『ホーンティング 呪われた血の娘』(2008) - Behind the Wall –

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ホラーというよりクラシックなサスペンス風作品。秘密ありげな神父さんなんかが登場してミステリーさを盛り上げるものの、本筋であるネタそのものが全然怖くない上、驚くようなものでもないから全体的に中途半端な印象。『ポルターガイスト』のスタッフが関わっているという本作だけど、クラシックさも中途半端で今となれば時代遅れな感じが・・・。映画じゃ無くてTVドラマならよかったかも
 
■ホーンティング 呪われた血の娘 - Behind the Wall -■

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2008年/アメリカ・カナダ/89分
監督:ポール・シュナイダー
脚本:マイケル・バファロ 他
製作:マイケル・グレイス 他
撮影:ラリー・リン
音楽:ロリ・クラーク

出演:
リンディ・ブース
ローレンス・デイン
ジェームズ・トーマス
スージー・ポラード
アンディ・ジョーンズ
 

解説:
『ポルターガイスト』のマイケル・グレイスが脚本を手掛けた本格ホラー。
(キネマ旬報社)

あらすじ:
20年前に夫が妻を惨殺する事件が起きた灯台は荒れたままになっていたが、町の活性化のために再生計画が持ち上がる。当時の生き残りであるケイトリンは町の話し合いの場に呼ばれて、久し振りにこの町に戻ってきた。再生計画は決定し、早速改修工事の下調べが始まる。だが灯台に集まった関係者が一人、また一人と姿を消していき ―


Behind_the_Wall_2920年前に起きた女性惨殺事件。被害者は灯台を管理する一家の妻、犯人は夫でその精神状態から病院へ、数年後死亡。一人残された12歳の少女は養護施設で育ったケイトリン。優しい父親がどうして凶行に及んだのか、どうして母親を殺してしまったのか。事件当時の記憶は断片的にしかなく、ずっと彼女を苦しめてきた。
 
これらをオープニングの数分で描写する。
寂れた小さな港町。荒涼とした原野に延びる岬への1本道。その先にポツンと建つ小さな灯台。主人公のクラシックで神経質そうな面持ちと相まって、イギリスが舞台のような寒々しい印象を受けるオープニング。好きな雰囲気の出だしで、ただのホラーじゃ無いんだなっと期待値がアップ。
 
Behind_the_Wall_14灯台を中心としたリゾート施設で町を活性化しようとする副町長グループは町民のOKを取り付けるが、ただ一人、反対するのは以前、この町で司祭に従事していたヘンドリー神父。あそこは呪われているから触っちゃイカーン、と訴えるも、副町長も事業を推進する企業も一顧だにせず。
 
惨殺事件が起きて呪われたのか、呪われていたから事件が起きたのか?改修工事の下見に訪れた若者の姿が消えたことを皮切りに、建物の中では不気味な音や声が響く。そして導かれるように隠された地下室へ降りていく現代の被害者達。
そこに一家の生き残りであるケイトリンが参加して、少しずつ秘密が暴かれていく。
 
 
Behind_the_Wall_15地下室の奥にある扉の中に何かがあるのは間違いない。
けれども、そこまでの恐怖演出があまりにも“恐怖”とは程遠くて興醒めしていく私..。幽霊なのか何なのか、うろつく消えた人々も現実感がありありで、そういったおどろおどろしい雰囲気が全く無い。何か知っているらしい神父の行動にも?が(何も解決せず自殺しようとしてどうする!それも神父が)。
他にも若くて男前の副町長がケイトリンとくっつくのはいいとして、リゾート開発企業から来た美女とも雰囲気に飲まれてキスしようとしていたり、何か腑に落ちない行動が散りばめられる。
Behind_the_Wall_13複雑な人間関係を表現したかったのか、はたまたこの灯台には何かそういった人を惑わすモノが棲み着いているのか?
 
で、何故ここが呪われているのか。どうして神父が灯台の建物を弄ることに反対したのか?結構単純な話です。呪っているモノもなんか、呪っているというより、ただ次々に殺していっているだけみたいだし…。
せっかくのヨーロッパ調ゴシックな雰囲気が後半からぶち壊しになっているのが残念な作品でした。