『パイオニア』(2013) - Pioneer –

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何かと話題の深海でモンスターが出てくるとかのホラーかと思っていたら、バッリバリの社会派サスペンス映画。それも実話ベース。深海作業中の事故で兄を亡くした弟が、事故原因を探っていくうちに巻き込まれていく陰謀。単なる個人の恨みなのか、大がかりな陰謀なのか、誰が関わっているのか分からないスリル満点なお話。ハリウッドリメイク話も持ち上がり中。
 

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■パイオニア - Pioneer -■
2013年/ノルウェー/106分
監督:エーリク・ショルビャルグ
脚本:ハンス・グンナルソン 他
製作:クリスティアン・フレデリク・マルティン
撮影:ヤーロ・ファーバー
音楽:Air/エール

出演:
アクセル・ヘニー(ペッター)
アンドレ・エリクセン(クヌート)
スティーブン・ラング(フェリス)
ウェス・ベントリー(マイク)
ステファニー・ジグマン(マリア)
ヨルゲン・ラングレヘッレ(レイフ)


解説:
1980年代初頭のオイルブームに沸く北海を舞台に、海底でのパイプライン敷設作業に従事するダイバーたちが思わぬ事態に巻き込まれていく姿を描いた深海スリラー。クリストファー・ノーランによってハリウッドリメイクもされた「不眠症 オリジナル版 インソムニア」(97)や、「私は『うつ依存症』の女」(2001)で知られるノルウェーのエーリク・ショルビャルグ監督が手がけた。「未体験ゾーンの映画たち 2014」上映作品。
(映画.com)
 
あらすじ:
北海で莫大な油田が見つかったノルウェー政府は、海底500メートル地点に輸送のためのパイプライン開通プロジェクトを立ち上げる。ノルウェーを代表するプロのダイバーであるペッターとクヌート兄弟は、このプロジェクトのメインダイバーに抜擢されるが、水深320メートルの検証ダイブで事故が起こり、兄クヌートが命を落とし ―


ホラーと思い込んでいたから、観始めてすぐに思い出したのだった。
「ぁ、、、苦しい、、水中潜水ものは苦手だったんだー」これが最後まで続くのかとゾッとしたが、違っていた。半分以上は陸地でのサスペンス劇。
 
Pioneer_17話の中心になるのは、兄クヌートの死亡原因の真実を追っていく弟ペッター。
兄は妻子ある身で落ち着いた生活を送り、今後のことも考えているが、弟は独り身で船暮らし。そろそろ将来のことをきちんと考えろよ、と兄から言われていた。そんな二人はプロダイバーで、揃って国の命運をかけた今回のプロジェクトに抜擢される。
 
発見された油田から油を陸に輸送するパイプライン開通プロジェクト。
だが、この油田が見つかった時から、あらゆる団体がその利権に目を付けている。それは団体のみならず、ダイビング技術を供与するアメリカからも熱い視線が。
パイプライン敷設のほとんどは機械が行うが、パイプを溶接する部分だけは人間の手で行う必要があるので、優秀なダイバーが必要なこのプロジェクトだが、色んな意味でそれをアメリカに丸投げするわけにいかず、兄弟を含むノルウェー人も参加することになったのだった。
 
Pioneer_14利権を巡る水面下での争い、ノルウェー人ダイバーとアメリカ人ダイバーのプライドをかけた小競り合い、持病を持つダイバーの参加などなどが複雑に絡んだまま進行していくプロジェクト。そんな中、地上での訓練を終えて、水深320メートルの深海での実地訓練「検証ダイブ」が始まる。そして事故が起こり、作業中に一瞬、気を失ったペッターに責任が向かうが、事はそれだけではないことに気づいたペッターが真実に向かうほどに命を狙われ危険な状態に。
登場時は少しチャラチャラして見えた弟が、大切な兄の死に向き合い、事故の原因の調査をするうちにどんどん逞しく誠実になっていくところも見どころの一つ。
 
 
Pioneer_16そもそも何故、作業中に意識が飛ぶような事が起きるのか。
ダイビングにはあまり詳しくないのできちんとは書けないけれど、酸素だけで深く潜ると途中で気分が悪くなったり失神したりすることがあるから、ある種の化学物質を混ぜた物を吸わないといけないらしい。で、深海での作業後、地上に上がったら2週間は減圧室にいなくてはならない。
これは1980年代の話で、現在なら手先の器用な潜水ロボットがあるのかも(確かタイタニック号の遺品等引き上げに使われていた)。
なんにせよ一つ言えるのは、資源利権に群がる団体は怖い、という事。
それともう一つ言えるのは、深海に潜ることは人間にはむいていないという事。これは宇宙空間でも同じですね。
 
ということで、ジョージ・クルーニーがこの作品のリメイク権獲得に向け交渉中、というニュースが今年2月にあったようだけど、その後どうなったのかな..

 
 
 
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