『宇宙人王(ワン)さんとの遭遇』(2011) - L’arrivo di Wang –

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なんかトボけたエイリアンもの、香港の映画なのかなー、くらいに思っていた。ところが、イタリア映画ではないですか!それも主役の女性ガイアが綺麗で可愛い! 少し変わったアプローチのエイリアンものだが、予想を裏切らない展開に安心して観ることができるSF・コメディ作品。
 

L'arrivo di Wang_2011
■宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 – L’arrivo di Wang -■
2011年/イタリア/83分
監督・脚本:アントニオ・マネッティ、マルコ・マネッティ
撮影:アレッサンドロ・キオド
音楽:ピヴィオ、アルド・デ・スカルツィ
出演:
エンニオ・ファンタスティキーニ(キュルティ)
フランチェスカ・クティカ(ガイア)
ジュリエット・エセイ・ジョセフ(アモニーケ)
アントネット・モローニ(マックス)
リ・ヤング(王さん)
 

解説:
その奇想天外で人を食ったアイデアとストーリー設定で評判を呼び、世界各国の映画祭で上映されてカルト的な人気と支持を得た、ユニークきわまりない低予算SFコメディ。(WOWOW)

あらすじ:
通訳の仕事をしているイタリア人女性ガイアは、ある日、正体の知れない組織から緊急の仕事を請け負うことに。政府の組織らしい車に乗せられ連れて行かれたのは地下の尋問室。そしてそこに対象として座っていたのは、見たこともない生物、エイリアンだった-

 
英題:The Arrival of Wang



L'arrivo di Wang_2011こてこてのタイトルから数十年前の「かぶり物B級アジア映画」を想像して観始めてびっくり。
舞台は陽光きらめくイタリア。主役は美人。そんな彼女ガイアは中国語が堪能で、それを活かして通訳の仕事をしている。そこに突然、急ぎの仕事が舞い込んだ。詳細は分からないが報酬は破格。訝しみながらも受けたガイアの元へ、10分もしない間に迎えの車が到着。乗っていたのはいかにもな政府組織の人間で、現地までは目隠しをお願いしたいと言う。少し危険を感じながらも同行したガイアだったが―
 
一にも二にもこの作品の魅力はこのガイア。作品の7割は彼女で成り立っている。
L'arrivo di Wang_2011地球で一番使われている言語ということで、中国語を勉強してきたエイリアン“王さん”(仮称)をたまたま捕まえたイタリア警察。その執拗な尋問を間に入って通訳するのが彼女の仕事。
延々と続く尋問。同じ質問に同じ答え。何度、地球へ来た目的を聞いても「友好のため」だとい言う王さん。違う答えを引き出したくて言葉を荒げる捜査官に、「人権を侵害している」と訴えるガイア。「人権の対象はヒトだけだ」と叫ぶところは笑うところだ。
最初は王さんを不気味に感じていたガイアも、段々、同情心が芽生え、敵は捜査官側だとまで感じてしまう。そんな感じのシーンが延々と続くから、観ているこちらが飽きてきたところに、なんだか尋問室の外が慌ただしくなり、捜査官が尋問室から出てしまう。ここから物語は大きく動くが、おおよそは想像できる範囲であり、あまり驚くものではない。
しかし、ガイアは心底ビックリしたようだ。それに重ねて王さんの最後の言葉がガイアの胸を打つ。
 
L'arrivo di Wang_2011見慣れたエイリアンとは違う王さんは、イカ系の埴輪系のどこかアジア人を彷彿とさせる姿形。
もうこれは、かの国をあからさまに念頭に置いて作られたブラックジョークとしか言いようがない.. かの国の行動はイタリア人にとって不可解であり、不信の塊であり、想像通りであるという。絶対これはその国では公開されなかっただろうな(実際どうだったかは知らないんですけど)
 
スケールはかなり違うけど、最近観た『アイアン・スカイ』に似た何かを感じたよ。