『死霊のはらわたIII / キャプテン・スーパーマーケット』(1993) - Army of Darkness –

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昨日の夜中のWOWOWで、なんと「鬼才サム・ライミの世界」と冠した新旧4作の“死霊のはらわた”祭りが開催されていた!そこでずっと書かずに(取って)いた3作目が、とうとうこのブログに登場。これで“死霊のはらわた”完結編となるか?・・ぃぇ、“死霊のはらわた”リメイクはまだまだ続くようです・・・

■ キャプテン・スーパーマーケット[ディレクターズ・カット版] – Army of Darkness – ■

Army of Darkness

1993年/アメリカ/97分
監督:サム・ライミ
脚本:サム・ライミ、アイヴァン・ライミ
製作:ロバート・タパート
共同製作:ブルース・キャンベル
製作総指揮:ディノ・デ・ラウレンティス
撮影:ビル・ポープ
音楽:ジョセフ・ロドゥカ

出演:
ブルース・キャンベル(アッシュ)
エンベス・デイヴィッツ(シーラ)
マーカス・ギルバート(アーサー王)
イアン・アバークロンビー(賢者)
リチャード・グローヴ(ヘンリー王)
ブリジット・フォンダ(リンダ)
パトリシア・トールマン
テッド・ライミ

解説:
後に売れっ子監督となるライミの出世シリーズの第3作。今回は今までのホラーから、がらりと趣を変えてアーサー王の治める中世が舞台。導入部分こそ異なるが、主人公が中世に飛ばされた前作のラストを受けた形でストーリーが展開。クライマックスでは名作「アルゴ探検隊の大冒険」も真ッ青なガイコツ兵士軍団が登場するなど、パロディ感覚満点のアクションアドベンチャーとなった。本作には幾つかバージョンが存在する。97分バージョンはライミ監督が監修し、初公開時の未公開場面を加えた、事実上の“最終版”。

あらすじ:
スーパーの日用品売り場の主任アッシュは、恋人リンダとドライブに出かけた山奥で死霊に遭遇。戦いの末、彼はリンダと自分の右腕を失った上、中世にタイムスリップ。アーサー王の城に捕らえられたアッシュは処刑を宣告されるが、一緒に時を越えたチェーンソーとショットガンのおかげで命拾いし、逆に天からの使者として歓迎されることに。彼は現代へ戻る方法が呪われた死者の書に記されていると知り、書の封印を解こうとするが ―
(WOWOW)


1. 1981年『死霊のはらわた
2. 1987年『死霊のはらわたII』 これは1作目のストーリーをいじって焼き直し。続編が作れるような形に1作目をリメイクしたもの
3. 1993年本作『キャプテン・スーパーマーケット』 2の完璧な続編
4. 2013年『死霊のはらわた』 1作目の現代版完全型リメイク

このである本作はの正統な続編で、完全に話が繋がってます(但し、リンダ役は可愛子ちゃんのブリジット・フォンダにグレードアップ)。2の最後でグルグル渦巻きにさらわれたアッシュが落ちていった先は中世ヨーロッパ。アーサー王が治めるブリタニア(現イギリス)の地という、時代だけでなくて場所まで変わってしまったという..

アッシュの苦難はこれだけでは終わらない。
アーサー王の兵士に敵方ヘンリー王と一緒に捕らえられ処刑の危機に!しか~し、この時、アッシュはただのアッシュでは無かった。単なるスーパーマーケット店員では無かったのだ

今回のアッシュは強い。
剣に、腕に取り付けたチェーンソー、敏捷に動く身体。チェーンソーを取り外した後は、ターミネーターみたいなきちんと動く指の付いた腕も作り付けた。彼女さえ出来た。「イカすぜ」「ホレたぜ」とイーストウッドばりに白馬にまたがり、颯爽と向かう先は「死者の書」が保管されている場所。今回はこの「死者の書」さえ、アッシュの味方になる。元いた時代に戻る方法が記されているからだ。


アッシュ、頑張れ!せっかく出来た恋人を置き去りにして、さっさと現代に帰るんだ リンダはバラバラになってしまったけれど!

Army of Darkness

今までと比べられないほど格好良くなったアッシュにまた、例の森の死霊が忍び寄る。逃げ込んだ風車小屋ではさんざん小突き回され、自分の中から“悪のアッシュ”を生み出すことになってしまった彼。「死者の書」を手に入れたものの、唱える呪文を一部忘れたがために、悪霊たちが目覚め始めた。そして“悪のアッシュ”を先頭にして、死者の軍団がアッシュとアーサー王たちに襲いかかる。
人間危うし!この世は悪霊たちに支配されてしまうのか・・・?


