新作紹介 『009 RE:CYBORG』(2012) _001

未完の傑作『サイボーグ009』を神山健治監督がオリジナルストーリーで映画化!

 

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石ノ森章太郎原作『サイボーグ009』は1964年に「週刊少年キング」にて連載が始まったサイボーグ漫画。人類に対しての多くの警告やメッセージを秘めた作品は、当時としては非常にまれであった。15誌以上に渡り少年、少女漫画誌の枠を越え、連載され続けたが、1998年、石ノ森章太郎は、この長年に渡る『サイボーグ009』という作品を完結することなく、この世を去った。
その『サイボーグ009』を2012年、小野寺丈氏が小説として完結させ、神山健治監督が映画として、この時代に生み出すことになった。作者の石ノ森章太郎は、サイボーグ戦士たちの最後の戦いに2012年という年を構想していた。最先端技術を駆使した映像と、この時代だからこそ描ける『009 RE:CYBORG』が10月27日(土)ついに全国公開される。
 

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■ 009 RE:CYBORG ■ 2012年/日本
監督:神山 健治
原作:石ノ森章太郎
脚本:神山 健治
音楽:川井 憲次
キャラクターデザイナー:麻生 我等
絵コンテ:青木 康浩、林祐 一郎
アニメーションディレクター:鈴木 大介
演出:柿本 広大
リードアニメーター:植高 正典
美術設定:渡部 隆 滝口比呂志
美術監督:竹田 悠介
色彩設計:片山 由美子
撮影監督:上薗 隆浩
サウンドデザイナー:トム・マイヤーズ
ラインディレクター:川端 玲奈
制作プロデューサー:松浦 裕暁
製作プロデューサー:石川 光久
プロデューサー:石井 朋彦

ボイスキャスト
サイボーグ001: イワン・ウイスキー (玉川砂記子)
サイボーグ002: ジェット・リンク(小野大輔)
サイボーグ003: フランソワーズ・アルヌール(斎藤千和)
サイボーグ004: アルベルト・ハインリヒ(大川 透)
サイボーグ005: ジェロニモ・ジュニア(丹沢晃之)
サイボーグ006: 張々湖(増岡太郎)
サイボーグ007: グレート・ブリテン(吉野裕行)
サイボーグ008: ピュンマ(杉山紀彰)
サイボーグ009: 島村ジョー(宮野真守)
 
あらすじ:

物語の舞台は、2013年の現代。
ロンドン、モスクワ、ベルリン、ニューヨーク …。大都市の超高層ビルが次々と崩壊するという、同時多発爆破事件が発生。いつ、誰の意志で計画されたかもわからない無差別テロは、世界を不安とパニックへと陥れていた。
009 RE CYBORG_13かつて、世界が危機に陥るたびに、人々を救った 9人のサイボーグ戦士がいた。その役目を終え、各々の故国へと帰っていたゼロゼロナンバーサイボーグ達は、生みの親であるギルモア博士からの呼びかけによって、再び集結しようとしていた。
一方、ゼロゼロナンバーサイボーグのリーダーである日本人、009こと島村ジョーは、過去の記憶を消し、東京・六本木でひとり、暮らしていた。サイボーグ戦士最後の切り札であるジョーは、ギルモア博士によって 30年間、3年に一度、記憶をリセットされ、高校3年間を繰り返していたのだ。
  全世界同時多発爆破事件の犯人とは?
  ヒーロー不在の時代、彼らは、誰がために戦うのか?
  彼らが立ち向かう、新たな時代の「正義」とは?
ジョーの記憶が呼び覚まされた時。ゼロゼロナンバーサイボーグの新たな戦いが始まる!


 
ボーン祭りを無事に終え、10月に入っての記事第1弾は、新しい試み「新作紹介」シリーズ。
その栄えある第1作は10月27日(土)から公開が予定されている日本のアニメーション映画『009 RE:CYBORG』。記事が長くなるのが予想されるので、何度かに分けて書いていく予定です。第1回の001では思いを馳せながら「サイボーグ009」についての内容を。 (※ご安心下さい。009までにはなりません。)
記事最後には新作『009 RE:CYBORG』の情報をちょこっと入れますので、興味のある方は最後までお付き合い下さい。
 
 
「サイボーグ009」とは
『仮面ライダー』と並ぶ石ノ森章太郎の代表作であるSF漫画。
執筆が石ノ森が世界旅行をした直後ということもあって、9人の出身は世界各国からとなった。
1964年7月19日の「週刊少年キング」にて連載開始。その後、週刊少年マガジン、月刊少年ジャンプ、COM、週刊少年サンデー、マンガ少年、少年ビッグコミック、SFアニメディアなど、複数の出版社、複数の雑誌で連載。
 

■ストーリー
主人公・島村ジョーは、ある日謎の男達に捕らえられ、サイボーグに改造された。世界の影で暗躍する死の商人「黒い幽霊団(ブラックゴースト)」が、画期的な新商品・サイボーグ兵士の試作品にするため、偶然ジョーを選んだのだ。しかし、彼以前に改造されていた8名のサイボーグや、自分達を改造したギルモア博士から事情を教えられ、ジョーは彼らと共にブラックゴーストを脱走する。
ブラックゴーストの野望を知り彼らを阻止できるのは、彼らと同じ力を持つサイボーグ戦士達しかいない。人の心を持ちながらヒトでも機械でもない存在となった悲しみを胸に、サイボーグ戦士達はブラックゴーストの野望を打ち砕くために戦い続ける。
 
