラーの山荘「イーグルズ・ネスト」を占拠することに成功。ウィンターズはドイツ軍が降伏したことを知らされる。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Contents