Army of Darkness

風車小屋からの後半はハチャメチャの奇想天外、神出鬼没な冒険活劇展開に。
アッシュは格好良くなったり、前のコテンパンにやられる一人芝居のアッシュになったりで、とても楽しい。以前観た時は、あまりにホラーからかけ離れているから、3作目はあまり好きじゃ無かったけれど、今回、とても気に入ってしまった
死霊軍団にも結構力が入れられていて、まるで後の『ロード・オブ・ザ・リング』か『パイレーツ・オブ・カリビアン』だ(ちょっと大げさ)

Army of Darkness

もはや1作目のキモ怖系のスプラッター・ホラーでは無くなったけれど、これはこれで、いいではないかと思わせる。アッシュの最後もファン期待通りの救いの無いものにしてあったし。
アッシュ、ご苦労様でした。あなたのことは決して忘れません

ラストでアッシュがちょっとだけ(確か)「イカすぜ」と言って出演した2013年版『死霊のはらわた』は新3部作になるらしい。どういう風に続くのかなー。まさか『キャプテン・スーパーマーケット』には繋がらないよねー

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名作『死霊のはらわた』シリーズ

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コメント

コメント一覧 (9件)

  • 死霊のはらわた III/キャプテン・スーパーマーケット 【1993年製作:映画】

    「死霊のはらわた」の三作目です。
     
    前作のラストで、
    中世時代に飛ばされてしまったところまで描かれていて、
    今回は、
    その続きになります。
     
    なので、
    前作から観た方が話の流れはわかりやすいです。
     
    さて、
    この三作目、
    すでにホラー映画ではないです。
     
    どちらかというと、
    ヒロイックファンタジーに近いでしょうか。
     
    現代人が、
    異世界や過去に行って活躍す…

  • 「死霊のはらわたⅢ キャプテン・スーパーマーケット」 寂しさをまぎらわす時に〔17〕

    「キャプテン・スーパーマーケット」 
    奇才のジョーク
     
     
     
    【原題】ARMY OF DARKNESS
    【公開年】1993年  【制作国】亜米利加  【時間】89分  
    【監督】サム・ライミ
    【制作】ブルース・キャンベル ロバート・G・タパート サム・ライミ
    【音楽】ジョセフ・ロドゥカ …

  • 確かにライミ監督の愛が感じられます^^
    アッシュをかなりカッコヨク撮ってますよね。
    かと思えば、ホントに弄くりまくって顔まで伸ばしちゃってますし
    そういった意味でもこの3作目は貴重です。

  • ほんと、楽しかったです。ずっと半笑いで観てました。
    でもこれは、1・2あってこそなんですよね。
    何にせよ、別物だからどれが好きかは選べません!という結論になりました

  • 死霊のはらわた3/キャプテン・スーパーマーケット

    異色の作品になっちゃってますねえ…タイトルからして凄い。
    ホラーを捨てて中世ファンタジーものに変わっています。で、そこでコメディーに。アッシュ役のブルース・キャンベルさんの一人演技が全てな作品。でも、骸骨集団と戦ったりと面白い場面もあるんですよ〜。
    この3は今まで見たことがなかったので目新しかったです。
    スーパーマーケットに勤めていたのでキャプテン・スーパーマーケットなんだな。それにし…

  •  少年時代からの親友ブルース・キャンベルを散々に弄りまくった作品、私も三作の中でイチオシです。
     
     

  • 懐かしいですねえ。私は2が一番好きだったりするんですが、
    この3も中々の力作だと思います。続編というか、続きを特に
    意識してなさそうな作りですかね。
    前作で片腕失くしてそれでもメゲないアッシュの前向きな
    キャラがさらに炸裂してるという印象を持ちました。
    まあ、貴記事の通り今回も救いのないラストでしたが…。
     
    ところで、ブリジット・フォンダなんて出てたんですな。記憶に
    残ってませんでしたわ。「可愛い子ちゃん」なんていうフレーズ
    にちょっと反応してしまった…。

  • 初めて『死霊のはらわた(1981)』を観た時は(遠い目)、まさかWOWOWで4作一挙放送とか、自分がブログで感想を書くとか、想像もしておりませんでした。
     
    「アルゴ探検隊の大冒険」知らなかったです。検索してみたら、まさにその通りですねー。
    ところでラストのバージョン違いがあるんですか!
    これは「行き過ぎちゃって困るのー」(古い繋がりで)バージョンですが、他のバージョンとは?
    ・・と、また検索してみたら、カッコ良く終わる劇場公開バージョンがあるんですね。
     
    どちらにせよ3では「決め台詞」。言い過ぎですよね^^

  • こんばんは。
     
    93年と言えばもう20年以上も前ですか、早いですねー・・・( ̄。 ̄;)
     
    「キャプテン」はもはやホラーの要素が殆どなくて、どっちかというと「アルゴ探検隊の大冒険」(ガイコツ繋がりで)や今ですとmomorexさんが本文で書いてらっしゃるように「パイレーツ・オブ・カリビアン」に近い冒険アクションになってるとワタシも思います。
     
    最初見たときはなんて楽しくて面白い映画なんだ!と興奮したものでした。
     
    ラストのバージョン違いも両方好きだったのでLD持ってた人に借りて何度も見たですよ。
     
    もう終盤はアッシュがアップになって何か決め台詞言うだけで爆笑してました(^^)

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