 
■執筆は大きく9期に分かれている
 第1期(1964-1965年)
  ・プロローグ~第8部 ・・・誕生編
  ・第9部~第11部  ・・・暗殺者編
  ・第12部~第17部  ・・・放浪(さすらい)編
  ・第18部~第23部  ・・・ミュートス・サイボーグ編
 第2期(1966年)
  ・長編・地下帝国ヨミ編・・・ブラックゴースト団との最後の戦い
 第3期(1967-1969年)/TVアニメ旧昭和版放映期
  ・怪人島編→怪物島編
  ・中東編→砂漠のモーゼ編
  ・移民編
  ・ローレライの歌編
  ・海の底編
  ・天使編
 第4期(1970-1972年)
  ・神々との闘い編
 第5期(1975-1976年)
  ・風の都編
  ・雪のカーニバル編
  ・エッダ(北欧神話)編
 第6期(1976-1979年)
  ・ディノニクス編
  ・グリーンホール編
  ・怪奇星編
  ・海底ピラミッド編
  ・サンジェルマン伯爵
 第7期(1979-1981年)/TVアニメ新昭和版放映期
  ・ネオ・ブラックゴースト編
 第8期(1985年)
  ・時空間漂流民編
 第9期(2006年~)

石ノ森が本当の完結編として『Conclusion God’s War』の構想を立てて新たに創刊される「コミックアルファ」の目玉となる予定だったが、病に倒れ描かれることは無かった。2001~2002年のテレビアニメでは、生前の石ノ森が残したプロットを基にその序章部分を映像化している。
さらにそのプロットを、俳優・演出家である長男の小野寺丈が再構成し、本当の完結編となる小説『2012 009 conclusion GOD’S WAR』を執筆、第1巻が角川書店より発売、うち数編は石ノ森本人の遺稿がそのまま収録されている。
 (Wikiより抜粋)

「サイボーグ009」については、いつも拝読させて頂いているネクサス6様のおもちゃ箱のようなブログ「帰ってきたひとりよがり」を参照下さい。
 
  サイボーグ009 【マンガ】
  サイボーグ009 【TVアニメ 1966年制作/1979年制作】
  009ノ1 【マンガ】(「サイボーグ009」の大人向けとして画かれた作品)
 
こちらのブログにはコミック、アニメの他、映画、小説、ゲームなどの数千()の記事が、忌憚のない生のレビューとして納められおり、「おもちゃ箱」「遊園地」と密かに呼ばせて頂いています。
 
後に原作:平井和正、画:石ノ森章太郎のマンガ「幻魔大戦」で登場する主人公の姉である東三千子は、平井氏が石ノ森氏から姉の話を聞いてインスパイアされた(モデルにした)人物だと語っていたことがあります。
こんな情報も教えて頂きました。ありがとうございました

 
以下は懐かしい各時期のアニメの主題歌。
旧昭和版サイボーグ009 op ed -1966-1968年

 
平成版サイボーグ009 OP What’s the justice full -2001-2002年

 
 
「サイボーグ」「人造人間」などと言えば、映画が趣味の自分などは『エイリアンシリーズ(1979~)』『ブレードランナー(1982)』などが真っ先に思い浮かぶが、1960年代初期に、この「サイボーグ009」のような複雑な背景を持つストーリーがあったとは驚きだ。しかし。あの手塚治虫氏「鉄腕アトム」が連載され始めたのはなんと1952年…!それから半世紀以上たった今では、上手にサッカーできるロボットや、自動で掃除する掃除機などが既に登場。アトムや『プロメテウス』のデヴィッドが登場するのも案外近いのかもしれない。
 
そして石ノ森章太郎が、サイボーグ戦士たちの最後の戦いを想定していた今年2012年。満を持してゼロゼロナンバーの彼らが再び活躍することになった。今回の敵はいったい何で、これが最後の彼らの戦いとなるのだろうか!?
 
つづく
 

『009 RE:CYBORG』情報
大迫力の音楽や音響にも注目!
本作の音響効果は『スターウォーズ』シリーズで知られるジョージ・ルーカスが設立した制作会社ルーカスフィルムの本社が入るルーカスランチ内にあるスタジオ、スカイウォーカーサウンドのトム・マイヤーズと共に行われた。『009 RE:CYBORG』は日本を越え、世界で音響制作されている。
現在、youtubeで100万回を越える再生数を持つ、昨年10月に行われた製作発表会にて初公開された4分半のPV映像がある。その映像を観たスカイウォーカーサウンドに所属するトム・マイヤーズ(『カーズ(2006)』『トイ・ストーリー3』)から直々に『009 RE:CYBORG』に参加したいと連絡してきたことをきっかけに、この作品に加わることになった。

 

 

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 009RE:CYBORG感想と先生のお墓参り

    昨日、公開された『009RE:CYBORG』を友人のⅠちゃんと見に行ってきました

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