実際の社会問題、事件を下敷きにしたリアリティ重視作品
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『海岸』(2011) - The Shore –
30分の短編ながら、別れてしまった兄弟同然の幼なじみとの葛藤を軸に、北アイルランドの港町に住む人々の過酷な状況、アメリカへの移住、強い絆、、などが盛り込まれる... -
『ウィンターズ・ボーン』(2010) - Winter’s Bone –
独特のルールが支配する、血縁関係者が点々と暮らす貧しい寒村。彼らは身内であり、仲間であり、味方であり、敵でもあった―― -
『ヒミズ』(2012) - himizu –
日見ず(ヒミズ)- 15歳の少年が主役の映画に、こんな非道いタイトルを付けた本作。内容を全く知らずに観始めたが、タイトル通りの、全く非道い状況に置かれた少年の物語だった。 ちなみに「ヒミズ」とは小型のモグラの一種。 -
『エッセンシャル・キリング』(2010) - Essential Killing –
本作はアラブ兵ムハンマドが囚われの身から一転、かつて見たことも経験したことも無い極寒の地で、生き抜き、逃げぬき、祖国にたどり着きたい一心で走り続ける物語だ。 ベースとしてイスラム系テロリストが設定されているが、主人公ムハンマドには台詞は一切無く、雪深い森の中を逃げ続ける一匹の狼の話のように描かれている。 -
『フローズン・リバー』(2008) - Frozen River –
厚い氷の下にも川は流れる ■フローズン・リバー - Frozen River-■2008年/アメリカ/97分監督:コートニー・ハント脚本:コートニー・ハント製作:ヘザー・レイ、チップ... -
『キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-』(2009) - Kinatay –
ペピンは昨日までの彼ではない。昇った太陽はまぶしく、街の喧騒が耳に付く。 パンクしたタクシーの代わりを探すペピン。なかなかつかまらないタクシーに苛立つその表情には、不安がへばりつき早くここから逃げ出したい焦燥感でいっぱいだ。いったい彼はどこへ逃げることが出来るというのか。 -
コミック再考2012 ~GW明け。さらに現実逃避してみる
自分は凝り性なので、今までどっぷりとハマったものがいくつか(も)ある。 そんな中で青春(必ずしも10代とは限らない)前後にハマった事の中にいくつかのコミックがある。(マンガとも言う。) 今回はそんなものを紹介していきたい。 -
『ザ・タウン』(2010) - The Town –
多彩な役者が、抑えた演技で取り組んだアメリカの犯罪映画『ザ・タウン』。 BGMもあまり使われずリアルに描かれ、特に銀行襲撃シーンはそのあまりにも鮮やかな手口が芸術のようだ。ダグ達4人は計画的ではあるが自由に強盗しているのかといえば、そうではない。犯罪の裏社会でがんじがらめになっている様子は、まるで蜘蛛の巣に捕らわれた小さな虫のようだ。